先月、シーズン3をもって打ち切りを宣告された米NBCのサイコ・スリラー、『ハンニバル』。その後、存続の希望を託した米Amazonと米Netflixにも引き受けを見送られ、苦境が続く同作だが、企画・製作総指揮のブライアン・フラーは依然、製作と継続に意欲を燃やし、新たにFBI捜査官、クラリス・スターリング役の導入を検討していることがわかった。英Digital Spyが報じている。
フラーは12日、サンディエゴのコンベンション・センターにてComic-Con International 2015(通称:コミコン)に参加し、製作上の抱負を次のように語った。「私はエレン・ペイジが大好きでね。彼女なら素晴らしいクラリスになると思うんだ。その一方で、あのキャラクターに白人ではない女優を起用してみたいという願望もある。クラリスのバックグラウンドに人種という要素を盛り入れ、誰もが抱える人種という問題に重要な役割を与えたいんだ」とフラー。「そうすればクラリスというキャラクターを興味深く掘り下げることができる」と自信を見せた。
クラリスは、連続殺人鬼レクター博士の協力を得て猟奇的殺人事件を解決へと導く若きFBI訓練生(後に捜査官)で、1991年公開の映画『羊たちの沈黙』でジョディ・フォスターがアカデミー賞主演女優賞に輝いたはまり役として知られる。その後、2001年に続編映画『ハンニバル』で、やはりオスカー女優のジュリアン・ムーアがクラリス役を好演している。
TVシリーズ版『ハンニバル』はNBCで現在オンエア中のシーズン3をもって打ち切りが決まっており、すでに全13話中の6話が放送済みだ。はたしてフラーがクラリス役を残る後半エピソードに導入するのか、あるいは何らかの形で継続がかなった暁の計画なのかは不明だが、作品への情熱が少しも衰えていないことだけは確かだ。『ハンニバル』の今後の情報に注目していきたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:エレン・ペイジ(C)Kazuki Hirata/www.HollywoodNewsWire.net