『ザ・フォロイング』連続インタビュー 第2回ショーン・アシュモア

ファースト・シーズンのブルーレイ&DVDが好評発売&レンタル中の『ザ・フォロイング』。本作リリースを記念して3回にわたり出演キャストのインタビューをお届けします。第1回目のジェームズ・ピュアフォイに引き続き、第2回はマイク・ウェストン役のショーン・アシュモアです!

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――あなたにとっての今シーズンの見せ場はどんなところですか?

僕のキャラクター、マイクの変化がすごく大きなハイライトだよ。最初にマイク・ウェストンが登場した時は、爽やかな顔の新人エージェントでライアン・ハーディを尊敬していたわけだけど、シーズン2のエピソード12(本インタビュー時)では、本当に違ったものになっている。マイクは、シーズン1を通してだけでなくシーズン2でもずっと、感情的にも肉体的にも精神的にも、ひき肉にされる器具に入れられたような感じなんだ。だから、僕にとってそういったことを探求したり、マイクと共に、感情面でまるで幻覚を見ているような体験をしていくことは楽しい。

シーズン2ではマイクにとって物事は簡単に進行していかない。彼は大きな決断をしないといけないんだ。道徳的にね。そして、彼がどんな決断を下す必要があるかについてなんだけど、それは、ジョー・キャロルや信者たちを止めるために、彼はどんなことを進んでやる必要があるかっていうこと。シーズン1ではFBIで働く人間として、公職の立場にいるということで明確なガイドラインを保っていた。でもシーズン2では崩壊していく。ライアンは明らかに自ら一線を越えることをしているし、マイクもそういう事象の中で、追いついていくためには、そうするしかないと思い始める。それは興味深い「旅」になるよね。

――マイクがライアン・ハーディ(ケヴィン・ベーコン)に対して抱いた「幻滅感」について話してもらえますか?

そうだね。多くの人たちは、マイクがライアンに対してとても怒っているとか、がっかりしていると思っているけど、僕はそういうふうには考えていない。彼は頭のどこかで、「何かが間違っている」というのは分かっているんだ。「ライアンはキャロルのことを気にしていないわけじゃない。彼のことを捕まえようとしていないわけじゃない」ってね。彼は何かもっとそれ以上のことが起きていると疑っているんだ。マイクが望んでいるのは、「何が起きているか教えてくれ」ってことなんだよ。

それにマイクの他のパートナーたちは死んでしまって、彼が経験したことについて話せるのは、ライアンだけなんだ。マイクの「旅」は、ほとんどライアンのと同じなんだよ。彼らがこういったエージェントを始めたのは、ジョー・キャロルの事件で知り合いを失い、自分たちの命を脅かされたからなんだ。この全体の出来事に、とても幻滅しているのさ。そしてマイクはゆっくりと奇妙な形でライアン・ハーディのようになっていくけど、ライアンが自分を受け入れないことに苛立っているんだ。

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――プロデューサーや監督に「違うやり方をしてもいいですか」と言うことはありますか?

ないよ。なぜなら、ケヴィン・ウィリアムソンは、僕たちが現場に行く前に、すべてのことをよく考え、決めているからね。僕の仕事は、彼が作ったキャラクターにチャレンジしたり、彼が決めたストーリーに挑んだりすることじゃない。でも、ある感情を表現するのには、いつも違うやり方がある。時々、葛藤している状況を演じることもあるんだけど、もし誰かを僕が撃つというふうに書かれているとする。それをやるにはやり方がある。銃を抜いて、すぐに撃つ準備が出来ていることもあるし、誰かを襲い、引き金を引く前で葛藤することもある。もしマイクがそういうことを必ずしもやりたくないと思ったら、脚本にそう書かれていても、違うやり方で演じることが出来る。でも、それは言葉には出さず、目だけで表現しないといけないから、僕以外の誰かがそれに気づくかどうかわからないよ。

――撮影中に起きた面白い出来事について話して下さいますか?

ドラマには銃音や、刺し傷とかいろんなものが出てくるけど、僕らは現場でたくさんの道具を使うから、何かうまくいかないことはいつもある。この前、車に向けて僕が銃を撃つシーンを撮影した。そこでは僕は、タフに見えるようなポーズで銃を射とうとしたら、銃が動かなかったんだ。それで監督が、「そのフリをしろ」って言ったから、そういうフリをしたんだけどね(笑)。こういうことはいつもあるよ。

それに、これはとても暗い番組だけど、僕らはとても楽しんでいる。エモーショナルなシーンがあって、みんながこれは大変な撮影になるってわかっていても、僕らはよくふざけているんだ。スタッフもキャストも素晴らしいよ。ジェームズと話したことがあるんだったら、彼がチャーミングで面白い人だって知ってるよね。それとケヴィンと一緒にいられるのは素晴らしいね。正直言ってこの撮影を僕らは楽しんでいるよ。怖い番組を作っているのはわかっているけど、僕にとっては楽しい。

ドラマ撮影中、観客がリビングルームで、灯りを暗くして見ているところを想像するんだ。僕はいつも人々に、「灯りを消して、飲み物を手に、ただ楽しんで」と言うんだ。そういふうに楽しむべきだと思う。だから、緊迫するシーンを撮影している時、家にいる人々がこういうふうに手に汗をかき身を乗り出して、はらはらしながら、今にも立ち上がりそうになって見ているところを想像するんだよ。自分がホラー映画を見る時はそういうふうに観るんだ。人々がどういうふうに反応してくれるかを想像しながら、怖いシーンを撮影するのを楽しんでいるよ。

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――手に銃を握った時、どう感じますか?パワーを感じますか?

それは興味深い質問だね。そうだね。僕はカナダで育ったから、銃を撃たないし、銃を所有していない。銃については何も知らない。マイクのジャケットを着て、バッジをつけて、彼の銃を手にすると、僕はある意味変わるんだ。それはキャラクター、台詞、シーンの中でのことだけど、パワーというものがそこには感じられる。多分、人はそういうものを感じ取れるんだ。僕自身は銃は好きじゃないし、そういう男になりたくない。でも、マイクを演じていて、腰に銃をつけていると、歩き方が変わってくる。銃は重いからね。すべては脚本に書かれているわけだけど、銃を抜くと、人々は言う通りにする。そこには権力意識がある。善かれ悪しかれね。わからないけど、そういうものがあるよ。

――ハリウッド映画における、あなたにとって最も怖い連続殺人犯を5人教えてください。

ハンニバル・レクターは、明らかに最も怖い人の一人だね。でも、もし本当のハリウッドについて語るとしたら、すべてのホラー映画のアイコンは、ジェイソン・ボーヒーズ(『13日の金曜日』)だね。フレディ(『エルム街の悪夢』)もそうだ。他に誰かいるかな?『レッド・ドラゴン』や『刑事グラハム/凍りついた欲望』のキャラクターの名前を思い出そうしているんだけど...。彼のことを歯の妖精とか、多分レッド・ドラゴンとかと呼んでいたと思う。フランシス・ダラハイドという名前だった。彼はハンニバル・レクターよりも怖かったね。それで4人だ。あともう一人だ。

――デクスター(『デクスター 警察官は殺人鬼』)はどうです?

ノーだね。僕にはデクスターは怖くなかった。彼の精神は恐ろしいけど、彼は好感が持てる連続殺人犯だよ。彼は殺人者を殺すんだ。そういうのは納得出来るし、怖くない。
多分それは正しいことだしね。それじゃあ、4人だけだね。

(一同笑)

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――ジェームズのインタビューで、一日の終わりに、暗いキャラクターからどうやって離れるのかについて話してもらいました。もちろん、あなたのキャラクターはそれほど暗いものじゃないですが、このキャラクターから離れるためにやることはありますか?

決まってやることはないよ。変に聞こえるかもしれないけど、僕の妻は大抵ロサンゼルスにいて、僕はここで仕事をしている。だから、キャラクターから離れようとしないんだ。その方が少しやりやすいからね。僕はメソッド・アクターじゃない。家に帰って、YouTubeで連続殺人犯のビデオを出して、観たりしない。今シーズンのマイクの感情的な状態というのは、とても高められているし、とてもエモーショナルだ。細かいところは話せないけどね。言うまでもなく、とてもひどい、ひどいことが彼の身に起きるんだ。

でもオッケーだよ。それを家に持ち帰ったりしないし、家に帰った時、落ち込んだりもしていない。悪夢を見たりもしないよ。『ザ・フォロイング』の仕事をしながら生活するのは平気なんだ。あくまでもストーリーテリングだし、僕らはテレビ番組を作っているんだよ。とても単純明快な時もあるね。でも、もしエモーショナルなシーンを続けざまにやっているとしたら、そのゾーンに、出来るだけいるようにするけどね。


『ザ・フォロイング』<ファースト・シーズン>
ブルーレイ・DVD好評発売&レンタル中
ワーナー・ホーム・ビデオより

『ザ・フォロイング』シーズン2
WOWOWにて7月放送予定!

Photo:『ザ・フォロイング』
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