人気長寿ドラマ『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』でシーズン13にわたり、アンソニー・“トニー”・ディノッゾ役を演じたマイケル・ウェザリーが、過去にトニーを主人公にしたWebシリーズを製作し、『NCIS』の放送局CBSを混乱させたという裏話を紹介したい。
トニーがセラピーを受ける?!
マイケル演じるトニーは、残忍な事件をテーマに描き、トーンがシリアスになりがちな『NCIS』において、コミックリリーフ的な役割を担うキャラクターだ。そんなトニーの資質を前面に出すことを目的に、マイケルは2012年に米TV Guideのインタビューで、トニーがセラピーを受けるYouTube番組を数エピソード製作したと明かしていた。
このWebシリーズは、トニーを心配した同僚ジミー・パーマーの勧めで、トニーが米番組『Dr.Phill(原題)』で進行役を務めるセラピスト、フィル・マッグロウのセラピーを受けるという内容。現在、この番組がYouTubeで公開されているのかどうかは不明だ。
マイケルは、トニーのミニ・スピンオフシリーズのコンセプトについて、「ディノッゾが、ギブスよりも輪をかけてファルファ・メイル的な人物に、心理的に追及されるというアイデアに基づいています」と説明していた。“アルファ・メイル”とは、 組織やグループを率いる男性の指導者を意味する。
マイケルは、Webシリーズの企画をCBSに売り込んだ際、「一部の人が混乱していた」と認めている、当時マイケルは、「確かに眉をひそめる人はいました。だけど、ディノッゾとジミー・パーマー、アビー・シュートは番組におけるコメディの“三輪車”だと思うから、登場人物の使い方としては適切だったと思います」とコメントしていた。マイケルによると、CBSはWebシリーズを許可はしたが、認可はしなかったそうだ。このWebシリーズには、ショーン・マーレイ演じるマクギーもカメオ出演している。
セラピストのフィル・マッグロウにとって、架空の人物にセラピーを行うのは初めての経験だったそうだ。ちなみに、『NCIS』の熱烈なファンだというマッグロウは、『NCIS』を降板後にマイケルが主演したドラマ『BULL/ブル 法廷を操る男』の主人公、ジェイソン・ブルのモデルになった人物だ。『BULL』でマッグロウは共同クリエイター・製作総指揮を務めており、もしかしたら『BULL』は、スピンオフWebシリーズの共演がきっかけになったのかもしれない。
そしてトニーのスピンオフと言えば、ジヴァ役でおなじみのコート・デ・パブロと主演でカムバックを果たす新作ドラマ『NCIS: Tony & Ziva(原題)』が待機中だ。
『NCIS』の前日譚シリーズ『NCIS:オリジンズ』は2月よりParamount+にて日本初独占配信予定。(海外ドラマNAVI)
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