支持率99%!『ストレンジャー・シングス』好きなら必見のSFスリラー『DARK ダーク』シーズン2

複雑怪奇な謎と、予想外のどんでん返しで好評を博したNetflixオリジナルドラマのSFスリラー『DARK ダーク』シーズン1。6月下旬にシーズン2の配信がスタートした同作は、『ストレンジャー・シングス』ともよく比較されている。批評サイト、Rotten Tomatoesでの新シーズンの評価は、批評家スコア100%、視聴者スコア98%と極めて好評だ。

高校の悪友たちが、洞窟で見たものは...

ドイツの小さな町ウィンデンで、高校生が失踪する。家出から誘拐まで様々な説が学校中に飛び交い、警察も捜査に着手。そんな中、男子生徒の一人ヨナス(ルイス・ホフマン)に悪友からの誘惑が。失踪した少年が町外れの洞窟に隠していた麻薬を奪おうというのが悪賢い親友バルトシュ(ポール・ルクス)の提案だった。校長の息子でまだ幼いミケル(ダーン・レナード・リエブレンツ)たちも加わり、深夜の闇の中、彼らは町外れの原子力発電所の近くにある洞窟へと向かう。しかし、洞窟にたどり着いた生徒たちは、謎の怪音、虚ろな瞳の男の出現、ミケルの失踪と、奇怪な出来事に次々と遭遇。この夜をきっかけに、シーズン1では小さな町が隠す恐ろしい秘密が明らかになっていった。

今回新たに公開されたシーズン2は、停止予定だった原発が爆発事故を起こすというショッキングな事件からスタート。時間を越えるワームホールになっているという洞窟を中心に、ヨナスたちは1920年代から放射能汚染の拡がる2050年までにわたるタイムトラベルを繰り広げる。

大人版『ストレンジャー・シングス』

少年少女の視点から大人たちの隠す巨大な嘘と秘密を見破っていくというストーリー仕立て。その構成は、同じNetflixオリジナル作品である『ストレンジャー・シングス』と『The OA』に近いものがある、と英Guardian紙。のどかだったウィンデンの町はいまや放射性の雨が降り注ぐ地域と化し、その過酷な環境下で善悪の勢力がぶつかり合う。箱いっぱいの鳥の死骸、ラテン語で刻まれた碑文や不気味な司祭など、謎めいたアイテムが物語のゾッとする雰囲気を高めている。

一方で、米Indie Wireに寄せられた視聴者コメントの中には、『ストレンジャー・シングス』とは異なるとの指摘も。超常現象をテーマにした作品とあって表面的には似通って見える両者だが、ファミリー層でも比較的安心して観られる『ストレンジャー・シングス』と比べると、『DARK』はより成熟した視聴者向け。難解なタイムトラベルのパラドックス、自殺と殺人、そして刺激の強いアダルトなシーンなど、SF要素に限らず幅広い手法で視聴者の興味を刺激する。

複雑なタイムライン

主人公ヨナスの一家も含めて、ストーリーの中心に4つの家族が登場する。一家ごとの登場人物も多い上、1920年代から始まる5つの時代に応じて、同じ人物が父だったり子だったりとその役割も変化。極めて複雑な関係が重厚なドラマを生み出している。やや混乱してしまう場面もあるが、それでも神秘的かつノスタルジックなシリーズの魅力が損なわれることはない、とGuardian紙。

もっとも、さすがに混乱する場面もあるかもしれない。まるで合流の準備もなしにアウトバーンに放り込まれたような感覚、とIndie Wireはたとえる。初めこそ丁寧に時間を説明するテロップが入るものの、徐々に時間関係は視聴者の判断に委ねられるように。ドイツ語ベースのドラマだけあってドイツ人の登場人物が多く登場し、さらに、時代ごとに違う役者が演じている。小まめにメモを取りながら観るのがおすすめだ。家系図とタイムラインを手元に控える苦労はあるが、それに見合う価値のある作品、と同誌は結論づけている。

SFスリラー『DARK ダーク』シーズン2はNetflixで配信中。視聴記録やレビューが付けられる海外ドラマNAVI作品データベースはこちらをチェック!(海外ドラマNAVI)

Photo:

Netflixオリジナルシリーズ『DARK ダーク』シーズン2