Amazon『高い城の男』が、シーズン4でシリーズ終了!

ヒューゴー賞を受賞したフィリップ・K・ディックの小説を原作とするAmazonオリジナルドラマ『高い城の男』が、次のシーズン4で幕を閉じることを決定した。米Hollywood Reporterなど複数のメディアが報じている。

昨年7月に、シーズン3の配信スタートを前に更新が決定していたシーズン4は、現在カナダのバンクーバーで撮影されている。来月の3月にクランクアップし、今年の秋に配信を予定している。

同作は、第二次世界大戦でナチス・ドイツと日本が勝利していたという逆転世界が舞台となる歴史改変SFシリーズ。終戦から20年後、日本が支配する西海岸側の太平洋合衆国と、ドイツに支配される東部の大ナチス帝国を舞台にしている。

主人公ジュリアナを演じるのは、『タイタンの戦い』『ディファイアンス』などで知られるアレクサ・ダヴァロス。大ナチス帝国の親衛隊大将ジョン・スミス役にルーファス・シーウェル(『女王ヴィクトリア 愛に生きる』)、彼の部下ジョー・ブレイク役にルーク・クラインタンク(『プリティ・リトル・ライアーズ』)、ジュリアナの恋人フランク役でルパート・エヴァンス(『ジェームズ・ボンドを夢見た男』)が出演している。

今回の報道を受けて、同作プロデューサーであり、原作者の娘であるイサ・ディック・ハケット(『フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ』)は、以下のようなコメントを発表した。「デヴィッド・W・ザッカーとスコット・フリーらの協力の元、父の最高傑作である同小説に命を吹き込んでくださった『高い城の男』の製作チームと仕事ができて、とても光栄でした。この波乱に満ちた現代社会においては特にそう思います。ファンの皆さんは、最後の完璧な結末にきっと興奮し、満足されることでしょう。米Amazon社の絶え間ないサポートには本当に感謝しています。今後も素晴らしいパートナー関係を維持していければと願っています。まだこれで終わりではないですよ。楽しみにしていてくださいね」と、意味深なコメントを残したハケット。彼女はつい数週間前にAmazonと父親の作品のファースト・ルック契約(作品を独占的に最初に紹介する契約)を結んでいたばかりだ。

Amazon Studiosのジェニファー・ソークは、「長年活躍してくれた素晴らしく才能豊かなプロデューサー、キャスト、スタッフたちのことをとても誇らしく思います。最終シーズンとなるこのシーズン4がどのように幕を閉じるのか、ファンの皆様に早くお届けしたいと思っています。また今後もハケットと共に、彼女のお父様の作品をAmazonで生み出していくことを楽しみにしています」と、コメントしている。

2015年に『高い城の男』が配信された当時、具体的な数字の発表はないものの、同作はAmazonプライムで最も視聴されたオリジナルシリーズだと報じられていた。だが、ショーランナーが度々交代するという事態にも見舞われた。シーズン1でショーランナーを務めていたロイ・プライスが去った後、その後を引き継いだフランク・スポツニックはシーズン2の途中で降板。撮影場所と予算の問題でAmazon側と噛み合わなかったと報じられている。そして『BOSCH/ボッシュ』を手掛けているエリック・オーヴァーマイアーがその穴を埋める役を担っていた。

同作はシーズン4で幕を閉じることになるが、フィリップ・K・ディック原作の作品は、まだまだ映像化されることは明らかなようだ。『高い城の男』はAmazon Prime Videoにて、シーズン1&2&3が配信中。(海外ドラマNAVI)

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『高い城の男』Amazonオリジナルドラマ