『CHUCK』のイヴォンヌ・ストラホフスキーが、映画『アイ・フランケンシュタイン』で再びアクションに挑戦!

米国で話題を博したグラフィック・ノベルを映像化した超絶SFアクション、『アイ・フランケンシュタイン』。本作によって、"とろくない! 心優しくない! 四角くない! ボルトが刺さってない!"といった、従来のイメージを根底から覆す、全く新しいフランケンシュタインが誕生した。

孤高のダーク・ヒーロー、フランケンシュタイン役を好演するのは、『ダークナイト』『エンド・オブ・ホワイトハウス』の名優アーロン・エッカート。そして、本作で再生細胞の研究者としてフランケンシュタインと出会うヒロインを演じるのが、TVシリーズ『CHUCK/チャック』で人気者となったイヴォンヌ・ストラホフスキー。本作でも『CHUCK』同様、キレのあるアクションで魅了するイヴォンヌの最新インタビューをお届けします!

イヴォンヌ・ストラホフスキー――まず、オファーが来たときの印象を教えてください。
すぐに好きになったわ。私は元々TVドラマの出身で、ちょうどそれが終わったところだったのよね。だから、次にやるものとしては完璧だと思えたの。というのも、私がやったばかりのものとはすごく違っていたし、科学者を演じられるなんて本当に嬉しかったし。しかもイギリス英語訛りでね(笑)。さらに、この映画に関わる人たち皆と仕事できるというのが嬉しかったの。

――キャラクターについてもすぐに好きになりましたか?
そうね。彼女が、この映画に登場するたった二人の人間であるというところが好きだったの。だから、ある意味私の役が観客の視点を象徴しているんじゃないかと思ったのよね。観客は、テラの視線で映画を観ると思ったのよね。彼女は、ガーゴイルとか、デーモンに遭遇するという体験をしていて、そういうものが世界に存在すると知るのよね。

――女性の観客にとってもあなたの役は大事だと思いましたが。
そうね。彼女は、すごく地に足が付いたところがあるからね。それに最も現実的な役柄だと思うから。私が演じるのは、創造物のひとつではなくて、人間だし。それにこれまですごくたくさんの女性がこの役に反応してくれたの。この役が女性で科学者であるということ。それから、ロマンスの予感がするところ。ふたりがすごく親密な意味でお互いを考えているところとかね。すごく多くの女性が映画のそういう部分に反応してくれたと思うわ。

――周りが違う中で人間の役を演じるのは難しかったですか?
うーん。そうね、それほど難しくはなかったわ。もちろん想像力は大いに働かせなくてはいけなかったけど。コンピューターからCGIをたくさん使ったわけだしね。特殊効果なんかもね。例えばデーモンが火を吹くシーンがあったんだけど、もちろんそれは実際には起きていないから、想像するしかないわけよね。そういうシーンはすごくたくさんあったわ。でもそれは演技の一部であって、見えているものよりも、信じて演じるしかないわけよね。

『アイ・フランケンシュタイン』――役作りにあたり、監督とはどのような話し合いをしましたか?
監督とはすごく色々話したわ。とりわけ、テラの背景についてね。映画の中では、彼女の過去についてはそれほど描かれていないから。だから彼女がなぜ研究室で働いていて、科学者になったのかについて話し合ってみたの。それで恐らく彼女の家族か、兄弟の中に、酷い事故にあって亡くなったか、意識不明になった人がいて、彼女は助けてあげることができなかったんじゃないかしらと思ったの。それが彼女がこういうタイプの研究をするきっかけになったんじゃないのかしらって考えたわ。つまり、彼女は良い結果のためにリサーチをしていたのよね。良い治療薬を見付けるためだと、彼女は自分のやっていることを信じているの。だけど実際は、悪人のために仕事していたわけなんだけどね(笑)。

――あなた自身はそういう分野に興味を持っているのですか?
興味があるわ。というのも、そういう背景で育ってきたの。私の母は研究室の技術者で、化学薬品を扱っていたからね。学校で仕事していたの。それで父は電気関係のエンジニアだったの。だから私はそういう背景で育ってきたのよね。だから、そこからよりクリエティブになって想像してみたの。

――リサーチの段階ではご両親に聞いたことはあったのですか?
この映画で私が演じている科学者と、私の両親が知っている分野とは違っていたの。だから、医者とか、心臓を専門にする循環器専門医に話を聞いたりしたわ。それから電気生理学とかね。私にとってはすごく複雑だったんだけど、この役を演じるために理解しなくちゃいけなかったのよね。

イヴォンヌ・ストラホフスキー――アクションシーンも少しありましたが、トレーニングなどもしたのですか?
少しね。私がやっていたTV番組は『CHUCK』と言って、5年間やっていたのだけど、そこではスタントがすごくあったし、戦いのシーンもたくさんあったの。おかげで、肉体的なスタントのシーンには慣れていたのよね。だから、すごくたくさんのトレーニングをしなくてはいけないというものではなかったわ。それに実際大きなアクションもなかったしね。一番大きかったのは、大きな電気の機械に向かって投げられたシーンだと思う。そのシーンではワイヤーが付けられていたし、空中で回転もしなくてはいけなかった。それでも過去に一度もやったことがないものではなかったの。

――アーロンとの共演はいかがでしたか?
彼は撮影中は、自分だけでいることが多かったのよね。キャラクターのままでいるための決断だったんだと思う。だから撮影中以外には彼と話しをすることはあまりなかったわ。ビル・ナイは、すごく社交的で、よく話してくれたわ。セットでは、みんなをすごく楽しませてくれるタイプの人だったの。

――ミランダ・オットーとの共演はありましたか?
最後のシーンで少しだけね。でも、あまりに短かったから。彼女のことは、もちろん映画以外のところで少しは知っていて。オーストラリアの女優だし、彼女の映画を見ながら育ってきたからね。

――フランケンシュタインを扱った映画は過去にも多くありますが、その中でも本作は200年生き続けているフランケンシュタインという設定ですが、過去の作品と、どんなところが違うと思いますか?
私は子供の頃からフランケンシュタインの映画を1本も見たことがなかったの。だから、この映画が私にとってのフランケンシュタイン映画のイントロダクションだったわ。この映画をやることになって原作を読んでみたの。原作を読むのは大事だと思ったから。原作が映画のインスピレーションとなっていたからね。その本の終わりを早送りして、現在まで進めたような作品がこの映画の始まりだと思うからね。だから、私にとっては原作を読むのはすごく大事だったわ。

『アイ・フランケンシュタイン』――あなたは、TV、映画、TVゲームと様々なジャンルで活躍していますが。
TVの良いところは、常に新しい脚本が届くところで、自分のキャラクターがいつでも発展していくこと。だから、プロセスが前進し続けるのよね。映画というのは、人によってはTVより簡単だと言うけど、始まりがあって、真ん中があって、終わりがはっきりしているから、自分が何をしているのか分かるからね。それ以外はなくて、終わることも分かっている。だから、よりフォーカスして演技することができるのよね。TVは、マラソンを走っているようなものなの。継続してのことだからね。映画には緊迫感があるかもしれないけど、でもその期間はすごく短い。TVゲームは、すごく好きなの。すごく楽しいからね。私が自分でやるわけじゃないんだけど、『CHUCK』のファンが、SF世界の要素があるTVゲームを楽しんでくれているようなのよね。

――今後どのような作品に出たいと思いますか?
私は今後も色々な作品に出続けたいと思っているわ。TVにも出たいし、映画にも出たいし、TVゲームも、舞台もやりたい。去年NYでブロードウェイにデビューしたから。そうやって、色々なキャラクターを演じることで、自分の様々な筋肉を鍛え続けたいと思うの。だからキャラクターを主体にして選んでいきたいわ。様々な役が演じられればいいと思うの。

――どんな監督の作品に出たいですか?
クエンティン・タランティーノとか、(スティーヴン・)スピルバーグとかね。

『アイ・フランケンシュタイン』『アイ・フランケンシュタイン』は、9月6日(土)より新宿バルト9ほかにて全国ロードショー。

Photo:『アイ・フランケンシュタイン』
(C)2013 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC AND LIONS GATE FILMS INC.