『TOUCH/タッチ』ジェイク役デヴィッド・マズーズにインタビュー「『TOUCH』の現場は学校より楽しい!」

『TOUCH/タッチ』2014年1月8日からDVDがリリースされる『TOUCH/タッチ』。世界のあちこちで起きている全く無関係のようにみえる出来事が、見えない赤い糸で徐々に繋がっていく――そのカギを握るのは一人の少年ジェイク。先日インタビューした主人公マーティン役、キーファー・サザーランドに続き、ジェイクを演じるデヴィッド・マズーズに話を伺ってみた。

――『TOUCH』のオーディションの話がきたときのお気持ちを教えてください。

たくさんのいろんなエモーションを感じたよ。すごく緊張したんだ。そして、興奮した。なぜって、オーディションのプロセスがとても長かったからなんだ。6か月間かかって、6回オーディションを受けた。4回目は、キーファー(・サザーランド)が舞台をニューヨークでやっていたので、ニューヨークで行われた。彼らは男の子とキーファーを一緒にオーディションしたかったんだね。すごく緊張したけど、エキサイティングだったよ。次のオーディションへと行く度に、次のレベルに進めるわけだからね。この仕事を得るのに、もう一歩近づいたわけなんだ。だから、本当にエキサイティングだったよ。

それから、実際に僕がこの役をもらえたことがわかった時、僕は、友達たくさんと一緒にリトリート(お休みで)でパームスプリングにいたんだ。僕のママはエージェントと電話で話していた。それで...僕は、ゲーム部屋にいて、ビデオゲームで遊んでいた。僕が一緒にいた友達のお兄さんが部屋に入ってきて「デヴィッド、きみのお母さんが呼んでるよ」と言ったんだ。僕が「今ゲームをやってるんだよ。カモン」と言ったら、彼は「ノー。きみのお母さんはすぐに来てくれって言ってるよ」と言った。

それで、僕たちが滞在していた部屋に行ったんだ。僕のママは、ソファにすわってエージェントと話していて、僕の友達や兄弟は「オーマイゴッド...オーマイゴッド」って言っていた。彼らはすでに知っていたからだよ。それから、僕のママが僕に言ったんだ。「ここにいらっしゃい」って。そして電話を僕に渡した。僕のエージェントは「きみは『TOUCH』にキャストされたよ。キーファーがきみのことをすごく気に入ったんだ」と言った。僕は、「オーマイゴッド...」って感じだった。文字通り、僕はショックを受けたよ。何も言わなかった。すると僕のエージェントは言ったんだ。「大丈夫だよ。叫んでいいよ」ってね。それで、僕はすごく大きな声で叫んだんだよ(笑)

――初めて会ったときのキーファーの印象はどうでしたか?

僕が初めて彼に会ったのは、さっき言ったようにニューヨークでの4度目のオーディションの時なんだ。彼は本当にすごくナイスな人だよ。初めて会った時には、あまり長い間一緒に過ごすことは出来なかったけどね。でも、彼はとてもナイスだった。彼にはどこかとてもナイスでチャーミングな雰囲気があるんだ。僕たちの間にはとてもいい相性がたくさんあると思う。初めて会った時にさえ、僕はそれを感じたよ。

――また、いっしょに作品を作り上げていくうちに、はじめの印象と違ってきたりしましたか?

そうだね。もっと彼と一緒にいることが心地よく感じられるようになった。初めて会った時には、彼のことは『24 -TWENTY FOUR-』のジャック・バウアーとしてとてもよく知っていたけどね。あの番組が大好きだったから。あれは僕の一番のお気に入りの番組の一つなんだ。だから、「オーマイゴッド。スーパースターだ。彼は有名だ」って感じだった。でも今は彼のことを、有名人じゃなくて、僕の友達として見ているんだ。

――撮影中にキーファーと遊んだりしましたか? 撮影中の面白いエピソードがあれば教えて下さい。

たくさん面白いことがあったよ。エピソード3で、僕はテーブルの上にオレンジジュースをこぼすことになっていた。でも一回はこぼれなかったんだ。(ジュースが入ったコップは)横滑りしたけど、倒れなかったんだ。しばらく沈黙があって、それから彼は「デュード」って言ったんだ。それから僕たちは笑い始めたんだ(笑)。とても可笑しかったよ。※デュード(Dude)=驚きなどの感情を表す若者言葉。

もう一つは、エピソード7をやっている時のことだ。僕は、シーンの一つで、あるビルに入って行くことになっていた。でも、僕がビルに入っていくかわりに、彼は僕のところにやって来て、顔を殴るフリをしたんだ。それで僕は「アー!」って言って、床に倒れた。みんなは「オーマイゴッド。彼は大丈夫?」って感じだったよ。みんなはキーファーが殴るフリをしただけなのを知らなかったからだよ(笑)。

――撮影現場でキーファーや共演者とは、どのようにコミュニケーションをとりながら仕事をしていたんですか?

そうだね。僕たちは、いろいろとふざけ合うんだ。彼は僕の腕にパンチを食らわしたりする。僕は「アー!」って言うんだ(笑)。時々、彼はこんなことをやったりする。僕にどうやってボクシングすればいいか教えてくれているんだ。彼が手を差し出して、僕が彼の腕をこういうふうになぐるんだ。僕がボクシングするのを手助けしてくれるんだ。僕たちは友達だよ。一緒に遊んだりするよ。

<$MTPageSeparator$>

――『TOUCH』の仕事をしながら、勉強もするのは大変でしょうね? 学校には行ってるんですか?

うん、行ってるよ。仕事をしてない日は学校に行くんだ。それに、スタジオ・ティーチャー(撮影現場にいる先生)がいて、学校の先生たちがスタジオ・ティーチャーとやりとりするんだ。僕が実際通っている学校からすべての宿題をもらうんだ。

――学校との両立は大変ではないですか?

最初は、役者としての生活と、宿題とかの締め切りがある学校生活とをうまくやっていかないといけなかった。だからとても難しかったよ。でも、今はやり方がわかるようになったんだ。ルーティーンがあるからね。家に帰って、宿題をやる。ここでは演技することに気持ちを集中している。それはとてもうまくバランスのとれた状況で、今はこつをつかんだよ。

――ドラマの撮影と学校では、どっちが好きですか?

間違いなく『TOUCH』の現場で働いている方だよ(笑)。まったく考えるまでもないよ。ここにいるのは大好きなんだ。多分、僕が一番好きなのは、人々だよ。撮影現場では誰もがとてもナイスなんだ。誰もが僕の親友みたいに感じるよ。仕事みたいにまったく感じない。ただとても楽しいんだ。

――無言症の子供という、非常に難しいキャラクターですが、ジェイクの役を演じるうえで気を付けていることはありますか?

そうだね。ジェイクは話さないから、とても演じるのが難しい役だよ。ジェイクをやっている時は、僕は自分の周囲にあるものに気づいていないように見えないといけない。でも、実際(撮影するとき)は自分の周囲にあるものに気づいていないといけない。そして、僕は話せないから、言葉(言いたいこと)を見せないといけない。つまり、見せたいことを、表情で見せないといけないんだ。それはとても難しい。でも、僕が気をつけていることは、そのシーンで僕がやるべきことだけで、ただジェイクでいる、ということだよ。

――演じているジェイクと自分との共通点、また相違点はありますか?

たくさん違いがあるよ。あまりたくさん共通点があるとは思わないね。僕は、とても頭が良いんだけど、ジェイクは明らかに天才だ。僕は数学もかなり得意なんだけど、ジェイクは、数学者のレベル以上だ(笑)。でも、(僕たちには)たくさん相違点があるよ。僕は話すのが好きなんだ。話すことは世界で一番好きなことなんだけど、ジェイクは話さない。あまりたくさんの類似点はないけど、たくさんの相違点はあるということだよ。

――ジェイクの書き示す数字によって、何のつながりも持たない人が国境を越えて繋がりだして物語が展開していきますが、あなたが行ってみたい国はありますか?

たくさん行きたいところがあるよ。僕がすごく行きたいのは...ヨーロッパに行きたいよ。ヨーロッパのすべてのところにね。特にイタリアに。これまでにギリシャには何度か行ったことがあるんだ。ギリシャに家族がいるからね。でも、イタリアを見てみたいし、スペインも見てみたい。是非行ってみたいのはその二つの場所だよ。それから、日本。間違いなくね。アジア全体だね。見たいところはすごくたくさんあるよ。もし、この番組をやっている時にどこかへ行けたら、もっとクールだよね。そういうことが出来れば最高だよ。

――日本について何か知っていることがあれば教えてください。

日本のことはあまり知らないんだ。ちょうど学んだところなんだけど...僕は地理が大好きなんだ。地理が大好きだ。地図を見るのが大好きなんだ。なぜかすごく惹かれるんだよ。日本が島だというのを見つけたところなんだ(笑)。だから、日本のことはほとんど知らないんだよ。どこにあるかということしかね。それだけだよ。ほとんど何も知らないんだ(笑)。

――本作のように何か不思議な経験をしたことがあれば教えてください。

ついこの間なんだけど...。たくさんのことが僕に起きたんだ。僕たちはいつも「それはTOUCH・モーメントだね」って言うんだけどね。僕は先日、セットにいたんだ。役者の一人と一緒にいたんだけど、僕らはあるものをどこでも目にするんだ。パイロットでも。「318」という数字なんだ。最近、その番号を、バスや部屋番号や、いろんなところで見かけるんだよ。すごく奇妙なんだ。その番号がしょっちゅう出てくるんだよ。

――一緒に仕事をしてみたい監督や役者はいますか?

一緒に仕事をしてみたい監督や役者はすごくたくさんいるよ。レオナルド・ディカプリオとかね。監督だと、スティーヴン・スピルバーグやJ・J・エイブラムスとかと仕事をしたい。すごくたくさん一緒に仕事をしたい人がいるよ。

――どんな役者になることを目標としていますか?

わからないよ。僕はすべてのことをやってみたいんだ。特に、今こんなにドラマチックな役を演じているからね。僕はもう少しコメディをやってみたいよ。あまりにドラマチックな役をやっているからね。でも、本当にどんなものでもやってみたいよ。長編映画もやりたいな。テレビ番組も続けていきたい。すべてをやりたいよ。わからないけど。すべてがとても素敵で、 良さそうなものに見えるんだ。

『TOUCH/タッチ』
2014年1月8日 Vol.01&DVDコレクターズ BOX1 リリース
2014年2月5日 DVDコレクターズ BOX2 リリース

Photo:(c)Kaoru Suzuki
(c)2014 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.