『暴力脱獄』のオスカー俳優、ジョージ・ケネディが死去

これまで200本以上の作品に出演してきた俳優のジョージ・ケネディが、2月28日にアイダホ州ボイシで逝去した。91歳だった。米Varietyなど多くのメディアが伝えている。

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ショービズ界で活躍する両親の下、ニューヨーク市で生まれたジョージは、わずか2歳で初舞台を踏むが、その後は16年にわたり陸軍に所属し、軍のラジオ番組に従事。除隊後、TVシリーズ『The Phil Silvers Show』にテクニカル・アドバイザーとして参加することで、エンターテイメント業界に復帰した。

ポール・ニューマン主演の『暴力脱獄』(1967年)では刑務所の顔役として知られるドラグラインを演じ、アカデミー賞助演男優賞を獲得。1970年代には数多くのパニック映画に登場し、中でもアーサー・ヘイリーのベストセラー小説を映画化した『エアポート』では、ジョー・パトローニ役でシリーズ4作すべてに出演した。また、1988年には『裸の銃を持つ男』でコメディに挑戦。多くの刑事映画をパロディ化して人気を博したこの作品では、主人公の上司を務めていた。その他にも、オードリー・ヘプバーン主演の『シャレード』、トニー・カーティスとヘンリー・フォンダ共演の『絞殺魔』、名探偵エルキュール・ポワロの事件を描いた『ナイル殺人事件』などで助演ぶりを発揮していた。

TVシリーズでは、『ロス警察25時』で主演を務めたほか、テキサス州の大都市ダラスを舞台に、石油で財をなした大富豪ユーイング一族の愛憎劇がドラマティックに描かれた大河ドラマ『ダラス』にも出演。遺作は、マーク・ウォールバーグ(『テッド』)主演映画『ザ・ギャブラー/熱い賭け』(2014年)だった。

190cm超の大きな身体を生かした肉体派としてアクションや西部劇で活躍する一方、コメディもこなすなど幅広い演技力で作品を支えていたジョージ。映画界を代表する性格俳優として知られた彼の冥福を祈りたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:ジョージ・ケネディ
(C)Everett Collection/amanaimages