シャーロック・ホームズ×『キャッスル』=『FOREVER Dr.モーガンの事件簿』

Dlifeにて本日10月8日(月・祝)21:00よりスタートする犯罪捜査ドラマ『FOREVER Dr.モーガンの事件簿』は、人気作品の王道を行くような作品だ。その魅力を、順を追って紹介していこう。

犯罪捜査では主人公が重要だが、本作の主役はある時から200年前以上にわたり歳を取らずに生き続けている(死んでもすぐに生き返る)という博識の英国人。観察眼が鋭く、一目見ただけで相手の出身や職業、その日の予定を見抜いてしまう。さらに研究熱心で、自宅に研究室を持ち、謎を解くためなら自らに毒を盛って原因を探ることもいとわない。『SHERLOCK/シャーロック』と『エレメンタリー シャーロック&ホームズ in NY』は現代に生きる名探偵シャーロック・ホームズの物語だが、もともとは19世紀のキャラクターだったホームズが本当に200年前から生き続けてきたらこうなっているのでは、と思わせるのがヘンリー・モーガンだ。

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ホームズの要素が随所に散りばめられているのは、製作総指揮の一人が、ロバート・ダウニー・Jr主演の映画『シャーロック・ホームズ』シリーズも手掛けたダン・リンということもあるのだろう。また、企画・製作総指揮・脚本を担っているのが人気映画シリーズをドラマ化した『リーサル・ウェポン』のマット・ミラーだけあって、ミステリー、アクション、人間ドラマをうまく取り込んだテンポの良い作品に仕上がっている。

そしてシャーロック・ホームズといえば相棒が付きもの。ニューヨーク市監察医局の監察医として働くヘンリーと仕事で組むのは、女刑事のジョー・マルティネス。やり手での行動派だが、夫を亡くしてまもないという悲しみを抱えている。ある事件でヘンリーの観察力と洞察力に感心したことから、彼の秘密を知らずにコンビを組むことに。そして、ヘンリーの秘密を知っている唯一の存在、彼のもう一人の相棒と言えるのがエイブ。ヘンリーは交通事故や銃撃で命を落とすたびに川から裸でよみがえるという奇妙な法則があるのだが、そうなった彼を毎回迎えに行くのが、長年の付き合いであるエイブだ。ヘンリーと同居している彼は、普段はアンティークショップの経営者だが、いざという時には捜査にも協力する。

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ニューヨークで次々に起きる事件の数々、テロや不審な転落死、身元不明者の腐乱死体などをヘンリーはジョー、エイブらとともに調べていく。人並外れた知識と推理力を持ち、丸腰にもかかわらず捜査現場へ足を踏み入れていくヘンリーと、危なっかしいところのある彼を刑事としてしっかり補佐していくジョーの組み合わせは、『キャッスル/ミステリー作家のNY事件簿』のキャッスルとベケットも彷彿とさせる。

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また、事件の一つひとつは毎回解決の一話完結型だが、ヘンリーがなぜ不老不死になったのか、その"呪い"を解くにはどうすればいいのか、彼にたびたび接触してくる謎の人物は一体誰なのかという大きな謎も隠されており、少しずつ明らかになっていく。そして不老不死のヘンリーは捜査の過程などで何度も命を落とし、そのたびによみがえるのだが、そんなキャラクターを通して逆説的に、この作品は毎日を精一杯生きるという命の大事さも伝えている。一話完結型なのでどこからでも見れる上、一話見れば次も見たくなる作品だ。

キャストは、『ホーンブロワー 海の勇者』のヨアン・グリフィズ、『クリミナル・マインド 国際捜査班』のアラナ・デ・ラ・ガーザ、『NUMB3RS ナンバーズ ~天才数学者の事件ファイル』のジャド・ハーシュ、『BONES』のジョエル・デヴィッド・ムーア、『イントゥ・ザ・ウッズ』のマッケンジー・マウジーなど。

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『FOREVER Dr.モーガンの事件簿』はDlifeにて10月8日(月・祝)21:00よりスタート。
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Photo:『FOREVER Dr.モーガンの事件簿』
© Warner Bros. Entertainment Inc.