アガサ賞受賞作家のベストセラー犯罪小説を『ザ・クラウン』の製作スタッフがAmazonでドラマ化!

英エリザベス女王2世の治世を描くNetflixの大ヒットドラマ『ザ・クラウン』の製作スタッフが、ベストセラー犯罪小説シリーズ「Chief Inspector Gamache」をAmazonでドラマ化することが明らかとなった。米Deadlineが報じている。

カナダの作家ルイーズ・ペニーによる小説シリーズ「Chief Inspector Gamache」は、フランス系カナダ人が住む架空の村を舞台に、ガマシュ警部の活躍が描かれる作品。フランス語を操る刑事が、カナダのケベック州にある小さな村スリー・パインズで起こる犯罪を捜査し、長きにわたり埋もれていた秘密を暴き、自分自身の"ゴースト"を発見する展開になるという。ガマシュ警部は英ケンブリッジで教育を受けたため、ドラマ版ではイギリス訛りの英語で話すことになるようだ。

ドラマ版は『Three Pines(原題)』と題され、『ザ・クラウン』でエピソード監督を務めたサミュエル・ドノヴァンが4話でメガホンを取り、英犯罪捜査ドラマ『Law &Order: UK』で脚本を務めたエミリア・ディ・ジローラモがペンを執る予定だ。ドノヴァンは、英サスペンスドラマ『Utopia -ユートピア-』やAmazonプライム・ビデオのオリジナルドラマ『ザ・ウィドウ ~真実を求めて~』でも監督を務めている。現時点では、ガマシュ役をはじめとするキャストは決まっていない。

ペニーによる原作シリーズの第1作目となる「スリー・パインズ村の不思議な事件(原題:Still Life)」は2005年に発売され、これまでにシリーズ14部が出版されている。その最新作となる「A Better Man」は、昨年米New York Timesのベストセラーリストでナンバーワンに輝いており、同小説シリーズは露骨な性描写や流血、激しい暴力が描かれないことから、アガサ・クリスティの作品と比較されることが多い。また、登場人物のキャラクターやその背景がしっかり描かれておりクオリティの高さも評判で、アガサ賞ほか数々のミステリー賞に幾度も輝いている。

『Three Pines』は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響によるドラマ製作の規制が解禁されてから、カナダで撮影が開始される予定だ。ガマシュ役を演じる俳優などが決まり次第、続報をお届けしていきたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ザ・クラウン』© Des Willie / Netflix