『9-1-1』新スピンオフのキャスト、23歳で死去。共演者が追悼

人気ドラマ『9-1-1：LA救命最前線』の新たなスピンオフ、『9-1-1: Nashville（原題）』。米ABCで今月9日（木）よりスタートした新作ドラマから悲しいニュースが届いた。米Varietyなど複数のメディアが報じている。

13歳の時に診断された難病と闘い続け…

第1話にジュリー役で登場した若手女優のイザベル・テイトが今月19日（日）、安らかに息を引き取ったという。23歳だった。イザベルはシャルコー・マリー・トゥース病という進行性の末梢神経疾患を患っていた。

この病気は、欧米では2500人に一人ほどの割合で存在し、患者のほとんどは20歳頃までに発症する。主な症状として、足や手の筋肉がゆっくりと萎縮してゆき、同部位の感覚が鈍くなったり、足や足趾が変形したり、足の筋力が低下していくことが挙げられる。時には、足首の捻挫や骨折、目が見えにくい・音が聞こえにくいなどの症状が合併したり、病気の進行とともに脊柱の変形を生じたりすることもあるとのこと。

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子ども時代に俳優、モデルとして活動していたイザベルは、大学卒業後に俳優業を再開。『～Nashville』は、大人になって初めて獲得した仕事だったという。彼女のドラマデビューとなった第1話は、今年6月に撮影されていた。葬儀はテネシー州ブレントウッドで24日に行われる。

イザベルと共演したレギュラーキャスト、消防士ブルー・ベニングス役のハンター・マクヴィは、以下のような声明を発表。「訃報を聞いてショックを受けました。今回共演するまでイザベルのことを知りませんでしたが、撮影初日に一緒に仕事をする相手としては最高でした。その日の私は怯えて緊張していましたが、テイクごとに少し言葉を交わした彼女はずっと私のことを励ましてくれました。共演シーンの後に話した時、彼女の持つ素晴らしいエネルギーを感じました。多くの人に喜びを与える人だとすぐに分かりました。イザベルと一緒に仕事ができたこと、そして彼女の一部が『9-1-1：Nashville』の中で永遠に生き続けることに感謝しています」

第1話で、ハンター演じるブルーはバーのストリッパーとして登場。その店にいた客のジュリー（イザベル）が、車椅子に乗っていることから彼のダンスをうまく見られないのを目にして、ブルーはステージを降りて彼女にラップダンスをしてあげる、というシーンで二人は共演していた。

イザベルは13歳の時にシャルコー・マリー・トゥース病と診断され、脚の筋肉がどんどん弱まるため、車椅子を使う必要があったとのこと。彼女は2022年にInstagramの投稿でこの難病について次のように語っていた。

「この道のりは私にとって本当に困難なものです。人の手を借りることを受け入れ、病気の進行に身を委ねなければならないという現実は、とても受け入れがたいものでした。この状況を受け止めようとする中で自分を見失ったこともありました。病気が私の身体だけでなく心まで壊していくのを許してしまっていることが嫌でした。多くの人と同じように、こんなことが自分の身に起こるなんて想像もしていませんでした。なぜこのようなことになったのかは分かりませんが、変えることはできないので、それに支配されることのないように受け入れることを決断したんです」

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難病と10年闘い続けたイザベルの冥福を祈りたい。

『9-1-1: Nashville』は、米ABCで毎週木曜日に放送中。『9-1-1：LA救命最前線』シーズン1～8はDisney+（ディズニープラス）にて配信中。（海外ドラマNAVI）

参考元：米Variety、米Deadline、米People