アメリカTV界にとって年に一度の祭典、第73回エミー賞授賞式が現地時間9月19日(日)に開催! その模様は、U-NEXTにて独占ライブ配信される予定だ。各カテゴリーで魅力的な作品や俳優などが候補に挙がる中、【ドラマシリーズ】、【コメディシリーズ】、そして【リミテッドシリーズ/TVムービー】部門の主要部門について、現地メディアの予想をまとめ、受賞の行方を様々な視点から追ってみよう。1回目の本日は【ドラマシリーズ】をご紹介。
■作品賞
『ザ・ボーイズ』
『ブリジャートン家』
『ザ・クラウン』…本命
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』…対抗
『ラヴクラフト・カントリー 恐怖の旅路』
『マンダロリアン』…対抗
『POSE』
『THIS IS US/ディス・イズ・アス』
24の最多ノミネートのNetflix『ザ・クラウン』とDisney+『マンダロリアン』。それに続くのが、過去に唯一このカテゴリーでの受賞歴があるHulu『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』で、21ノミネート。
この中でもドラマシリーズ部門作品賞の大本命は『ザ・クラウン』だろうと予想するメディアが揃った。主要キャストも含め、昨年賞レースを席巻した『キング・オブ・メディア』が対象外になったことで、ベストシーズンだと評価されているシーズン4でついにトロフィーを手にできるのかどうか。もし受賞した場合、本カテゴリーを勝ち取るのはNetflixにとって初の快挙となる。
■主演男優賞
スターリング・K・ブラウン『THIS IS US』
ジョナサン・メジャース『ラヴクラフト・カントリー 恐怖の旅路』
ジョシュ・オコナー『ザ・クラウン』…本命
レゲ=ジャン・ペイジ『ブリジャートン家』…大穴
ビリー・ポーター『POSE』…対抗
マシュー・リス『ペリー・メイスン』
ゴールデン・グローブ賞にも輝き、メディアのお気に入りとなっているのが『ザ・クラウン』のジョシュ・オコナー。昨年の『シッツ・クリーク』のように、『ザ・クラウン』の独り勝ちになるかどうかが見もの。その対抗馬として名が挙がっているのはトニー賞受賞経験もあり、2019年に本カテゴリーに輝いた『POSE』のビリー・ポーター。もし、受賞をすれば本カテゴリーを2度受賞するアフリカ系俳優としては二人目となる。
実力俳優が揃った本カテゴリーだが、『ブリジャートン家』のレゲ=ジャン・ペイジだけは例外だ。本シリーズで世界中のファンを獲得し、早々に決まったシーズン2更新のニュースも世間を騒がせた直後の降板発表だったことも記憶に新しい。今後、本作からのノミネートがないことを考えると、もしかしたら?という可能性もありそうだ。
■主演女優賞
ウゾ・アドゥーバ『イン・トリートメント』
オリヴィア・コールマン『ザ・クラウン』…大穴
エマ・コリン『ザ・クラウン』…本命
エリザベス・モス『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
MJ・ロドリゲス『POSE』…対抗
ジャーニー・スモレット『ラヴクラフト・カントリー 恐怖の旅路』
作品賞の本命『ザ・クラウン』からのノミネートとなったオリヴィア・コールマンとエマ・コリン。他のカテゴリー同様、本シリーズが独り勝ちをするのであれば、ゴールデン・グローブ賞にも輝いたエマを推す声が優勢だ。とはいっても、オスカー女優のオリヴィアが勝ち取る可能性も高い。
そんな二人と争うのが『ブリジャートン家』のMJ・ロドリゲス。ファイナルシーズンとなる本シリーズで、初のアフロラテン系でトランスジェンダーである彼女が受賞し、歴史に名を刻めるかどうかを期待したい。
■助演男優賞
ジャンカルロ・エスポジート『マンダロリアン』
O・T・ファグベンル『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
ジョン・リスゴー『ペリー・メイスン』
トビアス・メンジーズ『ザ・クラウン』…大穴
マックス・ミンゲラ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
クリス・サリヴァン『THIS IS US』
ブラッドリー・ウィットフォード『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』…対抗
マイケル・ケネス・ウィリアムズ『ラヴクラフト・カントリー 恐怖の旅路』…本命
本カテゴリーで本命の声が優勢なのは、9月6日(月)に急逝したマイケル・ケネス・ウィリアムズ(『ラヴクラフト・カントリー 恐怖の旅路』)だ。過去7年間で、5度のエミー賞ノミネートを誇るが(『ナイト・オブ・キリング 失われた記憶』『ボクらを見る目』)受賞はなし。一方、3度のエミー賞受賞経験のあるブラッドリー・ウィットフォード(『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』)も有力候補であることは間違いない。しかし、本作からは3人のノミネートのため、票が割れる可能性も高く、それがどう結果として出るかが難しいところ。
昨年ノミネートを逃した『ザ・クラウン』のトビアス・メンジーズの受賞を予想する声も少なくない。他カテゴリーでも本作の独り勝ちになるのであれば、助演男優賞も手にすることも大いにあるだろう。
■助演女優賞
ジリアン・アンダーソン『ザ・クラウン』…本命
ヘレナ・ボナム・カーター『ザ・クラウン』…大穴
マデリーン・ブルーワー『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
アン・ダウド『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』…対抗
アーンジャニュー・エリス『ラヴクラフト・カントリー 恐怖の旅路』
エメラルド・フェネル『ザ・クラウン』
イヴォンヌ・ストラホフスキー『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
サミラ・ワイリー『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
今年は>『ザ・クラウン』独り勝ちを予想するメディアが多く、本カテゴリーでもジリアン・アンダーソンを本命だと言い切る声がほとんどだ。ヘレナ・ボナム・カーターとエメラルド・フェネルも同作からのノミネートだが、ゴールデン・グローブ賞、放送映画批評家協会賞、全米映画俳優組合賞と総なめにしてきたジリアンが強いだろう。
4名のノミネートとなった『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』から受賞者が出るのであれば、過去にも本カテゴリーに輝いたアン・ダウドだと予想する声が多い。
第73回エミー賞のレッドカーペットと授賞式は、9月20日(月)にU-NEXTにて独占配信。(海外ドラマNAVI)