この夏、NYで海外ドラマスターに会えるかも?!【はじめてのブロードウェイ基礎編】

今年の夏は、ブロードウェイで多くのセレブに会える絶好の機会だ。先月、アメリカ演劇界の最高峰賞トニー賞が開催されたばかりだが、同授賞式にもTVドラマや映画で活躍する俳優たちが多数出席した。

実はアメリカでは夏の間、TVドラマの通常撮影がなく、多くの俳優たちがこの時期を利用してブロードウェイに登壇する。観光客が世界中から集まるこの期間に有名俳優たちを起用することで、ブロードウェイに活気をもたらす機会でもあるのだ。

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そこで、初めての方でも安心して夢のようなひと時を楽しめるよう、夏に上演される演目と、いくつかの観劇&出待ちルールをご紹介しよう。

■携帯電話オフは大前提!

世界共通のルールだが、携帯電話は電源を切っておくかマナーモードなどにするのが一番確実。以前、ある観客の携帯が鳴ったことに腹を立てた俳優が舞台を中断してしまったこともある。ブロードウェイのチケットは決して安価なものではないので、演じている俳優や観客に対してもマナーは守っておこう。もちろん、舞台の写真撮影やビデオ録画はもってのほかだ。

■応援はTPOをわきまえて

大ファンだからといって演じている俳優に黄色い声援を上げるのもNG。ミュージカルに出演していたニール・パトリック・ハリス(『ママと恋に落ちるまで』)に、「大好きニール!!!」と声をかけたファンがおり、ヒンシュクをかったが、そこはキャリアの長いニール。役になりきって、「ニール? そんな人はいないわ」とかわしたことがニュースになった。その役と演劇の世界に集中している俳優たちの妨害になってしまうのはやめておこう。どうしても声援したいときは、後述の出待ちの時にどうぞ。

■観劇前の食事も実はポイント

食べ物、飲み物なども基本的に鑑賞中は不可。だが、夜の公演は19時以降から始まるので食べておきたい。しかし、そこは旅行中。食べなれないものでおなかを壊してしまうことは避けたい...。そのため、食べなれたものを軽めに食べておくのがおすすめだ。また、時差ボケの心配もあるので、食べたあと眠くなるという人はそちらも気を付けたほうがいいかも。

■セレブと話せる!会える!出待ちとは?

舞台終了後、関係者が出入りするドアがある。劇場の入り口のわきにあるこれは英語で「ステージドア」というのだが、ここがまさにセレブと会える場所。その周辺に警備員やファンが群がるのですぐにわかるはず。たまに、時間をずらして先に、またはずいぶんあとで、そして別の出口から出ていくセレブなどもいるが、基本的には皆ここから堂々と出てくる。ファン一人一人と握手や写真サービスをしてくれる俳優も多い。

 

憧れのセレブがきたら、劇場でもらうPLAYBILL(プレイビル)というパンフレットにサインをしてもらおう。「日本から見に来ました!とても感動しました!」など英語が苦手でも、感想を一言付け加えると皆喜んでくれるだろう。

たまにプレゼントを渡すファンもいるようだが、賞味期限が近いような食べ物でないほうがいいかもしれない。というのは、ブロードウェイに登壇している俳優たちは、喉はもちろん、腹痛や風邪など体調には非常に気を使っている。ちょっと体調が悪いから延期を、ということはできないのだ。なので、渡せるものは持ち運びやすくて体調に関わらない無難なものが良いだろう。

観劇していなくても、この夜の時間劇場街をうろうろしていると、運よくセレブをちらっと見かけることもある。だが、観劇していないのに出待ちファンの間に入っていき、普通のノートなどにサインや写真をねだるのはマナー違反。持参したものにサインして欲しいときも、「見ましたよ!」という証拠として、プレイビルを手にもっておいたほうが良いだろう。

■マチネって何?夜と同じなの?

水曜と土曜など、昼間の14時くらいの公演をする日もある。それを、マチネ(matinee)、夜の会をソワレ(soiree)と呼ぶ。マチネもソワレも内容は全く一緒だ。ただ、場合によってはキャストが変わることもあるので、それは要注意。また、出待ちに関しても、昼公演が終わった後劇場にそのまま残るキャストもいる。一度、滞在先や自宅に戻って夜にまた来る人もいるが、マチネでは、夜に比べると出待ちで会える可能性は若干減ってしまうことを覚えておこう。

■プレビューとオープニングは違う?

ブロードウェイの公演では、「プレビューが、X月X日から、オープニングがX月X日から」という表現がある。プレビュー公演というのは、いわばお試し期間。オープニング前まで、極端にいえば毎日のように演出や公演時間が変わることがある。最初のほうのプレビュー公演を見て、あとからオープニングの完成版公演をみたら、かなり違っていたということもありえる。プレビューも面白い時期でもあるので、それぞれの期間に滞在される場合は、どちらを見たいか考えて見に行こう。

 

Cover Boys. Zachary Quinto, Matt Bomer, Andrew Rannells and Jim Parsons. #BoysintheBand

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(文・Erina Austen)