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『スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』キャスト3名へインタビュー!チャペル、ラアン、スコッティが語るキャラクターへの深い愛と進化

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SFの金字塔として世界中で愛され続ける『スター・トレック』シリーズ。その最新作である『スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』は、往年のファンを歓喜させ、新たなファンをも魅了し続けている。シーズン3の配信開始を記念し、本作で人気キャラクターを演じるジェス・ブッシュ(チャペル役)、クリスティーナ・チョン(ラアン役)、そしてシーズン2からスコッティとして加わったマーティン・クインの3人にインタビュー! 長年愛されるキャラクターを演じる上でのプレッシャーや喜び、そして作品への深い愛情について語ってもらった。

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『スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』シーズン3インタビュー

--マーティン、今シーズンから正式にキャストの一員となりました。新参者として、どのようなお気持ちですか? また、ジェームズ・ドゥーハンについて、どの程度研究されましたか?

マーティン:少し方向性を変えていきたいと思っているかってこと? 僕にできるなら、そうするのもいいかなと思ってる。実際のところ、新メンバーとして加わるのは本当に怖いことなんだ。偉大な前任者の後を継ぐのはとても大変なことだから。彼の演技は素晴らしかったし、何年にもわたってみんなに愛されてきた。そんな人の後を追うなんて、かなりプレッシャーが大きい。それにサイモン・ペッグも本当に素晴らしい。だからすごく怖いよ。でも流れに身を任せてやっていくしかないって感じかな。

--皆さんは長年確立されてきたキャラクターを演じていらっしゃいます。クリスティーナは特に、非常に歴史のある姓を持つキャラクターを演じていますね。そんな皆さんにお聞きしたいのですが、ご自身の個人的な影響を、それぞれのキャラクターの物語にどう反映させていますか?

クリスティーナ:私にとっては、すごく自由を感じられる経験だったと思う。ラアンというキャラクターを一から作り上げている段階だからこそ、より多くのチャンスをもらえてるのかも。私自身がラアンを形にしていってるの。だから、自分なりにいろいろな要素をキャラクターに加えることができたし、その中には今はまだ話せないけど、これからのシーズンで見てもらえるものもある。それに、アキヴァとヘンリーも本当に素晴らしくて、私がお願いしたことに応えてくれたの。彼女はカーンとはまったく違う存在というだけではなく、リーダーシップの資質を持っていて、頭脳派の戦闘員でもある。だからまったく異なるキャラクターではあるけど、その中で自分なりの要素をたくさん加えることができたと思う。

マーティン:僕? さっき話したことにちょっと付け加えると、キャスティング部の人たちはすごく熱心で、僕がジェームズ・ドゥーアンを真似ようとするんじゃなくて、できる限り自分自身を役に反映させることを望んでくれたんだ。それがすごくありがたかった。僕の中では、キャラクターはペイズリー出身っていう設定。ジェームズ・ドゥーアンはアバディーンについて何か言ってたかもしれないんだけど、僕としてはできる限りペイズリーらしさをねじ込もうとしてる。デザイナーのジョナサン・リー と「この部屋はどんな見た目になるだろう?」っていう話をして、そこにセント・ミレンFCの要素を取り入れられたらいいなって言ってたんだ。僕の地元のサッカーチームだよ。すごくクールだろ。実際にそれが実現するかは分からないけど、すごくうれしいよね。以前のキャラを真似しようとするんじゃなくて自分自身を役に持ち込むっていうのは、すごく自由な感じがある。もしジェームズ・ドゥーアンに合わせようとしてたら、きっとすごく不自然な演技になってただろうね。だからこそ、自分のちょっとヘンな一面とか、そういうのを持ち込んだ方がうまくいくと思うんだ。

ジェス?:すごく良かったわよ。

マーティン:よせよ。君は僕に優しすぎるね。

ジェス:最初の頃のことなんだけど、チャペル役に決まった時にアキヴァとヘンリーとミーティングがあって、いろいろ大きな質問をしたの。「彼女に何を求めてる?」とか、「どうやってその方向に向かってキャラクターを作っていけばいい?」ってね。二人はすごくオープンだったし私を信頼してくれて、「自分自身を自然にキャラクターに重ねていってくれたらいい」って言ってくれたの。その信頼の大きさには驚いたわ。歴史のあるキャラクターを演じるとなると、普通はいろいろと守ってほしい条件があるんじゃないかって思うでしょ。でも彼らは、私たちが自然にそういう要素を持っているって信じてくれてたんだと思う。その信頼があったからこそ、好奇心からいろんな面が引き出されたし、細かくて面白いニュアンスが自然に生まれてきた。その方がずっと説得力があって、本物らしさが出ると思う。他にも言おうとしてたことがあったんだけど、忘れちゃった。

マーティン:すごくいい答えだったよ。

--皆さんと『スター・トレック』シリーズとの関係性は様々だと思いますが、このシリーズ全般を通して、最も尊敬し、愛している点はどんなところでしょうか? そして、それがこの作品の中でどのように表現されていると感じていますか?

クリスティーナ:私はこの作品の各エピソードが伝えてくれるメッセージがすごく好きなの。希望があったり、今の私たちの世界に光を当てるような内容があったりする。どれか1話見るだけで何かを考えさせられるし、できれば視聴者のみんなにもそう感じてもらえたらうれしい。そういうところが、テレビ番組として本当に特別なことだと思うわ。

マーティン:実は番組に参加するまで『スター・トレック』を見たことがなかったんだ。それで『ストレンジ・ニュー・ワールド』に関わることになって、すごく素晴らしい作品だと思った。なぜそれまでちゃんと見なかったのか考えたんだけど、たぶんスコットランド出身の俳優が演じてるわけじゃなかったからだと思う。スコットランド人じゃない人がスコットランド訛りをやってるって知ってたし、そういうのはよくあることだ。テレビではよく「今までで最高のスコットランド訛りだ!」って言われてたりするけど、「うーん、まあ…」ってことも多い。でも今はこの作品の世界に触れられて、本当にメッセージ性が素晴らしいと思ってる。過去のシリーズに戻って見てみてもそう感じるよ。地球が一つにまとまって、社会主義的で、お互いを思いやって生きているような未来が描かれてるって、すごく素敵なアイデアだよね。本当に、メッセージがすごくいいんだよ。

クリスティーナ?:今の答え、私のを真似したでしょ。インタビュー中ずっとそうするつもり?

マーティン:ああ、緊張して少し考え事しちゃってた。

ジェス:個人的に思うのは、『スター・トレック』がいつも心に響いてくる感じって、全然ありきたりじゃないの。この5年間ずっと番組に関わってきて、何度も心が開かれるような感覚になる。『スター・トレック』って、ためらいがなくて、前向きで温かくて、ただ善というものを信じてる。人間の中にある根本的な善を信じてるし、未来はこんなに素晴らしいものになり得るっていう希望を見せてくれる。他のテレビ番組を見ていてよく感じるのは、どこか皮肉っぽかったり、自虐的だったり、何かをまっすぐ肯定することに対してためらいがあるような雰囲気がある。でも『スター・トレック』はそうじゃない。ものすごく前向きで、驚きや好奇心にあふれていて、そういうところを自分たちの持ち味として確立してる。そういう作品に関われてることを、私はすごく誇りに思ってるわ。

--第4話は明らかに『新スタートレック』の「宇宙空間の名探偵」へのオマージュでしたよね。エピソードが始まったとき、少し心配になりました。というのも、あの時代には当然ホロデッキは存在しないはずだと思ったからです。しかし、最終的にはホロデッキが一時的に姿を消す理由について、非常に納得のいく説明がなされていました。そこでクリスティーンにお聞きしたいのですが、あのエピソードを制作し、『スター・トレック』のレガシーともいえる要素をこの作品に持ち込むことについて、皆さんはどう感じましたか? そして、あのファンタジー色の強いエピソードで、皆さんの演技の幅をまた違った形で披露できたことについてはいかがでしたか?

クリスティーナ:本当に素晴らしい経験だった。まず、ラアンというまったく別のキャラクターを演じられるっていうことだけでも貴重な経験だったし、ノワールと60年代の世界観に入り込めたのも最高だったわ。あれって60年代だったわよね?60年代の終わりから70年代のはじめあたりだったはず。フレアパンツがあったのを覚えてるから。そういう時代感がうまくミックスされていて、脚本家たちが作ってくれた魅力的なキャラクターたち一緒に演じられて本当に楽しかった。ホロデッキという設定があったからこそ、それが可能だったのよね。ひとつだけ残念なのは、もうホロデッキを使えないってこと。別の理由を見つけてもう一度やろうとしても、うまくいかない気がするし。でも本当に、信じられないくらい素晴らしいエピソードだった。ラストでは泣いてしまったし、(監督を務めたライカ―役でお馴染みの)ジョナサン・フレイクスと一緒に仕事できて夢のようだったわ。アメリア・ムーンを手放したくなかった。本当に素晴らしい経験だったの。

ジェス?:もしかしたら、また戻ってくるかもよ。何があるか分からないしね。

クリスティーナ:スピンオフとか? そうよね。

--今シーズンの前半を見ていて特に印象的だったのは、『ストレンジ・ニュー・ワールド』がエピソードごとに異なるトーンを巧みに使い分けている点です。そこで質問なのですが、俳優として、このようにエピソードごとにトーンが大きく変わる中で、キャラクターの一貫性と信憑性を保ち続けることはやはり難しいと感じますか?

ジェス:あれは本当に、俳優にとってはかけがえのない経験だと思う。ちょっと落ち着いてきたかなと思った頃にすぐまた別の展開に移って、常に変化も進化もし続けている。俳優にとってはまるでジャングルジムみたいな感覚ね。長寿番組でそういうチャンスを与えてもらえることって、実はあまり多くないと思う。だからこそ大変だしスリリングではあるけど、俳優ってそういうのを楽しむところがあるから、私たちもそんな感じかな。

クリスティーナ:ええ、まったくその通りよ。大好き。本当に最高だわ。だって、こんなことができる番組なんて他にある? 一生のうちに、こんな経験ができることなんて、またあると思う?

マーティン:それに、自分のキャラクターがもっと立体的に感じられるようになると思うんだ。毎回まったく違うシナリオや状況が出てきて、そのたびにキャラクターについて新しいことを学べるからね。

--皆さんのキャラクターが、これまでのシーズンから今シーズンにかけてどのように変化してきたか、そしてその変化や進化について満足しているかを教えていただけますか?

マーティン:僕は番組に参加したばかりだから、二人に任せるね。

クリスティーナ:脚本家たちは今回も、番組全体を通して素晴らしいストーリー展開を私に与えてくれた。今シーズンや前のシーズンだけじゃなくて、番組全体を通してずっとそう。ラアンというキャラクターは常に進化してるの。最初はすごく堅物で厳格な人物として登場したけど、シーズンを重ねるごとにだんだん柔らかくなってきて、私自身も演じる上で徐々に自由を感じられるようになってきた。さっきも話したけど、ジャンルの切り替えがあるおかげで、キャラクターの新しい一面を発見することができる。だから演じる方もどんどん楽しくなっていくの。

ジェス:私も同じような気持ちよ。チャペルに関しては特にこれから配信される今シーズンで、脚本家たちが私にもっと自由な動きを与えてくれたって感じてる。それと、これはネタバレにはならないと思うけど、曖昧な言い方なら大丈夫かな。チャペルが医療の枠をかなり超えて活躍できるようになっていて、それが本当に楽しかったの。毎回脚本を読むたびに、「すごく楽しそう!」って思ってた。脚本家たちは私たち俳優にしっかり応えてくれていて、お互い良い影響を与え合うような関係になってると思う。シーズンを重ねるごとに、初期の段階では想定していなかった方向に少しずつ可能性を広げていってくれてて、それがすごく刺激的なの。だからシーズン3ではそのあたりも含めて、きっと皆さんに楽しんでもらえるはずよ。

--最後に、ジェスへ質問です。チャペルを演じるにあたり、どのような懸念がありましたか?

ジェス:ええ、本当に怖かった。マーティンが言ってたとおり、かなりね。役柄としては、歴史のあるキャラクターを演じることに対して、多少の不安は感じてた。でも番組に参加する時点では『スター・トレック』にそこまで詳しくなかったから、いい意味で緊張しすぎずにいられたと思う。その重みを本当に実感したのは、実際に撮影が始まってからだったの。だからある意味ラッキーだったのかも。でも脚本家たちがすごく信頼してくれて、私たちが自然に役を見つけていけるようサポートしてくれたことで、チャペルを演じることについての不安はかなり和らいだ。ただ、エンタープライズに乗り込むっていう意味では本当に怖かったわ。それってすごく特別なことだし、壮大な世界観の中に飛び込むような感覚だもの。何世代にもわたって世界中の人に愛されてきた作品だから、ファン層も完全に世代を超えてる。そんな作品に参加して、その世界と人々をつなぐ架け橋になれるなんて本当に光栄なことだし、同時に大きな責任も感じてる。それに、『スター・トレック』って私にとってはどこか信念体系のようなものにも感じられて、人々が深くつながってる感じがする。そういう点でもすごく特別な作品だと思うわ。だからすごく緊張したけど、それ以上にワクワクしたし、興奮した。そんな感じかな。

『スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』シーズン1~3は、Paramount+で独占配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』TM & (C) 2025 CBS Studios Inc. All Rights Reserved.

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AKN

海外ドラマNAVI編集部。元LA在住、海ドラ歴25年以上で私生活では二人の子どもを育てるワーママ。女性が活躍するシリーズやLGBTQ作品、タブーをうまく笑いに変えてしまうシニカルなコメディが大好物。アクションより、日常を切り取ったような作品が好みなので社会派ドキュメンタリーや恋愛リアリティショーも好き。

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