『007』シリーズの豪華製作陣による驚愕のダークアクションドラマ『ペニー・ドレッドフル~ナイトメア 血塗られた秘密~』。1891年の英国ロンドンを舞台に、ヴァンパイア、フランケンシュタインの怪物、狼男、切り裂きジャックといった有名なモンスターやキャラクターが登場するという大胆な設定。キャストには、『パール・ハーバー』のジョシュ・ハートネット、『007/カジノ・ロワイヤル』のエヴァ・グリーン、4代目ジェームズ・ボンドのティモシー・ダルトンなどが集結。さらにスタッフでは、『007 スペクター』『007 スカイフォール』の監督サム・メンデスと脚本家ジョン・ローガンがタッグを組んでいる。そのシーズン2リリースに先駆け、ヴァネッサ・アイヴス役のエヴァ・グリーンのインタビューを公開。役作りや、ジョシュ演じるイーサンとの関係性についても語っている。
――まずは、シーズン1の最後のヴァネッサについて教えてください。
シーズン1の終わりでヴァネッサは恐ろしい試練から抜け出したところよ。悪魔に憑依されていたの。それで、自分が普通になりたいのか、特別でいたいのかというジレンマに直面する。憑依はとても「ドレッドフルな(恐ろしい)」ことだったから。一方で憑依は彼女にある能力を残したのね。その能力のおかげで彼女はパワフルで特別な存在になったのだけれど、同時に孤立し、とても孤独になってしまったの。
――では、シーズン2のヴァネッサはどうなっているのでしょう?
最初はどうしていいか分からず、とても無防備な状態ね。神に見捨てられたと感じて、自分の信仰を深く疑う。すごく道に迷っているの。そしてシーズン2では、ヴァネッサの最も深い闇の悪魔が再び現れて、彼女に取り憑く。悪魔はまだ彼女に取り憑いているの。悪魔はまだいるのだけれど、ヴァネッサは何とかそれを制御できている。というか、少なくとも彼女自身はそう思っている。実は悪魔は手下を送り込んで彼女の魂を捕えようとしているの。そして、その手下の魔女たちは、実のところ悪魔自身よりももっともっと恐ろしいのよ。
――ミス・イヴリン・プールですね。彼女とヴァネッサの関係は?
あぁ! それは...親友よ(笑) ミス・イヴリン・プールはマルコム卿と深い仲になっていき、ヴァネッサはこの女には何か裏があると感じるのね。のちに魔女たちのリーダーだと分かるのだけど、彼女の使命は悪魔にヴァネッサの魂を届けることなの。だから彼女はすごく怖い存在よ。
――しかし、イヴリンはとても巧妙ですよね。ヴァネッサに何が待ち受けているのか、もう少し伺えますか? ヴァネッサを守ろうとファミリーが団結していくようですが?
そうね、シーズン2ではヴァネッサは魔女たちという強大な敵から自分を守る術を見つけなければならない。そして自分のファミリー...センベーヌ、マルコム卿、イーサン、フランケンシュタインのことよね。彼らを守りたいと思っている。魔女たちはヴァネッサが最も愛する人々を付け狙う、だからヴァネッサは力の限り彼らを守ろうとするの。
――シーズン2でのヴァネッサとイーサンとの関係について伺えますか?
シーズン1のヴァネッサとイーサンは姉弟のようだったけれど、シーズン2ではもっと深い関係になるわ。互いに魅かれていくというか、いろんな意味で。ヴァネッサもイーサンも自分の中の悪魔と闘っている。そして二人とも互いを求める想いを恐れているの。その欲望に屈したら、自分の悪魔が解き放たれて相手を壊してしまうという恐怖に苛まれているのだと思う。だから危険な関係ね。とてもセクシーだけど恐ろしくもある。
――シーズン2のラストのヴァネッサはどういう状況なのでしょう?
(笑) ええと、ヴァネッサは...道に迷っているどころじゃない酷さね。信仰を失ってしまって、宗教は彼女を守るシールドのようなものだったのに。だから感情的には丸裸みたいな状態よ。神無くして彼女がどうやって行くのか、私にも分からないわ。今まで読んだ中で一番暗いエンディングだと思う(笑)
――ヴァネッサはどんなキャラクターですか?
ヴァネッサ・アイヴスはスピリチュアリストでしょ。反抗的で従順じゃない。当時は女性がすごく抑圧されていた時代よ。彼女はとても勇敢で、すごく度胸がある。クールで上品に見えるけど、燃え盛る炎を内面に持っている。複雑なキャラクターね。演じるのはすごく難しい。彼女は常に自分自身と闘っているようだわ。葛藤しているの。闇の力に取り憑かれていて、時としてそれが表に出てきてしまう。だからそれを制御しようと全力を尽くすの。
――それから舞踏会のシーンについて伺えますか?
そうね、エピソード6で血だらけの舞踏会があるの。彼女の想像なのかどうか分からないけど、血の雨がヴァネッサに降り注ぐのよ。なんというかシュールで、私は血に覆われて、ヴィクトリア時代にトリップしたような感じね。本当にクールで狂気じみていると思ったわ。でも、実のところとても美しいの。『ペニー・ドレッドフル』的な美しさよ。
――それはとても楽しみです。また、シーズン2の大きな見所の一つは(終盤のシーンに登場する)ヴァネッサの人形ですね。撮影はいかがでしたか? また、人形を初めて観た時の感想は?
人形にはいつも心魅かれるのだけど、自分の人形を目の前にするのは本当に変な感じだったわ。目が本当に似ていて。それから人形と二人で話をしないといけないし。しかもそれは悪魔の霊媒だから、人形の中に悪魔がいるようなもの。すごく不気味でかなり怖い上に、撮影した部屋は人形が溢れていて、人形の目が全部こっちを見ているわけ。もう閉所恐怖症になりそうで。チャレンジングでクレージーなシーンだったけど、おかげでうまくいったと思うわ。本当に本当に怖いから。
――実際に顔の型を取って造ったんですよね。
ええ。作成途中の私の人形、実はとても気に入ったの。黒かったんだけど(笑)、とてもクールだと思ったわ。黒いままにしておけば良かったのに。それも面白くない? 闇のヴァネッサ、黒のヴァネッサ。
――撮影の準備はどのようにされましたか? 昨年の降霊会のような、非常に激しいシーンの準備は?
降霊会のシーンは大きなチャレンジだった。一歩でも間違えればバカみたいに見えかねないから。役の声を練習して、大変な挑戦だったけれど充実していて、最後には楽しんでいたわ。演技指導のコーチと、監督のフアン・アントニオ・バヨナとも一緒に練習したわ。人に見てもらうことは大切よね。それでドラマチックなオペラ音楽でリハーサルをした。すごい緊張感よ。でも徹底的にやったわ。自由にできるようになるまで。一つのキャラクターから次のキャラクターへの変移と、お芝居みたいに見えないように演じるのが特に難しかったけど、おかげさまでなんとか無事に終えられたわ。
■『ペニー・ドレッドフル~ナイトメア 血塗られた秘密~』シーズン2 商品情報
9月7日(水)DVD発売、同日レンタル開始
<レンタル> Vol.1~5
<セル> DVD-BOX...8,900円+税
発売・販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
公式サイトはこちら
Photo:『ペニー・ドレッドフル~ナイトメア 血塗られた秘密~』シーズン2
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