『ヴェロニカ・マーズ』クリステン・ベルが『アナと雪の女王』アナ役を語る!

先日催された第86回アカデミー賞で長編アニメ映画賞と歌曲賞をW受賞した、世界中で大ヒットのドラマティック・ミュージカル『アナと雪の女王』。本作でWヒロインの妹:アナの声を演じたのは、人気海外ドラマ『ヴェロニカ・マーズ』でブレイクしたクリスティン・ベルだ。最近では『ヴェロニカ・マーズ』がキックスターターの力により映画化決定となるなど、何かと話題と中心となっているクリスティンが、アナ役についてたっぷりと語ってくれた。

――アナ役に決まった時の感想を教えてください。

とにかく大喜びだったわ。昔からずっとディズニーのアニメーション映画に関わりたいと思っていたから。私はこういうミュージカル映画を見ながら育ったし、小さいときは特に『リトル・マーメイド』と『アラジン』が大好きだったの。ディズニーのヒロインになるということは、少女時代の私がずっと夢見ていたことよ。みんなそうだったかもしれないけれど、私がなりたかったのは、もっと特別なタイプのヒロインだったの。自分が観たいと思えるような普通とは違う、ヒロインよ。この映画で私がやりたいように彼女を作り上げさせてもらえて、ラッキーだったと思うわ。

――あなたから見て、他のディズニー映画と比較して、この映画はどこが違うと思いますか? この映画の独創性はどこにあると思いますか?

すべてが違うわ。愛の物語だけれど、これは姉妹の愛、家族愛を描いているところが独創的ね。アドベンチャーの要素を含んだ映画はたくさんあるけれど、おそらくこの作品は一番多くのアドベンチャーをはらんでいるわ。エルサは邪悪なわけではないから、敵対者が実は主人公でもあって、主人公と敵対者の境界線がほとんど見えないものになっている。アドベンチャーに主軸が置かれていて、私が演じるアナは、ヒロインの一人だけれど、これまで皆さんが見て来たあらゆるディズニーの可愛らしいヒロインたちと比べて、まるで違う存在になっているわ。

ちょっと変わった娘にしたかったし、実際にそうなっている。鼻を鳴らしたり、映像を見ながら、ここで転んだらどうかしらと頼んでみたりもしたわ。すると彼らがそういう動作を追加してくれるの。素晴らしかったわ。映画の最初の方で、彼女が朝起きるシーンでは、顔中よだれだらけで、髪が口に入っているようにしたかったの。単に彼女が朝起きたことを表現するシーンだったけれど、私は勝手にイビキを入れたわ。同じ部屋にいた監督たちからは「とにかく彼女が思うようにやらせてみよう。彼女がどこまでやり切れるか見極めよう」と決めてくれたの。私自身が起きるとき、実際に時々そうなるようにやったわ。汚ならしい起き方だけど、髪が口に入っていて、(咳の音)とかなってね。アニメーターたちは私がやろうとしていることを完璧に理解してくれたわ。あれは、何て言ったらいいんだろう、クールだった。パーフェクトに描くよりも、そういう風にリアルでバカみたいに表現するほうがずっと面白いでしょ。マスカラをつけて起きる人なんていないんだもの。チェックしてないから分からないけど、彼女はマスカラをつけたまま起きるかもしれないけど、私が言いたいことは分かるでしょ?

――イディナ・メンゼルと一緒に歌ってみていかがでしたか?

緊張したわ。シンガーとしての彼女にはとても圧倒されてしまうけれど、その反対に、人としての彼女はとても優しいのよ。でも彼女の歌は、その声と技術的レベルの背後に、ものすごい激しさがあるの。私がとても緊張したのは、これまでに何度も舞台の彼女を見てきたからであり、彼女がこの地球上で現在最高の声の持ち主の一人だからよ。とにかく怯えてしまったわ。でも、彼女の家でリハーサルしたとき、彼女はとても素敵で楽しくて、私が自分のパートを歌うと「いい声よ」と言ってくれるから、私は「(小声で)オーマイゴッド!」って思っていたの(笑)。こっそりと興奮していたの! 彼女は素晴らしいわ。

――この映画では姉妹が描かれていますが、将来的にご自身の娘さんにも弟か妹を、などと考えていらっしゃいますか?

うん、ぜひ娘に弟や妹を作ってあげたいわ。私には姉が二人いたけれど、姉妹がいるということや、姉妹との関係って、とても特別なものだと思うの。「私たちはみんな一緒」という感覚を分かち合うことができるもの。だって成長することって最悪に大変なことで、身体が痛かったり、他人とうまく意思の疎通ができなかったり、物事を知りもしないのに知ったつもりになったり、両親がバカで恥ずかしいことばかりしたり、そういうあらゆることが、子どおにとっては圧倒されるほど大変なことなのよ。後になってゆっくり自分の人生を眺めることができるようになるまではね。

私は若い娘の役をたくさん演じているから、そういう心理状態に自分を持っていくことが多いけれど、いつも「うわぁ、これって大変な人生だわ」と思うの。ティーンエイジャーって、すごく大変なのよ。最悪にね。でもそういうときに、同じような経験を一緒にしている人がいたり、自分より先にそういうことを経験した姉を見ることができるって、本当に特別なことだと思うのよ。

 

『アナと雪の女王』
全国ロードショー中!
声の出演:(字幕版/日本版)
アナ=クリステン・ベル/神田沙也加
雪の女王(エルサ)=イディナ・メンゼル/松たか子
オラフ=ジョシュ・ギャッド/ピエール瀧

監督:クリス・バック/ジェニファー・リー
製作総指揮:ジョン・ラセター
歌曲:ロバート・ロペス、クリステン・アンダーソン=ロペス
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
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