社会現象を巻き起こしたミステリードラマ『ツイン・ピークス』の主要キャストが参加する全米ツアー「Twin Peaks: A Conversation With The Stars」が開催中だ。8月から10月にかけて、レイ・ワイズ(リーランド・パーマー役)、キミー・ロバートソン(ルーシー・モラン役)、ハリー・ゴアス(アンディ・ブレナン)らがパネルイベントを実施しており、日程によってはダナ・アッシュブルック(ボビー・ブリッグス役)やシェリル・リー(ローラ・パーマー役)も登場。
この『ツイン・ピークス』同窓会とも言えるツアーに帯同するプロデューサーのサブリナ・S・サザーランドがクリエイターのデヴィッド・リンチの素顔などについて語った。
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デヴィッド・リンチは本来ツアーに参加予定だった
サザーランドは、8月10日にニューヨークで行われたイベントで、今年1月16日に78歳で急逝したデヴィッド・リンチが本来はツアーに参加する予定だったことを明かした。
「デヴィッドはこのツアーに参加するつもりでした。Zoomで出演して質問にも答える予定だったんです。でも残念ながら1月に亡くなってしまいました」と語り、故監督をしのぶ追悼の映像を上映した。映像には『ツイン・ピークス』や続編『ツイン・ピークス The Return』の舞台裏、さらにナオミ・ワッツやローラ・ダーン、カイル・マクラクランら長年の協力者とのやり取りも収められていた。
寡黙でミステリアスな印象だが…?
会場では、共同クリエイターのマーク・フロストやリンチの娘ジェニファーからのメッセージも代読された。フロストは「長年番組を支えてくれてありがとう」とファンに感謝。ジェニファーも「皆さんに会って、父を一緒に祝いたかった」とコメントを寄せた。
またサザーランドは、「彼は毎日泣くほど笑わせてくれました。きっと皆さんが想像するデヴィッド・リンチ像とは違うと思いますけど、本当に愉快な人だったんです」と、寡黙でミステリアスな印象とは異なるリンチの素顔を紹介。リンチは死の数カ月前まで「仕事に復帰したがっていた」とナオミ・ワッツも証言している。
今回のツアーは、放送35周年を迎えた数カ月後に開催。1990年に米ABCで放送開始した同作は、謎を呼ぶミステリーで社会現象となり、エミー賞2回、ゴールデングローブ賞3回、ピーボディ賞を受賞。シュールで映画的な演出でテレビ史に名を刻んだ。
『ツイン・ピークス』シーズン1〜2は、Amazonプライムビデオにて配信中。(海外ドラマNAVI)