エル・ファニング(『マレフィセント』シリーズ)主演の宮廷ドラマ『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~』が、スーパー!ドラマTVにて2月15日(月)22:00より独占日本初放送となる。クリエイターを務めるトニー・マクナマラが語る、製作秘話をご紹介しよう。
企画・脚本・製作総指揮を担当したマクナマラは、アカデミー賞10ノミネートを果たした映画『女王陛下のお気に入り』の脚本家。本作はロシア帝国の黄金時代を築き上げた女帝、エカチェリーナの生涯を描く。歴史的史実をベースに、架空の物語を盛り込み、史実とフィクションが絶妙にマッチングしたストーリーが展開する。
マクナマラはオーストラリア出身の脚本家・戯曲家で、『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたことで一躍名を挙げた。そんな彼は、実はとりわけ歴史に興味があったわけではないという。
「僕はシドニー・シアター・カンパニーで現代劇を書いていた。その頃、カンパニーのトップのロビン・ネヴィン(豪女優)から、自分のために何か書いてと言われた。ちょうど僕は現代劇に飽きていた頃だったから、ほかの題材はないかと思ったわけさ」と語り、歴史ものに手を伸ばしたのは単なる気分転換だったそう。
「最初は1950年代を舞台にしようと思った、当時の政治が好きだったからね。同じ
頃、エカチェリーナの話が目に止まって、彼女の歴史的な功績とくだらない噂話との対比が面白かった。そこで思ったんだ、これはすごく今っぽい話じゃないかってね。立派な誰かの人生をくだらない噂話でおとしめるのって、現代にありがちなことじゃないか」
物語にうってつけの人物を見つけたまでは良かったが、そこから先は勉強だった。「どんな文体で書こうか?(ロシア人の)エカチェリーナを何語で描くのか? そうこうしているうちに気づいたんだ。これを歴史ものとして描くことは自分にはできないと。だから僕の強みを生かせるように書いてみることにした。それが始まりさ」と、本作が生まれた経緯を明かしている。
もともと興味のなかった歴史ものを魅力的に描くためにマクナマラが思いついたのが、歴史を現代的なテイストで描くこと、そして史実に固執することなくフィクションを散りばめること。それによってロビン・ネヴィンに頼まれて2008年に出来上がったのが本作の戯曲版。彼が『女王陛下のお気に入り』を手掛けるよりもずっと前の話だ。戯曲が公演された後、マクナマラはこの作品を映画化しようと考える。これが最終的にドラマ化へと繋がった。
「戯曲自体は60分の舞台になった。それを映画用に90分に膨らませた。そしてドラマになり、シーズン1は10時間くらい、シーズン2ではさらに10時間だ。問題はこの世界をどこまで広げられるか。これは僕のほかの脚本家、プロデューサーにとっても同じ挑戦だったと思う。ドラマにとっては、その世界を構築することが一番大切だからね。魅力的なキャラクターを生み出して、視聴者を引きつけておかないといけない。さらには11人の主要なキャラクターにそれぞれ素晴らしいシーンを与え、彼らのことも引きつけておかなきゃならない。そうでなきゃ、彼らは自分のベストを見せてくれないからね。だから本当に仕事はたくさんあった、皆を引きつけて離さない世界を作り上げる仕事がね」
マクナマラの作戦はピタリとはまり、その脚本は二人の素晴らしい俳優を呼び込んだ。エルとニコラス・ホルト(『マッドマックス 怒りのデス・ロード』)だ。「最初に二人のシーンを見たのは朝食を食べるシーンだった。テーブルに並んだ朝食を前にした二人だけのシーンだ。興奮したね。"ケミストリーがいい、テンポが合っている。最高じゃないか"ってね」
この朝食のシーンで、マクナマラは作品の成功を確信したという。良き脚本は俳優を引きつけて優れた演技を引き出し、観る者を引きつける。その好例が『THE GREAT ~ エカチェリーナの時々真実の物語~』なのだ。
『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~』はスーパー!ドラマTVにて2月15日(月)22:00より独占日本初放送。(海外ドラマNAVI)
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『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~』
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