米Sci Fi(現Syfy)が2003年に放送スタート後、多くのSFファンに愛された『GALACTICA/ギャラクティカ』が、今年製作10周年を迎えたことを記念して、6月26日東京・新宿バルト9にて<サーガ再起動計画>と銘打ち、ファンが集結して時間を共有するイベントが開催された。
当日は、本作のファン200名を招待し、さらにゲストとして本作を愛してやまない庵野秀明、樋口真嗣、出渕裕、そしてシリーズを通して主人公のアダマ艦長の日本語吹き替えを担当した坂口芳貞が登壇し、数多くの映画や特撮・SF、アニメファンに影響を与える作品の魅力について熱のこもったクロストークを披露した。
この作品の魅力について長年アダマ艦長として"乗艦した"坂口が、「近未来を題材にした作品であるのに関わらず、細かいところでアナログな要素が盛り込まれており、最新のものと懐かしいもの、両方の要素が含まれている実によい作品」と語ると、戦艦好きで、自身の最新作でも戦艦を登場させた庵野が「戦艦の魅力は撃ち合い。ギャラクティカのようにふね(戦艦)をきっちり描く作品はめったにない。ふね(戦艦)を扱う作品はこうでなくちゃ」と、感慨深げにコメントした。
『のぼうの城』『巨神兵東京に現わる』の特撮監督を務める樋口は、4シーズン74話と長期にわたる製作となった本作について「キャラクターを描き込むためには、時間が必要なんです」とファンに愛されるキャラクターを育くむことができた本作を羨ましがり、『宇宙戦艦ヤマト2199』の監督、さらに『機動戦士ガンダム』シリーズのメカニックデザインを手掛ける出渕は、『宇宙戦艦ヤマト』と『ギャラクティカ』はお互いに影響を与え合っているかのようなフィードバック感があるのではないか」と独自の考えを展開。4者4様のこだわりと愛あふれるトークに会場のファンも思わず前のめり! 加えて出渕が「ギャラクティカ鑑賞の際は、まず日本語吹き替えに設定しなおすくらい、声優の芝居が素晴らしい」と、日本語吹替版の声優陣の魅力を語ると、ゲスト一同がうなずくシーンもあった。
10周年を迎える本作の更なる飛躍を祈り、アダマ"坂口"艦長が訓辞を読み上げ、シリーズの名せりふである「そうここに願う」を全員で宣誓。最後に坂口から"解散"の号令がかかると大きな拍手が会場中に鳴り響いた。
『GALACTICA:スピンオフ【BLOOD&CHROME/最高機密指令】』ブルーレイ&DVD、『GALACTICA/ギャラクティカ』シーズン3&シーズン4ブルーレイBOXが好評発売中。(海外ドラマNAVI)
Photo:(左から)樋口真嗣、坂口芳貞、庵野秀明、出渕裕