大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』のダリル・ディクソン役で知られるノーマン・リーダスが、60年代のパンク映画をTVシリーズ化することが明らかになった。米Deadlineが報じている。
ノーマンがシリーズ化をする作品は、1965年に公開された『ファスタープッシーキャット キル!キル!』。ラス・メイヤー(『女豹ビクセン』)が監督、イヴ・メイヤー(『カモンロー・キャビン』)が製作総指揮を務めたカルト映画だ。ノーマンのプロダクション会社とAMCスタジオが手掛けることになり、このドラマ化はメイヤー家の全面的な支援を受けているそう。まだ初期段階ではあるが、ノーマンと彼の会社が昨年9月にAMCと交わした2年間のファーストルック契約に基づいて製作されるという。
TV版は、映画のストーリーに沿って、ゴーゴーダンサーの3人組が現金を武器に砂漠で大暴れするという内容。オリジナルに敬意を表しつつ、レースカーや空手の蹴りだけでなく、強い女性キャラクターや、映画の骨組みでもあった文化的規範を覆すようなものを目指しているという。
『ピンク・フラミンゴ』や『ヘアスプレー』などで知られるジョン・ウォーターズ監督らによって長く賞賛されてきたが、公開された際には、すべての面でほぼ失敗に終わっていた。しかし、ここ数十年の間に批評家の意見はほぼ一転し、メイヤー監督の最高傑作として語られることが多くなった。『ファスタープッシーキャット キル!キル!』以降の作品で、有名な女性キャラクターたちが自由に行動できるようになっていることもその理由の一つでもある。
ノーマンは今回の製作について「子どもの頃からラス・メイヤーの映画を見てきた。『ファスタープッシーキャット キル!キル!』のシャツを着て学校に通っていたんだ。メイヤーの映画作りのスタイルに感銘を受けていると言っても過言じゃないし、この物語を現代に再構築する機会に大興奮しているよ」と、喜びを明かしている。
ノーマンは、来年から始まる『ウォーキング・デッド』のキャロル役メリッサ・マクブライドとの共演によるスピンオフ作品『Tales of the Walking Dead(原題)』への出演に伴い『ファスタープッシーキャット キル!キル!』TVシリーズでは製作総指揮を務める。また、2004年に82歳で亡くなったメイヤー監督の死後、RM Films Internationalを運営しているThe Trust社から、ジャニス・コワートも参加。コワートは、今回のコラボレーションについて、「このチームは特別な存在であり、ラス・メイヤーの象徴的な映画の栄誉を託すことができると確信しています。AMCと一緒に彼らとコラボレーションできることを何よりも嬉しく思います」と述べている。(海外ドラマNAVI)
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ノーマン・リーダス©FAM020/FAMOUS