Amazonの『BOSCH/ボッシュ』とNetflixの『リンカーン弁護士』は、それぞれファンから高い人気を誇るドラマだ。『ボッシュ』と『ボッシュ:受け継がれるもの』はPrime Videoで合計10シーズン、『リンカーン弁護士』はNetflixでシーズン3まで配信されている。どちらのシリーズも、作家マイクル・コナリーによる小説を原作としており、彼自身も製作総指揮に名を連ねている。
『ボッシュ』ではタイタス・ウェリヴァーがLAPDの刑事ハリー・ボッシュを演じ、『リンカーン弁護士』ではマヌエル・ガルシア=ルルフォが敏腕弁護士ミッキー・ハラーを演じている。小説の世界では両者は同じロサンゼルスを舞台に活躍し、何度も顔を合わせてきた。さらに二人は異母兄弟という驚きの設定でつながっているのだ。ファンにとっては夢のクロスオーバーが期待されるが、これまでドラマでは一度も共演していない。
その理由をColliderが説明しているので紹介しよう。
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小説では兄弟、ドラマでは別々の世界
二人が初めて出会うのは2008年の小説「真鍮の評決」で、この物語は『リンカーン弁護士』シーズン1のベースにもなっている。原作では、弁護士ジェリー・ヴィンセントの死をボッシュが捜査する中でハラーと接触し、共に事件の真相に迫る。やがてボッシュはハラーが自分の異母兄弟だと知る。
ボッシュは弁護士マイケル・ハラーSr.と娼婦マージョリーの間に生まれ、ミッキーは同じマイケルSr.とメキシコ人女優エレナの子どもとして描かれる。父の死によって、二人は父親の存在をほとんど知らぬまま成長した。そのため、同じ父を持ちながらも別々の環境で育ち、長らく互いの存在を知らずに人生を歩んできた兄弟なのだ。
クロスオーバーが難しい理由
しかし現状、Amazonの『ボッシュ』とNetflixの『リンカーン弁護士』は別々のユニバースとして描かれており、両者が出会う描写はない。最大の理由は、製作・配信権をAmazonとNetflixというライバル企業が分け合っているためだ。
『リンカーン弁護士』のショーランナー、デイリン・ロドリゲスは米TV Insiderの取材で「ボッシュが登場できない分を補うため、さまざまな工夫を凝らしている」と語っている。一方で共同ショーランナーのテッド・ハンフリーは「かつて実現不可能と思われた『デッドプール&ウルヴァリン』が成立したように、スタジオが本気になれば夢ではない」と希望も示している。
ファンの期待に応えて両スタジオが本格的に協力しない限り、ボッシュが『リンカーン弁護士』に登場することも、ミッキーがスピンオフ『バラード 未解決事件捜査班』やその他の『ボッシュ』作品に姿を見せることもないだろう。原作小説では二人が共闘する物語がいくつも存在している。刑事として正義を追うボッシュと、法廷で戦うミッキー・ハラー。異母兄弟でありながら異なるフィールドで活躍する二人が、ドラマで肩を並べる日をファンは今も心待ちにしている。
『リンカーン弁護士』シーズン1~3はNetflixで独占配信中、『BOSCH/ボッシュ』全7シーズン、『ボッシュ:受け継がれるもの』全3シーズン、『バラード 未解決事件捜査班』シーズン1はPrime Videoで独占配信中。(海外ドラマNAVI)