2000年に放送スタートした人気犯罪捜査ドラマ『CSI:科学捜査班』はシーズン15まで製作され、シーズン9半ばまでチームを牽引したウィリアム・ピーターセン演じるギル・グリッソムの功績は大きかった。
そんな、高いカリスマ性を持つ彼が恋しい理由を、米Screen Rantが挙げているので紹介したい。
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シャーロック・ホームズがモデル
グリッソムは科学捜査班の初代主任で、昆虫学に精通した冷静沈着な科学者タイプ。感情を表に出さず論理を重んじるが、部下思いで深い人間性も垣間見せる優秀な捜査官だ。
比類なきリーダーシップでチームを率いた彼は、シーズン9第10話「最後の授業:後編」で、彼の同僚であり友人でもあるウォリック・ブラウンの殺人事件を解決した後、すぐに引退を決意した。この事件はグリッソムにとって大きな精神的負担となり、彼はこれ以上、この仕事を続けられないと感じたのだ。
そしてグリッソム役のウィリアムは、俳優として新たなキャリアを模索するために番組を去り、舞台演劇に原点回帰することも計画に含まれていた。彼は、降板から約7年後に放送されたシリーズフィナーレで短いカメオ出演を果たしたが、それ以外では登場せず、番組は“天才的なラボの探偵”との異名を誇るグリッソムの不在を、どう埋めるか模索する必要があった。
『CSI』はファイナルシーズンまで5年半にわたり、犯罪捜査ドラマにおけるリアリズムの基準を示し続けたものの、ウィリアムが主演していた頃のようなエッジの効いた物語を維持することはできなかった。
グリッソムの型破りなリーダーシップは、番組のクリエイターであるアンソニー・E・ズイカーが、ロサンゼルス警察の犯罪学者ダニエル・ホルスタインと関わった実体験に基づいている。グリッソムの独特な決め台詞とともに、エピソードの中核をなしていたリーダーシップが失われたことで、シリーズは視聴者の心を以前ほど掴むことができなった。
CSIチームが事件解決の糸口を見つける展開では、グリッソムの先進的な法医昆虫学の知識が鍵を握ることが多かった。彼は革新的だが型破りで、類まれな推理力と執着にも似た情熱を持つ捜査官として描かれ、そのキャラクター像は、アーサー・コナン・ドイルが生み出した伝説の探偵シャーロック・ホームズがモデルになっている。ホームズと同様に、グリッソムのアウトサイダー的な感性は同僚にとって扱いづらい存在ではあったが、部下たちは強い忠誠心を持って彼に従った。だからこそ、彼がいない『CSI』はどこか物足りなさを感じてしまうと、Screen Rantは論じている。
ウィリアムは、『CSI:科学捜査班』の続編となる『CSI:ベガス』にグリッソム役で復帰し、役を降板後もシーズン2&3で製作総指揮を務めた。
『CSI:科学捜査班』と『CSI:ベガス』の全シーズンはHuluにて配信中。(海外ドラマNAVI)
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