『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』前日譚映画に続いてシリーズ化も検討中

米HBOで1999年から6シーズンにわたって放送された傑作ドラマ『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』。その前日譚となる映画『The Many Saints of Newark(原題)』が先月本国アメリカにて公開されたが、その続編がドラマシリーズとして製作される可能性が浮上した。米Deadlineなどが伝えている。

米HBO Maxと劇場で公開された『The Many Saints of Newark』は、ニュージャージー州ニューアークで対立するアフリカ系ギャングと、イタリア系マフィアのメンバーが関わりを持ったことで、さらに抗争が激化する様子が描かれる。

この前日譚映画は、本家シリーズで主人公トニー・ソプラノを演じ、2013年に51歳で急逝したジェームズ・ガンドルフィーニの実の息子マイケル・ガンドルフィーニが、若かりし日のトニー役に抜擢されたことで公開前から大きな話題となっていた。

前日譚映画を製作中に、クリエイターのデヴィッド・チェイスは本家シリーズでプロデューサー・脚本を手掛けたテレンス・ウィンターと映画版の続編を検討していると報じられていたが、その続編が現在はドラマシリーズで検討されているという。

ワーナー・メディアのCEOであるアン・サーノフは、『The Many Saints of Newark』の評価が高いことにワクワクしているとコメントし、「デヴィッド(・チェイス)と、HBO Maxで『ザ・ソプラノズ』に関連した新シリーズについて話し合っています」と、プロジェクトが進行しつつあることを明かした。

5000万ドル(約57億円)の製作費をかけた前日譚映画は、現時点の興行収益が1140万ドル(約13億円)と大成功とは言えないが、映画の影響で再び『ザ・ソプラノズ』が注目を浴びたことで、ワーナー・メディアはフランチャイズ拡大の可能性を見出しているようだ。

サーノフは、「『ザ・ソプラノズ』がHBO Maxで視聴されたドラマシリーズのトップ10にランクインし、まったく新しい命が吹き込まれました。その結果、まさに文字通り、『ザ・ソプラノズ』のフランチャイズが新しい形で活性化しました。興行収入だけで推し測ることはできません」と述べている。

また、チェイスはワーナー・メディアと5年間にわたるファーストルック契約を結んでいる。そして、チェイスは、「もし、テレンス(・ウィンター)と一緒に脚本を書けるなら、私はやるつもりだ」と前向きな姿勢を見せている。

『The Many Saints of Newark』には、トニーの叔父ディッキー・モルティサンティ役でアレッサンドロ・ニヴォラ(『デビルズ・ノット』)、トニーの父親ジョニー・ソプラノ役でジョン・バーンサル(『Marvel パニッシャー』)、アンソニー・ソプラノ・ジュニア役でコリー・ストール(『ハウス・オブ・カード 野望の階段』)、トニーの甥クリストファー・モルティサンティ役でマイケル・インペリオリ(『HAWAII FIVE-0』)らが出演している。

前日譚の続編シリーズが実現するか、新情報が入り次第お伝えしていきたい。(海外ドラマNAVI)

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『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』© Warner Bros. Entertainment Inc.