昨年春にシーズン1が日本初放送となり、話題を呼んだ社会派報道ドラマ『ニュースルーム』。早くもシーズン2が今春より日本初放送ということで、その吹替収録真っ最中の現場に潜入してきた海外ドラマNAVI編集部。名キャスターのウィルを演じる郷田ほづみさん、ウィルの番組のエグゼクティブ・プロデューサーであるマックを演じる石塚理恵さんに突撃インタビューしてきました!
――郷田さんといえば『メンタリスト』のジェーン・パトリック、『HOMELAND』のニコラス・ブロディ、石塚さんといえば、ドリュー・バリモアにキャサリン・ハイグルなど、数々の海外ドラマやハリウッドスターの吹替をされてきたお二人。今回はバタバタした報道現場が舞台ですが、特に演じるうえで心がけていること、また苦労していることなどあれば教えていただけますか?
【関連記事】第5回海外ドラマNAVIもっと!勝手にアワード
郷田:報道現場が舞台ということもあり、日常会話にはなかなか出てこない専門用語が多いので、その点は苦労しているところかもしれませんね。あとは他作品に比べ、かなりテンポが早いので、いつも以上に緊張感を持ってのぞんでいます。
石塚:郷田さんがおっしゃるとおり、この作品はテンポがとにかく早いです。なので、そのテンポに口がおいつくための練習が必要で、他の作品より家で練習することが多いですね。あと、私が演じているマックという女性は表情がコロコロ変わります。コロコロかわるのだけど、それがとても自然な流れで変化していくから、演じるほうも表情をしっかり見ながら自然な流れで次につながるように工夫していますね。あとわからない専門用語は、その度にネットで検索したりして勉強しています。
――ここまでテンポが早い作品となると、収録現場も結構バタバタなのですか?
郷田:そうですね。本当にこの作品はテンポが早くて言葉数も多いから、役者陣はみんな、とにかくついていくので必死ですね。
石塚:だから他の役者に難しい言い回しとかがあると、みんなこっそり練習していますよね。あのセリフ、自分には言えるのかってドキドキしながら。笑。
郷田:そうそう。報道現場の緊張感とはまた違う緊張感が収録現場にはありますよね。笑。
――プロの皆さんをも悩ませる、恐るべき作品ですね・・・。シーズン1以上にシーズン2はテンポの早い展開が多いのですか?
郷田:実は、今日はまだ第4話の収録なので、現時点ではまだどうだ、とか言えないですね。ただ言えることは、シーズン1は一話完結だったのですが、シーズン2はある出来事がすでに起こっていて、その真相を探るためにさかのぼっていく展開であるということ。また違う視点で楽しめますよ。
石塚:だから、シーズン2を収録中の私たちにも、まだ何が起こっているかわからない状態なのですよね。
――シーズン1以上にスリリングな展開になる予感がするのですが、そんなストレスフルな環境にいたら、元恋人同士のウィルとマックの関係が急接近するなんてことはないのですか?
郷田:これもまた、私たち自身も今後の展開は知らないので何とも言えないですが、4話を撮っている感覚だけでいうと、2人の急接近はない気がしますね。同じ番組内のキャスターとエグゼクティブ・プロデューサーとなると、やっぱり難しい立場だと思いますね。
石塚:これがまったく違う番組だったら話は別ですよね。同じ番組っていうのが、やはり意見が食い違うこともあるし、戦わなきゃだめなこともあるし、恋人同士でやるっていうのは難しいのかもしれない。
<$MTPageSeparator$>
――仕事に命を吹き込んでいるウィルとマック。事実のみを淡々と伝えるべきか、そのニュースに自身の主観をあわせて伝えるべきか、どちらが正解なのかと、日々答えの無い問いに悩んでいますが、もし、お二人が実際にニュースキャスターとその番組のエグゼクティブ・プロデューサーだとしたら、事実のみを伝えますか?それとも主観もあわせて伝えますか?
郷田:年を重ねて、世の中のシステムがいろいろ変化する様子を見ていると、親父くさいかもしれないけれど、一言言いたいことが増えてきたりします。本作のウィルもニュースだけでない、そういう部分もきちんと視聴者に伝えようとしてバッシングをうけるのだけど、僕もそのウィルの立場や戸惑いが非常によくわかります。報道の現場に立ち、ニュースを伝える立場として、ニュースの周辺にある情報までをきちんと伝えることは義務であり、正義感だと思いますね。でないとみているほうも納得いかないと思うのです。ウィルと同じくニュースに重ねて自身の意見なども伝えていきたいですね。
石塚:シーズン1の第一話に、「正しい情報を知らなければ正しい判断もできなくなる。だから私たちには真実を伝える義務がある」というようなセリフがあるのですが、私、このセリフにすごく感動したのを今でも覚えています。私も郷田さんと同じ意見。いろいろなジレンマはあるかもしれないけど、情報を隠すのではなく、やはり、伝えるべき多くのニュースや情報を、テレビを通じてきちんと発信していきたいですね。
――本作品への出演を通じて、報道番組を見る目が少し変わりましたか?
郷田:それはありますね。ついついその番組の裏側や業界事情まで考えちゃいますね。
石塚:そうそう。日本のニュース番組はVTRが多いけど、この番組に出てくるニュースでは生中継で討論したりとか、違いにも目がいっちゃったりします。
――すっかりキャスター&エグゼクティブ・プロデューサーの目線ですね。そんなお二人は今後、どんな海外ドラマ作品にチャレンジしていきたいですか?
郷田:コメディやシットコム(シチュエーション・コメディ)にチャレンジしてみたいですね。『奥様は魔女』みたいなのはいいですよね~。いつの時代にみても面白いし、かわいらしいしね。アメリカンジョークのノリみたいなの、好きなのでぜひやってみたいですね。
石塚:私も見ていて楽しいのが好きだからコメディですかね。あ、でも、復讐系のドラマとかも見るのは好きだったりするから、演じるのも楽しいかもしれない!
――それは、いじめる役ですか、いじめられる役ですか?
石塚:いじめる役ってね、楽しいですよ(笑)
――郷田さんのアメリカンジョークに石塚さんのいじめる役!ぜひ観てみたいですね。その際はまたぜひ取材させてくださいね。
今回のインタビューでは終始、「テンポが早い」というフレーズが飛び交った。その道のプロの皆さんが手に汗握る思いで収録に挑んでいるということで、ドラマを見ながらこちらもさらにドキドキが増しそうな予感。そんな社会派報道ドラマ『ニュースルーム2』は、WOWOWプライムで2014年3月1日(土)13:00より第1話を先行無料放送する。
******************************************
<放送情報>
※番組サイトはこちら
4月7日(月)スタート(全9話)[第1話無料放送] WOWOWプライム
毎週月曜 夜11:00[二]
毎週火曜 深夜0:00[字]
<関連番組>
・「WOWOW 3月の無料放送 アカデミー賞も!釣りバカも!春のエンタメ満開まつり」にて
第1話を先行無料放送! 3月1日(土)午後1:00[二][無]
・「ニュースルーム2」もうすぐ放送! 3月5日(水)午後2:50ほか[無]
<関連特集>
・『ニュースルーム2』放送開始記念!アメリカテレビ業界特集
『クイズ・ショウ』 4月7日(月)午後3:15[吹]
『アンカーウーマン』 4月7日(月)午後5:30[吹]
・今から間に合う!『ニュースルーム』一挙放送!
第1話~第3話 4月10日(木)深夜1:00~[二]
第4話~第10話 4月11日(金)深夜2:00~[二]
Photo:『ニュースルーム2』
(C)2013 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO(R) and all related