いつも私たちの知的好奇心を刺激し、想像もしなかった世界を見せてくれるSFドラマ。今回はNetflixで配信中のおすすめ5作品、サイバーな世界観が光るものから、人間ドラマが胸に迫るものまでをご紹介しよう。
5位:『新スター・トレック』
「新」スター・トレックとは言うものの、シーズン1の放送開始は1987年と、今から30年以上も前。実質的に『スタトレ』の原点となった1960年代の『宇宙大作戦』の後を継ぐ、TVシリーズ第2弾だ。記念すべき第1話では、初のミッションに駆り出された新エンタープライズ号が、先進的な文明を誇る謎めいた基地の秘密を探ることに。続く第2話では謎の病原体にクルーが冒されるなど、毎回襲いかかる危機が今見ても心地良い緊張感を与えてくれる。現在は最新シリーズ『スター・トレック:ピカード』がAmazon Prime Videoで配信中だが、先に旧作の名シーンを振り返っておくのも通な楽しみ方だ。
4位:『ブラック・ミラー』
続いてはイギリス発のSFスリラーで、最初の2シーズンは英Channel 4で、シーズン3からNetflixで製作されているアンソロジーシリーズ。毎回趣向を凝らした設定と異なる登場人物が、ダークでシニカルな世界へと引きずり込んでくれる。第1話『国歌』では、国民から慕われるスザンナ王女が誘拐されたという知らせがイギリス首相の元に入り、犯人から恥辱的な要求を受けた彼はその要求に屈するべきか、自らのプライドと世論の狭間で揺さぶられる。各シーズンは最大でも6話というミニマムな構成になっており、それぞれが一話完結なので、どこからでも気軽に観られるのも嬉しい。2018年には、何通りもエンディングが用意されており、視聴者の選択により異なるストーリーが楽しめるという実験的な作品『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』も製作された。
3位:『THE FLASH/フラッシュ』
第3位はDCコミック原作の人気シリーズ。科学捜査を担当していたバリーは、粒子加速器の事故に巻き込まれたことで並外れたスピードを身に着ける。そんな彼が暮らすセントラル・シティに同じような力を持つ敵が次々と現れたため、バリーは愛する者たちを守るべく立ち上がる。1990年に始まったジョン・ウェズリー・シップ主演の『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』は1シーズンで終了したが、本作は今年1月にシーズン7製作が決まるほど順風満帆。『ARROW/アロー』に代表される「アローバース」好きならぜひ押さえておきたい。2022年にはこのフラッシュを主役にした映画(主演はドラマ版のグラント・ガスティンでなくエズラ・ミラー)の全米公開が予定されている。
2位:『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
1980年代の『グーニーズ』や『スタンド・バイ・ミー』を彷彿とさせる少年少女たちの冒険物語として、普段SFを見ない層からも幅広く支持されているNetflixオリジナルシリーズ。舞台は、極秘の研究施設によって、モンスターのいる異世界と繋ぐ入口ができたアメリカの片田舎。そこから出入りするモンスターによって仲間の一人が行方不明になったことから、少年たちは突然現れた不思議な力を持つ少女とともに救出活動を開始する。まだ携帯もない時代に、自転車とアマチュア無線だけで強大な敵に立ち向かう少年たち。現在シーズン4の製作が進められており、シーズン1~3が視聴可能だ。
1位:『オルタード・カーボン』
あまり知られていないかもしれないが、ぜひご紹介したいのが、2018年から2シーズンが製作されている『オルタード・カーボン』。300年以上先の未来を舞台にした本作では、人々の意識はデジタルデータとして処理され、魂を別の肉体へ転送することも可能に。これによって人類は永遠の生命を手に入れたように映るが、実際は絶望的な状況下で生命と自由の価値が問われる内容となっている。主人公である元兵士のタケシ・コヴァッチもシーズンごとに肉体を変えており、シーズン1ではDC映画『スーサイド・スクワッド』のフラッグ大佐役で知られるジョエル・キナマン、シーズン2ではマーベル映画『キャプテン・アメリカ』シリーズのファルコン役でおなじみのアンソニー・マッキーが演じている。ダークでスタイリッシュな映像に日本由来のモチーフがさりげなく混じり、『ブレードランナー』好きにはたまらないシリーズだ。
以上5作のほかにも、Netflixではオリジナルシリーズも含めて多種多様な作品が目白押し。幅広く使える検索機能や、新設されたトップ10機能も活用して、自分好みの作品を探してみてはいかがだろう?(海外ドラマNAVI)
Photo:
『オルタード・カーボン』
(C)Courtesy of Netflix