マーベルTV部門撤廃!今後はケヴィン・ファイギの元へ

『エージェント・オブ・シールド』や『パニッシャー』『ジェシカ・ジョーンズ』など数多くのTVシリーズ作品を生み出したマーベルTV部門。これまで多くのファンを楽しませていたが、今後新たな作品は生まれないことが明らかになった。米Deadline他複数のメディアが報じている。

同社のTV部門は、12月10日(火)次のような声明を発表。「現在製作中のマーベルTVプロジェクトを終了することを決定しましたが、今後さらなる新作の製作は行いません」

今現在、撮影が行なわれている作品はそのまま残りも製作されるが、今後新たに製作されるものはないという。その結果として、スタッフも大量に解雇されたと関係者は語っている。その影響を受けた者の中には、『Spider-Man(原題)』や『アベンジャーズ・アッセンブル』などTVアニメシリーズを手掛けてきたコート・レーンやマーシャ・グリフィン、『Marvel ジェシカ・ジョーンズ』『The Gifted』のマーク・アンブローズ、Netflixドラマシリーズ『Marvel デアデビル』『ルーク・ケイジ』のトム・リーバーと、『マーベル クローク&ダガー』エイミー・カールソンら管理職がいる。

先日、数多くのマーベルドラマを手掛けていたジェフ・ローブが、9年勤めたマーベル・テレビジョンを離れるというニュースをお伝えしたが、今回の製作中止は彼の退社に起因するところも大きく、マーベルTVに降りかかるドミノ倒しのドミノの1つとなった。この件で変更があるのは、ローブが引き継ぎのため予想より少し長くなるかもしれないということ。ただその引き継ぎは、大量の血が流れるような痛ましいものとなる。

このニュースは、TV部門を取り巻いたこの数カ月の混乱と不安定な状況に続き、多くのアニメーションや実写映画の製作が曖昧になったり、お蔵入りになったりしたことや、長年クリエイターを務めた立役者ローブの退社、そしてマーベル映画のボスであるケヴィン・ファイギの組織のさらなる拡大など様々な出来事の後の結果のようだ。

現在製作が進められている作品には、米ABC『エージェント・オブ・シールド』の最終シーズン、米Huluの『マーベル ランナウェイズ』と新作ドラマ『Helstrom(原題)』がある。これらは、マーベル・テレビジョンの上級副社長であるカリム・ズリークとそのチームが担当するが、『エージェント・オブ・シールド』に関してはすでに撮影は終了しており、『ランナウェイズ』についても終了することが決まっている。

今年の9月には、米Huluで進められていた『エージェント・オブ・シールド』でガブリエル・ルナが演じた"ゴーストライダー"の単独ドラマシリーズが中止と発表され、米Freeformの『クローク&ダガー』もシーズン2で打ち切られることがローブの退社が明らかになったタイミングで明らかになっている。Netflixのドラマシリーズにおいては、『デアデヴィル』『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』『ジェシカ・ジョーンズ』『パニッシャー』が終了してからマーベル作品は何も製作されていない。

ディズニーの新配信サービス「Disney+」で進められているマーベル映画の人気キャラクターの単独ドラマについては、ローブは関わっておらず、ファイギが10月にチーフ・クリエイティヴ・オフィサーに就任する前に、すでに彼のチームで製作することで決まっていた。

作品に影響があるマーベル社の動向を、今後も注意してみていきたい。(海外ドラマNAVI)

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『エージェント・オブ・シールド』(c)ABC Studios & Marvel/『マーベル ランナウェイズ』(c)2017 MARVEL & ABC Signature Studios/Netflixオリジナルドラマ『Marvel ジェシカ・ジョーンズ』