『クリミナル・マインド』マシュー・グレイ・ギュブラー監督によるハロウィンにピッタリの恐怖エピソード10選

10月の一大イベントと言えば、やはり10月31日のハロウィン! 仮装して出かける人もいれば、家で過ごす人もいることだろう。ここではハロウィン気分を味わいたい、おすすめしたい海外ドラマを紹介。それは...『クリミナル・マインド FBI行動分析課』だ。

"え? どうして犯罪捜査ドラマ? ホラーじゃないの?"と思った方が多いことは想定済み。実は『クリミナル・マインド』には、ホラー・エピソードも多く存在している。とりわけドクター・スペンサー・リード役のマシュー・グレイ・ギュブラーが監督を務めたエピソードは不気味さが際立ち、ハロウィンにピッタリのホラー・エピソードなのだ。今宵は、ハロウィンを家で過ごそうと考えている方におすすめしたい『クリミナル・マインド』の恐怖エピソード10選をお届け。

『クリミナル・マインド』とは、FBIの最強プロファイラー・ユニット“BAU(行動分析課)”が凶悪犯罪に挑む犯罪捜査ミステリー。2005年より15シーズンにわたって放送された人気ドラマで、2020年に幕を閉じたが、今年11月24日(木)『Criminal Minds: Evolution(原題)』となって復活する。

ハロウィンにおすすめNo.1 シーズン5 第16話「母の祈り」

マシューの記念すべき初監督エピソードであるシーズン5の第16話「母の祈り」。ヴァージニア州で8歳の少女が何者かにより誘拐される事件が発生し、FBIの行動分析課、通称<BAU>がすぐに捜査を開始。調査を進めていくうちに、少女が誘拐される直前、子どもを探す女性の叫び声が響き渡っていたことが判明。犯人は単独犯ではなく複数犯であり、注意を惹くために子どもを探しているフリをしたのではないかという結論に達するが、BAUのJJ(A・J・クック)は8年前に男児が誘拐され、迷宮入りとなっていた事件と重なることに気づき始め...。

不気味なサウンドや唐突に組み込まれる叫び声など、かなり挑戦的な演出を施した、マシュー渾身の一本。死霊のような目つきの老婆が笑みを浮かべながら子どもを火葬するシーンは、身の毛もよだつほどの恐怖を視聴者に与え、全体的にゴシック・ホラーの様相を呈する。アン・キューザック(『ポイント・ブランク』)、ブルック・スミス(『グレイズ・アナトミー』)、エヴァン・ピーターズ(『アメリカン・ホラー・ストーリー』)など、豪華ゲスト俳優陣の魅力を引き出し、後味の良さと悪さを混在させた結末で幕を閉じるのが印象的なエピソードだ。

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ハロウィンにおすすめNo.2 シーズン6 第18話「もう一人のプレンティス」

BAUの一員であるエミリー・プレンティス(パジェット・ブリュースター)が、8年前に行った潜入捜査と今回の事件の関連に気づき、バッジと銃を置き単独行動する。たった一人で捜査を進めるプレンティスを探し出すためにBAUも捜査を開始するが、彼女が単独行動をとった背景にはある理由が隠されていた...。

プレンティスが主人公のスパイ映画さながらの物語が展開する同エピソードは、彼女の過去を浮き彫りにし、苦悩や葛藤を上手く映し出した印象を受ける。前エピソードから続いているエピソードのため、そこまでマシューの個性が現れているわけではなく、また恐怖を与えるようなストーリーではないが、ラストで扉のガラス越しに映し出すホッチ(トーマス・ギブソン)とJJの覚悟を決めた表情は視聴者に悲しみと寂しさを与えながらも、どこか安心感さえ与える秀逸なシークエンスである。

ハロウィンにおすすめNo.3 シーズン7 第19話「悪魔の花嫁」

オレゴン州に位置する精神病院跡で、ヴィクトリア朝のドレスで装飾された女性の遺体が発見される。何かの儀式のように飾り立てられた様子から、悪魔崇拝がらみの事件として調査を進めるBAU。だが、1996年に起きたある事件が大きく関わっており、悪魔を遠ざけるための儀式だということが徐々に明らかになっていく...。

本エピソードもまたゴシック・ホラーやおとぎ話のような幕開けを飾り、とても犯罪捜査ドラマとは思えない。郊外にたたずむ古い屋敷、隙間風に揺れる扉、事件のカギを握るヴィクトリア朝のドレスなど、最後に引用されるエドガー・アラン・ポーのおどろおどろしい筆舌を彷彿とさせ、どこか幻想的な美しさを醸し出しているのが印象深い。

伏線の立て方やミステリアスな雰囲気も見事で、ゲスト俳優の魅力を最大限に引き出していることから、BAUより犯人一家が主人公と言っても過言ではない。ラストの演出にはマシューらしい遊び心もあり、『クリミナル・マインド』屈指の傑作エピソードである。

ハロウィンにおすすめNo.4 シーズン8 第10話「人形遣い」

アリゾナ州ウィンズローの路上で箱詰めされた遺体が発見される。被害者はブロンドの男性だが、頭髪を黒く染められ、半分に折り曲げられた状態だった。その後も同じような特徴の遺体が発見され、困惑するBAUだったが、被害者は全身の関節を外され、生きたまま吊るしあげられていたことが判明。リードは犯人が人間マリオネットとして使うために拉致したのではないかと推理する...。

残虐極まりない描写が相次ぎ、不気味というよりも奇妙という言葉が合うトラウマ回。人形を多く使うことで、現実と虚構の狭間にある真実を上手く映し出した演出には、マシューの個性と監督としての才能を感じさせる次第である。

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ハロウィンにおすすめNo.5 シーズン8 第20話「錬金術」

サウスダコタ州で2体のバラバラ死体が発見され、連続殺人の可能性が高いことから、BAUが捜査を開始。検視の結果、死因はソラニンという幻覚剤であることが明らかになり、捜査線上に薬草の知識のある人物が浮かび上がる。その最中、休暇中だった兵士のチャド・デュモンが行方不明となり、事件の解決が急務となっていく...。

冒頭のシーンからすでにホラーテイストなエピソード。壁から覗く大きな目玉や後ろ向きに歩く子ども、突如現れる老婆など、モダン・ホラーの帝王スティーヴン・キング原作の海外ドラマを観ているかのような気持ちにさせる。またホラー要素だけでなく、リードが悲恋に決着をつけるエピソードにもなっており、シーズン8で監督した2つのエピソードが、間接的につながったエピソードにもなっている。

ハロウィンにおすすめNo.6 シーズン9 第7話「地獄の門番」

ボストンで何者かにより絞殺された男性3人の遺体が発見されるが、性別以外は年齢も人種も特徴などは一致しなかった。しかし、BAUが捜査を進めるうちに、犯人はとあるビルの住人を監視し、彼らに悪影響を与える人物を殺害していることが判明する...。

孤独な殺人者の異常な執着心と狂気、失った家族への歪んだ愛などを克明にしたエピソード。監視者を犯人にすることで、アルフレッド・ヒッチコック監督の名作『裏窓』を彷彿とさせる。

ハロウィンにおすすめNo.7 シーズン10 第21話「かぎ爪の怪物」

カンザス州、ジョージア州、メイン州の3つの場所で奇妙な事件が発生した。現場にいた容疑者は皆口をそろえて「かぎ爪を持つ影の怪物に襲われた」と供述。あまりにも突飛な供述に混乱するBAUだったが、現場検証である麻酔薬が見つかり、容疑者たちは幻覚を見せられていたのではないかという結論に達するが...。

現実と虚構の入り乱れた見事な描写で視聴者により恐怖を与えるストーリーテリングで、サイコ・スリラーの様相を呈する。劇中に登場するかぎ爪の怪物の影はマシュー自身が演じているようで、その不気味な指使いには思わず鳥肌が立つこと必至。ホッチが大変な目に遭ったり、BAUの面々にまさかの展開が待ち受けていたりと、終始、気が気じゃないエピソードだ。

ハロウィンにおすすめNo.8 シーズン11 第18話「美しき惨事」

デレク・モーガン(シェマー・ムーア)の妻サヴァンナが何者かにより狙撃された! 事件の解決を急務とするホッチ率いるBAUは、モーガンを捜査から外すことを決定するが、モーガンは子どもを身ごもる彼女が、自らの身代わりとなってしまったことに苦悩し、たった一人で犯人を追い詰めることを決意する...。

ペネロープ・ガルシア役で出演するカーステン・ヴァングスネスが脚本を執筆し、監督をマシューが務める、ファンなら見逃せないエピソード。また放送開始当初から本作を支えてきたモーガン役のシェマーの送別エピソードでもあり、チームの仲間に別れを告げていくラストは、苦楽を共にしてきたマシューだからこそ映し出せる愛ある映像となっている。

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ハロウィンにおすすめNo.9 シーズン12 第6話「エリオットの池」

特別任務でチームを離れていたホッチが、証人保護プログラムによりBAUを去ることに。動揺を隠せないBAUだったが、少年3人が田舎町で姿を消す事件が発生し、捜査に乗り出す。この町では33年前にも同様の事件が発生した過去があり、現在も未解決のままだった...。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』を彷彿とさせるエピソード。失踪や誘拐というシリアスな題材を中心に置きながらも、トウモロコシ畑が茂る田舎町で起きた33年越しの数奇な事件を、どこか心温まる描写で完結させたのが印象的だ。ホッチの急な離脱から幕を開け、プレンティスのリーダー就任で幕を閉じる。

ハロウィンにおすすめNo.10 シーズン13 第17話「殺人ピエロ」

コロラド州とオクラホマ州にまたがる連続殺人事件が発生。撲殺されたあとに、口の端を切り裂かれたという共通点を持つこの事件を目撃していた被害者の息子は「パパはピエロに殺された」と口を開いた...。

2010年のシーズン5で初監督して以来、マシューの念願だったピエロを題材としたエピソードになっており、渾身の一作として、過去最高の恐怖を放つ!

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監督マシュー・グレイ・ギュブラーが、その才能を遺憾なく発揮した傑作ホラー・エピソードを紹介してきたが、やはりマシューがメガホンをとったエピソードには、他とは異なる魅力と斬新な恐怖描写が際立っている。ハロウィンの夜に、全10話を一気に観るなんていうのも、楽しいひと時となることだろう。

『クリミナル・マインド FBI行動分析課』U-NEXTや『マーベル ランナウェイズ』©2017 MARVEL & ABC Signature Studios
『マーベル クローク&ダガー』© 2018 MARVEL & ABC Signature Studiosにて配信中。

(文・zash)

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Photo:『クリミナル・マインド』(C)ABC Studios