『NCIS』ハワイ版の主演女優、TVシリーズで有色人種女性を主役にする重要性に言及

米CBSの人気犯罪捜査ドラマ『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』の新スピンオフで、ハワイを舞台にした『NCIS: Hawai"i(原題)』がいよいよスタートとする。その新作で主人公ジェーン・テナントを演じるヴァネッサ・ラシェイが、TVシリーズで有色人種の女性キャラクターを主役にする重要性を語っている。米Deadlineが報じた。

『NCIS: Hawai"i』は常夏の楽園ハワイが舞台。"NCISパールハーバー"に所属するジェーン・テナント特別捜査官と彼女が率いるチームを中心に、米軍の隊員をめぐる事件や国家安全保障に関わる事件、いまだ謎に包まれているハワイという島を取り巻くハイリスクな事件などが描かれる。

フィリピン人の母親と、イタリア系とアイルランド系の血を引くアメリカ人の父親を持つヴァネッサは、米TV批評家協会の夏季プレスツアーで、TVシリーズで有色人種の女性キャラクターを主役にすることについて語った。

「その時がきたの。現実の世界で女性のNCIS捜査官は存在しているのに、TVで主人公になったことはなかった。私は、その代表になれることを光栄に思うと同時に謙虚にもなっている。月並みな映画のセリフのように聞こえるかもしれないけど、チームのおかげで私も完成した。みんなが一緒に『NCIS: Hawai"i』なの」と言い、シリーズで初となる女性の主人公を演じることを誇りに思っているようだ。

実際、ヴァネッサのInstagramに投稿された動画からは、いかに彼女が今回の抜擢を喜んでいたかがうかがえる。ジェーン役が決まったという電話を受けた直後に車の中で撮られたもので、感激のあまりすすり泣きながら感謝を述べ、親友に「仕事をもらったわ!」と伝えに行く様子が、なんとも微笑ましい。

さらに、ジェーンを演じることで大切なメッセージを伝えたいとも続けている。「ジェーンの立場を一般化して、視聴者が自分の人生と母国に対する愛のバランスの取り方を学んでくれたらと願っている。彼女は、母親として子どもを学校へ送って行きもすれば、元夫の対処もする。数百万ドル規模の犯罪組織を倒す作戦で指揮を執ることもできる。私には息子が二人いるから、少女だけでなく全ての子ども、女性、そして男性に、誰だってハードな仕事と家庭を両立できると知って欲しい」

また、「結局のところ、私たちは時々ハグや思いやりの心、そして友情が必要。チームはそうしたものを彼女に与えてくれるけど、他の傷つきやすい面も演じなければならない。でも、私は何も台無しにしたくない」とし、ジェーンが尊厳と思いやり、傷つきやすさをもって、チームを率いている点にも触れた。

そんなキャラクターを演じるにあたっては、「私が現実の世界へ戻るとき、実際にジェーンからインスピレーションを得ることもあれば、その逆もある。"ジェーンだったらどうするかしら?"って考えて、"それじゃあ、とにかくやってみよう"って」と述べていた。

ヴァネッサが、どのようにジェーン役を体現するのか楽しみな『NCIS: Hawai"i』は、CBSにて昨日9月20日(月)より放送がスタートしている。(海外ドラマNAVI)

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米CBS公式Twitterより(@CBS)