米HBOの大ヒット大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』でジョン・スノウを演じたキット・ハリントンが、自身のキャラクターは「大丈夫じゃない」と語った。米Entertainment Weeklyが報じている。(※以下は同作のネタバレを含みますのでご注意ください)
“壁”行きは贈り物であり呪い
12月11日(日)に行われた『ゲーム・オブ・スローンズ』コンベンションで、キットはある発言をした。それは、ジョンがデナーリスを殺した後、追放されて“壁”の向こうで余生を送るという同作の終わり方についてだった。
「(“壁”への追放という処分について)ジョン本人は軽い刑で済んだと考えただろう。(デナーリスを殺した後で)独房にいるジョンの姿を見れば、彼が自分は首をはねられると考えていて、それを望んでいることがわかるはずだ。彼はもうおしまいなんだ。そんな彼が“壁”へ向かうというのは、ジョンにとって最大の贈り物であると同時に最大の呪いでもある。なぜなら彼は“壁”という多くの歴史がある場所に戻ることで、デナーリスをどうやって殺したかを考えたり、(かつての恋人)イグリットが自分の腕の中で死んだことを考えたり、(自分を裏切った)オリーをどうやって吊るしたかを考えたりと、あらゆるトラウマに思いを馳せながら余生を過ごさなければならないのだから」
そう発言した後、キットはしばし間を置いてから「まあ、それも面白いけどね」と、おどけつつ続けている。「だから、物語のラストのジョンを見るといつも思うのが、大丈夫だと感じさせるようなちょっとした微笑みのようなものが欲しかったということ。実際の彼は大丈夫じゃないんだけどね」
この意見はファンが期待していたような公式発表ではないが、現在スピンオフドラマとして製作が進められている『ゲーム・オブ・スローンズ』後のジョン・スノウの人生というトピックについて、キットの頭の中を垣間見ることができたとは言えるのではないだろうか。
今年6月、本作の生みの親である原作者のジョージ・R・R・マーティンが、ジョン・スノウを主人公としたスピンオフ製作のプロジェクトの存在を認め、その仮題が『Snow(原題)』であることを明らかにした。「そう、このアイデアを持ち込んだのはキット・ハリントンだ」とマーティンは当時ブログに書いている。「脚本家やショーランナーの名前はまだ明かせないが…彼らもキットが連れてきており、素晴らしいチームだよ」と述べていた。
一方キット自身はそのことにはあまり触れたくないようで、9月のポッドキャストで「僕に言えるのは、自分は何も知らないということだけ…」とコメント。「ジョージ(マーティン)はしゃべっていいんだ。でも僕がこれ以上話すと、なぞなぞのようになりそうだよ」と語っていた。キットは『ゲーム・オブ・スローンズ』が完結へと向かっていた2018年12月、「戻りたい、もっとやりたいと思うか? 一生ないかな」と語り、この世界には戻らない姿勢を見せていた。だがその後に心境が変化したようだ。
『ゲーム・オブ・スローンズ』全8シーズンは、U-NEXTやAmazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)にて配信中。また、スピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』がU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ゲーム・オブ・スローンズ』 Game of Thrones (c) 2019 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO(R) and related service marks are the property of HomeBox Office, Inc. Distributed by Warner Bros. Entertainment Inc.