『ツイン・ピークス』ウォーレン・フロスト、91歳で死去

1990年から2シーズンにわたって放送された、鬼才デヴィッド・リンチによるミステリードラマ『ツイン・ピークス』。今作のDr.ウィリアム・ヘイワード役で有名なウォーレン・フロストが、2月17日(金)に長年の病との戦いの後、バーモント州の自宅で亡くなったと米TV Lineら複数のメディアが報じた。91歳だった。

ウォーレンは『ツイン・ピークス』の中で、ローラ・パーマーの遺体解剖を拒否した医師ヘイワードで有名だが、『となりのサインフェルド』や『怪しき逃亡者』など数々の舞台やドラマで名脇役として活躍。大学入学前にアメリカ海軍に入隊し、第二次世界大戦で戦った。終戦後、バーモント州のミドルベリー大学に入学し英語学を専攻して卒業したのち、ミネソタ大学ツインシティー校にて教鞭をとり、またセントポールでは劇場美術監督を務めた。マーク、リンジー、そしてスコットという3人の子どもは全員がエンターテイメント関係の仕事に従事しているが、長男のマークは映画監督、脚本家、プロデューサーで『ツイン・ピークス』のクリエイターであることも知られている。

「私たちの愛する父、ウォーレン・フロストが亡くなりました。(海軍の一員だった時の)ノルマンディー上陸作戦の時から、50年にも及ぶ舞台や映像の世界の中で、本当のことを伝えることが人々の人生に違いをもたらすことを教えてくれた、バーモント州在住の謙遜家な人間でした。私たちは、こんなにも長い間父と世界を共有できたことを、嬉しく思っています」と、息子のマークは父への想いを語っている。

なお、5月21日(日)に全米プレミア放送される復活版『ツイン・ピークス』が、この夏WOWOWプライムにて日本独占放送がスタートすることは、当サイトでもお伝えしたばかりだが、この復活版にもウォーレンは同役で出演しており、貴重な彼の最後の演技が見られることになる。高齢で病気を患いながらも、復刻版『ツイン・ピークス』で名演技を披露してくれているウォーレン。ご冥福を心より祈りたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ツイン・ピークス』