人気医療ドラマ『グレイズ・アナトミー』シーズン1~3でプレストン・バーク役を演じ、『The 100/ハンドレッド』にもレギュラー出演していたイザイア・ワシントンが、俳優業の引退を発表した。ところが、その直後に新作映画のために、クラウドファンディングサイトでキャンペーンを立ち上げたことが明らかとなった。
差別発言で解雇
米TV Insiderによれば、2月28日(火)にイザイアは次のようにツイートしている。「今日、エンターテインメント業界からの早期引退を発表するのは、悄然とした気持ちと一種の安堵感でいっぱいだ。2011年からここ(Twitter)で私の旅をフォローして目撃してきた人たちは、私が善戦してきたことを知っているが、ヘイターや挑発者、良い活動をしていると無邪気に信じて、実際には悪事に荷担している者が勝利したようだ」
『グレイズ・アナトミー』に出演中にイザイアは、同性愛者であることを公言している共演者のT・R・ナイトを「faggot(ホモ野郎)」と差別用語で呼んだことが問題となり、2007年に番組から解雇された。この引退ツイートで言及した「ヘイターや挑発者」は、その件でユーザーから受けた誹謗中傷を意味しているものと思われる。
It is with a heavy heart and a sense of relief that I am announcing my early retirement from the entertainment industry today. Those who have been Following/Witnessing my journey here on Twatter since 2011 all know that I have fought the good fight, but it seems that the haters,… https://t.co/ZHCoR15y6a pic.twitter.com/arTybceWKn
— The Disruptor💥 (@IWashington) February 28, 2023
またイザイアはツイートで、「私はもう、人間を分断させる“色彩構成”について右往左往することに関心がないし、政治やいかなる辛辣なものにも興味がないんだ。この国が社会主義、そして共産主義に陥る前に、私はこの偉大な国を旅するつもりだ」と、俳優引退後は旅をすると宣言。最後の出演作は、2022年に米国公開された映画『Corsicana(原題)』になるかもしれないとも示唆していた。
ファンから大きな反響が
ところが、このツイートの投稿後、イザイアの発表に嘆くファンから大きな反響があり、俳優引退を考え直したようだ。クラウドファンディングサイト「GoFundMe」で、『Corsicana』にてイザイアが演じた、19世紀に実在した連邦保安官代理バス・リーブスを描く別の映画のためにキャンペーンを開始。イザイアは、「2023年2月28日のTwitterの投稿が500万回以上閲覧され、“今、なぜ(俳優を)辞めるのか?”と思ったんだ。500万人から1ドルずつ受け取れば、2023年秋にアーカンソー州とオクラホマ州で撮影予定のバス・リーブスの映画プロジェクトを自主製作し続けるために、十分な資金を手に出来ると思う。だから、今挑戦するべきではないか?」と綴っている。
現時点で、イザイアはキャンペーンで100万ドルの集金を目指している。果たして目標額を達成し、新作映画の製作にこぎつけて俳優引退が延期となるだろうか。
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Photo:イザイア・ワシントン©PF/Famous