『ハリー・ポッター』ドラマ版、子役たちの成長への対応策とは?

先月キャスティングが始まったと伝えられた『ハリー・ポッター』ドラマ版。子どもを主人公にしたシリーズ特有の問題に対する対応策について、米HBOのトップが話した。米TV Lineが報じている。

最初の2シーズンはなるべく間隔を空けない?

J・K・ローリングの世界的ベストセラー小説シリーズにより忠実に映像化されると言われているドラマ版。少なくとも7シーズン続くと見られている本作でハリー、ロン、ハーマイオニーというメインキャラクターのためのキャスティングが今年9月に始動。2025年4月の時点で9歳から11歳までの子どもを対象にしたオーディションが行われているが、こうした子役の壁となりそうなのが彼らの成長だ。

近年のドラマシリーズでは、特殊効果などのポストプロダクションに時間がかかったりキャストのスケジュール調整に苦労したりといったことで、シーズン間隔が2、3年空くことも珍しくない。そうした時に子どもがキャストにいるとその変化は如実で、シリーズ開始当初は役と同世代だったはずがみるみる成長を遂げてしまい、シリーズの時間軸におけるキャラクターの年齢とキャストの実年齢の差が目立つようになることも。その最たる例は『ストレンジャー・シングス 未知の世界』だろう。

ハリーをはじめとした子どもたちがメインキャラクターの『ハリー・ポッター』シリーズにとっても避けては通れないこの問題に対し、HBOの会長でありCEOのケイシー・ブロイスは「その件については考えているところだ」とコメント。「我々が話し合ったアイデアの一つは、シーズン1とシーズン2の間隔をほとんど空けずに撮影をするということ。子どもにとって11歳から13歳にかけては特に大きく変化する時期だから」と話し、「シーズン間で彼らが成長し過ぎないよう、撮影スケジュールについて考えなければならない。それは検討事項だ」と策を練っている最中であることを明かした。

現時点でドラマ版制作スケジュールの詳細は明かされていないが、2023年4月に企画が発表された当時、10年がかりの計画であることが伝えられていた。しかしこれが全10シーズンになるということなのか、あるいはシンプルに10年かけて全シーズンをリリースするということなのかは定かではない。ちなみに2001年から2011年にかけて全8作公開された映画シリーズは、最も長い時で2年間のブランクがあった。

本作のリリース時期は、当初2025年見込みと言われたが、企画発表直後に起きたハリウッドのストライキの影響もあるのか、今のところ2026年にずれ込むと見られている。しかし、「我々は脚本とキャスティングのプロセスをまだ始めたばかり」と述べるブロイスによれば「2027年になるかもしれない」とのこと。「年間スケジュールは厳しいものになるだろうが、前もってどのくらい脚本を用意できるかにもよる」と脚本の準備の大切さを口にする。ショーランナーを務めるフランチェスカ・ガーディナー(『ダーク・マテリアルズ/ライラと黄金の羅針盤』)が脚本も担当することが発表されており、彼女の仕事ぶりが今後のスケジュールを左右することになりそうだ。

『ハリー・ポッター』ドラマ版の撮影は、2025年から2026年にかけてイギリスで行われる見通し。

『ハリー・ポッター』映画シリーズ全8作はAmazon Prime Video(アマゾンプライム)U-NEXTHuluにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米TV Line