実在のシリアルキラーを描く人気アンソロジー『モンスター』シリーズの第4弾となる『モンスター: リジー・ボーデンの物語』。凄惨な斧殺人事件として知られるリジー・ボーデンの物語だが、本作では意外にも軽やかで不条理なコメディ調のトーンが取り入れられている。物語は、無知で好奇心旺盛なリジーのもとに新たな家政婦ブリジェットがやってくるところから動き出す。センセーショナルな文学や新たな世界を知り視野を広げるリジーだが、その覚悟は抑鬱的な父親アンドリューと残忍な継母アビーによって打ち砕かれていく。キャスト陣が語る、恐怖と笑いが同居する独自の魅力に迫る。
-

『アメリカン・ホラー・ストーリー』シーズン13は魔女団とどう繋がる?常連レスリー・グロスマンが真相を語る
大人気ホラーアンソロジー『アメリカン・ホラー・ストーリー』( …
役作りのために斧を購入?チャーリー・ハナムの意外な趣味
リジーの父親アンドリューを演じるのは、前作『モンスター:エド・ゲインの物語』でタイトルロールの殺人鬼を演じたチャーリー・ハナムだ。彼が演じるアンドリューは葬儀業者であり、棺桶に入り切らない遺体の足を平気で切断するような人物である。
チャーリーは撮影前の数ヶ月間、ロサンゼルスでドライブ中に見つけた倒木を車に積み込み、自ら薪を割る生活を送っていたという。「約10トンの木材が集まり、素晴らしい斧も購入してすっかり斧職人のようになっていた」と彼は明かす。「アンドリューが斧のコレクターという設定だったので、役作りのためだと自分に言い聞かせて欲しかった北欧製の美しい斧を手に入れたんだ」
暗重だった前作から一転し、本作には軽やかさと美しさが漂う。「台本を読んだ段階から、狂気的で突拍子もない不条理さを表現する余地が十分にあると感じていた。複雑さ、悲劇、意地悪さ、そして脆さという、誰もが持ち合わせている要素が詰まっている」とチャーリーは語り、作品への自信を覗かせる。
凶悪犯に共感した主演エラ・ベイティの葛藤と情熱

悪名高い事件の主人公リジーを演じたのは、名優ウォーレン・ベイティとアネット・ベニングを両親に持ち、舞台やドラマ『フューード/確執 カポーティ vs スワンたち』で着実にキャリアを積んできた新星エラ・ビティ。
歴史に残る凶悪な犯罪者でありながら、エラはリジーという複雑な女性に即座に繋がりを感じたという。「オーディション用テープを作っている時点で私はこの人を理解できると感じていた。合格を知った時は飛び上がるほど嬉しかったけれど、同時に大きな責任感と怖さも覚えた」と振り返る。彼女は動き方、夢の見方、思考、話し方、まばたき一つに至るまで徹底的に役を追求した。
撮影現場ではコメディと重厚なドラマが融合する独自のトーンを模索。「笑いと深い悲しみが同時に存在する作品の可能性に、常に驚かされていた」と撮影の充実感を語った。
「純粋な悪役」を楽しむレベッカ・ホール

リジーの継母アビーを演じるレベッカ・ホールは、意地悪なセリフを連発するサディスティックな悪役を楽しんで演じた。「本格的な悪役を演じたことがなかったので、脚本の段階で彼女の面白さに魅了された。おかしくもあり、恐ろしくもあるというトーンの調整は興味深い挑戦だった」と語る。
製作総指揮のライアン・マーフィーや脚本家イアン・ブレンナンが生み出したこのキャラクターについて、レベッカは次のように分析する。「この作品の世界では、モンスターは生まれたのではなく作られたものとして描かれる。アビーもまたプレッシャーの中でアルコール依存症になっていった経緯がある。上流階級を装いながらも中身はボロボロという人物を演じるのは非常に刺激的だった」
不条理な笑いと重厚な人間ドラマが交錯する『モンスター: リジー・ボーデンの物語』はNetflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)







