若き天才ハッカーを描いたサスペンス・ドラマとして、今年の初めにゴールデン・グローブ賞ドラマ部門作品賞を受賞した『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』。その企画・製作総指揮などを手掛けているサム・エスメイルが、ドイツの名作SF映画『メトロポリス』をもとに、TVミニシリーズの企画を立ち上げる模様だ。
米Hollywood Reporterが、関係筋から得た情報として伝えたところによると、プロジェクトはまだごく初期段階で、エスメイルがどんな役割を担うのかもまだ交渉中とのこと。また、今後2、3年以内に制作がスタートする予定はないため、4~5年の構想で作られている『MR. ROBOT』が終わってから着手するプロジェクトになるだろうと見られている。
フリッツ・ラングが監督した1927年の映画『メトロポリス』と同様、ミニシリーズ版は、高層ビルが立ち並ぶ広大な未来都市が舞台。裕福な産業資本家がビル群から都市を支配する一方、地下の下層階級は動力を供給べく機械を動かし続けている。階級の壁に隔てられた不幸な恋人たちは、全てを失う覚悟で、体制を転覆しようとするストーリーになるようだ。
プロジェクトを手がける制作会社のユニバーサル・ケーブル・プロダクションズは、一話につき1000万ドル(約12億円)もの制作費を投じるべく準備しているとのこと。放送局はまだ決まっていない。
古典的名作『メトロポリス』の再映像化は、それだけでも野心的なプロジェクトだが、ドラマ界で評判の高い『MR. ROBOT』のクリエイターが参加することが本格的に決まれば、注目が集まることだろう。なお、ユニバーサル・ケーブル・プロダクションズは、上の報道についてコメントを控えている。(海外ドラマNAVI)
Photo:『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』サム・エスメイル監督
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