エイミー・アダムズ×『ゴーン・ガール』原作者が仕掛ける新たなサイコスリラー『KIZU-傷-』

アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にもノミネートされたサスペンス映画『ゴーン・ガール』の原作者ギリアン・フリンの処女作を映像化した『KIZU-傷-』が、本日10月15日(月)23:00よりスターチャンネルにて日本初放送となる。

原作は、英国推理作家協会(CWA)の最優秀スリラー賞と最優秀新人賞を受賞。あのスティーヴン・キングをして「残り30ページほどは読むのが恐ろしかったが、ページをめくらずにはいられなかった」と言わしめた作品だ。2006年に出版されるとまもなく映像化の話が持ち上がり、スタッフや制作会社が数回交代したのち、全米ではHBOによる全8話のミニシリーズとしてこの夏にようやく放送された。フリンのファンたちも待望していた映像化は原作同様に高い評価を得ている。

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裕福な美人妻が消え、夫が疑われるという出だしから二転三転する展開が話題となった『ゴーン・ガール』同様、『KIZU-傷-』も一筋縄ではいかないストーリーとなっている。主人公は心に傷を負った新聞記者のカミール。自傷癖があり、アルコールが手放せない彼女は、故郷で連続して起きている少女たちの事件――森の中で首を絞められて殺されたアンと、行方不明になったナタリー――を取材するよう編集長から命じられ、遠ざかっていたミズーリ州の小さな町へしぶしぶ戻ることに。昔から確執のある母親や警察、町の人々から煙たがられつつも取材を進めていたカミールは、ナタリーの遺体発見現場に偶然居合わせる。街なかで発見されたその死体からは歯が抜かれていた...。

本作の原題は原作と同じ『Sharp Objects(原題)』。カミールはストレスを感じると針や釘といった「尖ったもの」で自分の身体を傷つけるのだが、故郷で久々に過ごす時間は彼女の身体でなく内面にダメージを与えていく。そもそもリッチで美人で人気者だったカミールはなぜ町を捨て、情緒不安定になったのか? 猟奇事件と平行して、彼女の過去も描かれていく。

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キングに絶賛された原作と同じく、本作のエンディングも大きな反響を呼び、全米では最終話がシリーズ最多の視聴者数を獲得。放送翌日には驚愕のラストについて多くのメディアが話題にした。

主人公のカミールを演じるのは、『アメリカン・ハッスル』などで5度アカデミー賞にノミネートされたエイミー・アダムズ。本作で12年ぶりにドラマの世界に戻った彼女は、ドラマ初主演のほかプロデューサーを兼任し、監督や共演者の人選にも関わっている。

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そのエイミーが選んだ監督は『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞候補となったジャン=マルク・ヴァレ。エミー賞やゴールデン・グローブ賞を総なめにした『ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~』同様に全エピソードで彼がメガホンを取り、再び女性が主人公のストーリーを繊細に描く。また、原作者のフリン自らドラマ版の脚本を手掛け、原作ファンも納得のクオリティに仕上がった。

『ゴーン・ガール』や『ビッグ・リトル・ライズ』のように女性が抱える複雑な問題を綴る『KIZU-傷-』。タイトルが示す通りヒリヒリとしたストーリーは、一度味わえばクセになるはずだ。

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■『KIZU-傷-』放送情報
スターチャンネルにて10月15日(月)23:00スタート
[字]毎週月曜 23:00~ ほか
[二]毎週木曜 22:00~ ほか
公式サイトはこちら

Photo:『KIZU-傷-』
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