SFファンに絶大な人気を誇っている『スター・トレック』シリーズで欠かせない存在となったミスター・スポックは、故レナード・ニモイが何十年にもわたって演じたキャラクターだ。しかし、当初は他の俳優が有力候補として挙がっていたと米CBRが報じている。
1960年代にオリジナル版となる『スター・トレック/宇宙大作戦』の製作が決定したとき、映画『エド・ウッド』でアカデミー賞助演男優賞に輝き、『ウディ・アレンの 重罪と軽罪』などで知られる名優マーティン・ランドーがスポック役に検討されていたという。
実際にマーティンがスポック役をオファーされたのかどうかは定かではないが、1986年のインタビューで、「スポック役を断ったことは後悔していないし、感情がないキャラクターに縛られたくなかった。その役は私が俳優になりたいと思った真逆のキャラクターだし、酷いことになっていただろう...。おそらく私は、その役を演じたら死んでいたんじゃないかな」とコメントしていた。
マーティンはスポック役の代わりに、人気ドラマ『スパイ大作戦』で変装と手品の名人ローラン・ハンドを演じることを選ぶ。ハンドはトム・クルーズが主演するスパイ・アクション映画『ミッション:インポッシブル』の主人公イーサン・ハントのモデルになったキャラクターだ。
一方で、製作総指揮のジーン・ロッデンベリーは、レナードがスポック役を蹴った場合、マーティンに役をオファーするつもりだったとの情報もある。
また、オリジナル版でジェームズ・T・カーク船長を演じたウィリアム・シャトナーは回顧録で、もともとロッデンベリーはデフォレスト・ケリーにスポック役で声を掛けたが、彼がエイリアン役を拒否したためレナードに決まったと綴っている。後にデフォレストはドクター・マッコイ役で出演している。
その後、スポック役はリブート版映画シリーズでザカリー・クイント(『HEROES/ヒーローズ』)、ドラマシリーズ『スター・トレック:ディスカバリー』ではイーサン・ペック(『ゴシップガール』)が演じている。
なお、今年3月にレナードの故郷である米マサチューセッツ州ボストン市が、彼の誕生日である3月26日を「レナード・ニモイの日」に制定したと発表していた。
(海外ドラマNAVI)
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Photo:
スター・トレック公式Instagramより