『ロード・オブ・ザ・リング』のドラマ化が決定!スピンオフ製作の可能性も

J・R・R・トールキンの長編小説「指輪物語」を実写化し、全世界で約30億ドル(約3420億円)を稼ぎ出し、アカデミー賞を17個獲得した映画シリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』をドラマ化する企画が米Amazonで進められていることは先日お伝えした通りだが、同社が映像化の権利を得たことが分かった。Amazonが11月13日(月)に発表している。

米Varietyなど複数のメディアが報じたところによれば、同局はトールキン財団、出版社ハーパーコリンズとの話し合いの結果、同作の複数シーズンにわたる製作権のほか、スピンオフを製作する権利も得たという。売却額は2億5000万ドル(約285億円)近くに上るようだ。

このドラマシリーズでは、中つ国を舞台に、映画1作目で描かれた「旅の仲間」以前のストーリーが描かれるとのこと。ただし、中つ国を舞台にした「シルマリルの物語」は契約に含まれていないという。この作品は「ホビットの冒険」「指輪物語」よりも前の時代を描いたもので、トールキンの死後に出版されていた。本作の制作には、Amazonやトールキン財団、ハーパーコリンズ社のほか、映画シリーズを手掛けたニュー・ライン・シネマも関わる。

Amazonのドラマシリーズ責任者であるシャロン・タル・イガドは、「この作品は小説、映画を通して多くの世代の想像力をかき立てた特筆すべきシリーズ。ファンを中つ国で起きる新たな冒険に連れ出すことができることにワクワクしています」とコメント。トールキン財団とハーパーコリンズ社の代理人であるマット・ガルソーは、「シャロンたちは、トールキンの原作をベースに、映画では描かれていなかったストーリーを描くという素晴らしいアイデアを持っています」と述べている。

売却額がかなりの額に上った模様だが、『ロード・オブ・ザ・リング』といえば、人間だけでなく、ホビットやエルフ、ドワーフ、魔法使いや魔物も登場するファンタジー作品だけに製作費もかなりかかることは必至。一部のメディアは、1シーズンだけで1億~1億5000万ドル(約114億~171億円)は下らないと見ている。『ロード・オブ・ザ・リング』3部作でサムワイズ・"サム"・ギャムジーを演じたショーン・アスティンは、Amazonで企画が動いているという第一報を受けて、本作は「Amazonを代表するシリーズになるだろう」と太鼓判を押しているが、彼の"予言"は当たるのだろうか?(海外ドラマNAVI)

Photo:『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』
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