ミュージカル映画『ムーラン・ルージュ』や『NINE』に出演し、アニメーション映画『ハッピー フィート』でも見事な歌声を披露していたニコール・キッドマン。新たなミュージカル映画『The Prom(原題)』も待機している彼女が、意外な発言をしていることが分かった。
米Varietyによる、俳優が俳優にインタビューする企画「Actors on Actors」でラッセル・クロウと対談したニコール。二人は古い友人であり、映画『ある少年の告白』では夫婦役を演じている。この対談中には、ニコールがいつか舞台『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』でラッセルに主人公の夫婦役を一緒に演じようと誘う場面もあった。
同世代の二人は同時期に同じ人物、FOXニュースの創始者にしてTV業界で絶大な権力を握っていたロジャー・エイルズをテーマにした作品に出演している。ニコールはエイルズのセクシャル・ハラスメント事件を描いた映画『スキャンダル』に出演し、対するラッセルは米Showtimeのミニシリーズ『ザ・ラウデスト・ボイス ―アメリカを分断した男―』にエイルズ役で主演していた。
ニコールは『スキャンダル』でエイルズに立ち向かう女性を演じたものの、ラッセルが演じたエイルズには惹きつけられたと発言。するとラッセルは、エイルズを単なるモンスターでなく、一大メディア帝国を築けるほど人を惹きつける力があったことも表現するよう意識したと説明した。
また、ラッセルは役作りにぴったりの情報源があったと告白。ニューヨークで行われた友人ヒュー・ジャックマンの誕生パーティで、イヴァンカ・トランプの夫で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナーと話す機会があり、エイルズと個人的に親しい彼から書籍では知り得ないエイルズの人物像を聞き出したと明かしている。ちなみに、このパーティにはニコールも参加していたが、クシュナーが来ていたことは知らなかったそう。
その後は、互いに出演したことがあるミュージカル作品の話に。新作映画『The Prom』でボブ・フォッシー流のダンスをするシーンがあり、「自分がやってきたことじゃない」ため戸惑いながら演じていたというニコール。『レ・ミゼラブル』に出演していたラッセルに今後もミュージカル作品に出演したいかと聞くと、彼からは「もちろんだ。僕が大好きな2つのもの(演技と歌)の組み合わせだからね」という答えが返ってきたが、自身のバンドがある彼と違って音楽活動をしていないニコールにとっては実は歌うことは大変だそう。「私はシンガーじゃない。子どもの頃から歌っていなかった私にとって歌うことはあくまでも演技の一部なの。歌うことは私にとって自然な表現方法ではないのよ。だから、まず自分のキャラクターを作り上げて、その役になりきらないと歌えないの」と告白している。
ただし、カントリー歌手のキース・アーバンと結婚しておりグラミー賞授賞式などに一緒に出席しているニコールは、今は日常的に歌っているようだ。対談の最後で、「カントリーソングを最後に歌ったのはいつ?」とラッセルから聞かれ、「今日よ」と答えている。(海外ドラマNAVI)
Photo:
『ムーラン・ルージュ』
(C)2012 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.