先月シーズン21への更新が決まった米ABCの人気ドラマ『グレイズ・アナトミー』。20年続く間に様々なキャストが参加、降板、そして復帰する中、今回新たに降板するキャストがいることが分かった。米Deadlineが報じている。
長く出演するキャストの多さが影響…
そのキャストとは、ここ5シーズンはレギュラーで、7年間出演してきたレヴィ・シュミット役のジェイク・ボレッリ。情報筋によると、ジェイクは来シーズン、自身のキャラクターの物語を綺麗に締めくくるため、数話に出演する形で交渉中だという。
地上波の視聴率が全体的に低下する中、TV局側が長寿シリーズに金銭的な譲歩を求めるのは常套手段となっている。キャストのほとんどが長年出演している『グレイズ・アナトミー』では、キャストの報酬は高額だ。最近のほかの多くの番組と同様、その更新には予算削減が伴う。出演者はシーズンあたりの話数が減る可能性があり、そうなればシーズントータルの出演料が減ることになる。
レヴィ・シュミットは、シーズン14の最初にインターンとして初登場し、現在では新しいインターンたちと働くシニア・レジデントとして活躍。また、シーズン20で彼は元恋人のニコ・キム医師(アレックス・ランディ)と偶然再会するが、ニコの出番は1話だけで再び登場することはなかった。整形外科医のニコはシーズン15で初登場。レヴィと付き合うようになり、シーズン18までの計43話に姿を見せたが、シーズン19では不在になり、レヴィと別れた彼はMLBのシアトル・マリナーズで働くようになったことが劇中で語られていた。ニコ役のアレックスは、『グレイズ・アナトミー』の後、米Netflixで配信予定の恋愛ドラマ『Mr. Plankton(原題)』にレギュラーとして出演予定で、これが彼の韓国ドラマデビューとなる。
レヴィは『グレイズ・アナトミー』で歴史を作ったキャラクターだ。シーズン15では、同作初のオープンリー・ゲイの男性キャラクターであるニコを中心としたLGBTQのストーリーで相手役を務め、男性医師同士による初のキスが実現。この画期的なストーリーがお披露目されるのに合わせて、レヴィ役のジェイク自身もゲイであることを公にカミングアウトしている。
そんなジェイクは、偶然にも今回の降板報道が出た日が33回目の誕生日。ろうそくを吹き消しながら、「なんて時代なんだ」と叫ぶ動画をInstagramに投稿した。この投稿には、「とりあえず、誕生日おめでとう、自分」というキャプションが添えられている。
同作のほかのベテラン俳優たちは、エピソードギャランティ(各レギュラーが契約上、シーズンあたりに受け取ることのできるギャランティ)が再交渉され、全体的にそれが下がる見込みだと言われている。ギャランティ契約を結ぶことで俳優たちは一話あたりのギャラは減らないが、出演話数が少なくなることから全体的な報酬は下がり、脚本家は来シーズンの脚本を作る際に話数(予算)を気にしながら物語を進めていかないといけなくなる。これは一般的なコスト削減対策であり、昨年『シカゴ』シリーズや『LAW & ORDER』フランチャイズでも採用された。
『グレイズ・アナトミー』シーズン1~19はDisney+(ディズニープラス)にて配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:米Deadline
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Photo:『グレイズ・アナトミー』© ABC Studios