ヴェネツィア国際映画祭に登場したリーヴ・シュレイバー(『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』)が、映画『The Bleeder(原題)』でボクサーを演じた際に800発のパンチを受けたという衝撃エピソードを披露した。米Reutersが報じている。
『The Bleeder』は、映画『ロッキー』の主人公のモデルにもなり、当時ヘビー級の世界チャンピオンだったモハメド・アリとの対戦で最終15ラウンドまで闘い抜いた元ヘビー級プロボクサー、チャック・ウェプナーの実話に基づいたストーリー。リーヴは主人公のチャックを演じ、さらに実生活で彼のパートナーである女優のナオミ・ワッツ(『リング』)がチャックの妻役を務めている。また、『レイ・ドノヴァン』でリーヴ演じるレイの腹違いの弟ダリルを演じるプーチ・ホールが、アリに扮している。
同作が出品されたヴェネツィア映画祭に、ナオミとともに参加したリーヴ。当初は本人と比較されたくないため伝記映画への出演には消極的で、特にその人物が今も生きているならばその思いはなおさら強かったそうだが、「幸いにも、チャックは映画好きで僕の努力にも感謝してくれた。そんなことがなければとてもじゃないけどやりきれなかったよ」と、本人から認めてもらえたことで過酷な撮影をやりきることができたと述べた。
フィリップ・ファラルドー監督(『グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~』)は、ボクシング映画において演者にパンチを当てずに撮影することは考えられなかったと語り、「僕らにとっては幸運で保険会社にとっては不運だったが、リーヴは本当にパンチを受けてくれたんだ。この映画では、実際にリングの上で何が起きていたか、その一部を観ることができる。素晴らしい瞬間ばかりではないが、それが現実なんだ」と、1975年のアリとの対戦シーンをより"本物"に近づけるため、リーヴが実際にパンチを受けていたことを明かした。
敏腕フィクサーを演じる『レイ・ドノヴァン』で誰かを殴ったり殴られたりすることもあるリーヴだが、800発ものパンチは新しい経験になったようだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:リーヴ・シュレイバー
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