シリーズ全作が世界興行収入TOP10にランクインするという大ヒットシリーズ『アベンジャーズ』の完結編となる『アベンジャーズ/エンドゲーム』。そんな本作では、ある俳優の出演シーンがカットされていた。監督であるジョー&アンソニー・ルッソ兄弟がその理由を語った。米Hollywood Reporterを報じている。
(本記事は、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の重要なネタばれを含みますので、ご注意を!)
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出演シーンがカットされたのは、Netflixの衝撃作『13の理由』でハンナ・ベイカーを演じたキャサリン・ラングフォード。彼女は、トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)の娘モーガンの大人になった姿を演じていたという。米MTVのポッドキャストに登場したルッソ兄弟は、「キャサリンは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のサノス(ジョシュ・ブローリン)と少女時代のガモーラ(アリアナ・グリーンブラット)のシーンを反映するような場面を撮影していたんだ」と明かした。
「サノスがガントレットで指パッチン(ザ・デシメーション)した時のように、トニー・スタークも指を弾いた時、非現実世界に行く予定だった。そこで大きくなった娘モーガン(キャサリン)と出会う展開だったんだ。でも、それをテストで視聴者に試写で見せたら、あまり評判が良くなかったんだよ。見ていた人はとても混乱しているようだった。そして大人になったトニーの娘にあまり感情移入ができなかったんだ。何も響いてこなかった。共感できなかったから、そのシーンはカットしたんだ」と二人は打ち明けた。
敵を一掃することはできたが、ストーンの持つパワーに耐えられなかったトニーはその場で息絶えた。そして幻となったシーンでは家族を置き去りにした彼に対し、娘のモーガンは憤りを感じていたという展開の後、「大人になったモーガンは彼を許し、トニーは安堵して前に進めるという設定だったんだ」と語った。
ルッソ兄弟は続けて、「そのアイデア自体はとても共感できるものだった。だけど、他にも色々なアイデアがあって、この映画が複雑すぎるものになってしまうと思ったんだ」とカットした理由を明らかにした。
また、トニー・スタークの最期のシーンは特に良いものにしようと努力したと語ったルッソ兄弟。「ロバートは、トニー・スタークの最期を考えると複雑な気持ちだったかもしれないな。でも最終的にはそれを完全に受け入れたんだ」とコメントした。
キャサリンが演じたシーンは、残念ながらお蔵入りとなってしまった本作だが、公開から11日間でなんと全世界で20億ドル(約2212億円)もの興行収入を史上最速で突破。すでに『タイタニック』(1997)を抜いて歴代2位の興行収入を記録と、大ヒットしている。さらに記録を伸ばし、1位の『アバター』を抜くことも期待できる空前絶後の『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、大ヒット公開中だ。(海外ドラマNAVI)
Photo:
キャサリン・ラングフォード
(c)NYKC
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
(c)Marvel Studios 2019