ロサンゼルスに住む女性たちのライフスタイルを大胆に描き、大ヒットしたLGBTQドラマ『Lの世界』。その続編となる『Lの世界 ジェネレーションQ』は、本国で10月にシーズン2が幕を閉じたばかり。本作オリジナル版のメインキャラクターであるジェニーの話題がこの続編では一度しか出てこないが、それはなぜなのだろうか。米Cheatsheetが報じている。
『Lの世界 ジェネレーションQ』はオリジナル版の舞台となったロサンゼルスのウエストハリウッドではなくシルバーレイクへ場所を移動。オリジナルからは、メインキャストのジェニファー・ビールス(ベット役)、キャサリン・メーニッヒ(シェーン役)、レイシャ・ヘイリー(アリス役)が同役でカムバック。
そんな『Lの世界 ジェネレーションQ』シーズン1では、ジェニー・シェクターに何が起こったのかファンはようやく知ることができた。オリジナルシリーズのクリフハンガー後、10年もの間、彼女の死の真相が語られることがなかった。本作の成功に欠かせない人物の一人であるジェニーが登場しないのは、少し奇妙に思えるかもしれない。しかし、ショーランナーのマリヤ=ルイス・ライアンは、それ以上追求しないという。
『Lの世界』は、2004年から2009年まで6シーズンにわたって放送され、多くの視聴者を魅了しすぐに大ヒットに。しかし、ジェニーが死ぬという展開で事態は一転。警察は友人たちを容疑者として調べ、本作のフォーマットは殺人事件のミステリーに変わった。解決の糸口は、スピンオフ作品として計画されていた『The Farm(原題)』にあるとされていたが、実現しなかったため『Lの世界 ジェネレーションQ』でジェニーが実際には自殺で亡くなったことが明らかになるまで、このミステリーは解決しないままだったのだ。
キャサリンとレイシャのポッドキャスト「Pants」に出演したショーランナーのライアンは、他のキャラクターが誰もジェニーについて語らない理由を聞かれ、二人に「どう思いますか? 二人の演じるキャラクターは彼女のことを話すと思いますか」と尋ねた。すると二人ともそうすると思うと回答。特にキャサリンは、シェーンとジェニーは仲が良かったので特にそう思ったようだ。
キャサリンは、シェーンとその友人たちの悲しみを追求することに興味を示し、「私だったらジェニーのことを絶対に話す。年をとると、永遠に一緒にいると思っていた人がいなくなるのがとても怖い。(エリン・ダニエルズ演じる)デイナがいなくなったことが最初で、ジェニーが最後に消えてしまった。そしてジェニーの死で(作品が)終わってしまったので、私たちは誰もその先、前に進むことができなかった。誰がどう感じていたのか、わからない」と語った。「そのとおり」とレイシャは同意。「だって、私たちがデイナの死を経験した後も番組は続いたし、その上、最後にジェニーが死んだからね。彼女の言い分はわかるわ」
それを受け、ライアンはジェニーが言及されない理由について説明。「アリスのときは、デイナのことを話すための自然な雰囲気があったような気がします。私にとっては、テレビは難しく、特にこの作品では50ページの脚本に、9人のメインキャラクターがいるので大変です。その上にゲストもいることも多いので、あらゆる瞬間が前進しなければなりません。そしていなくなったキャラクターのことを語るのを描く時間そのものが、なかなかないのです」また、「今シーズン、アリスの物語が役に立ったと感じています。なぜなら、彼女の一部は本当にデイナと一緒に死んでなくなってしまったからです。ジェニーとシェーンがアリスとデイナと同じような関係にあったかどうかはわかりませんが...。二人の関係はそれほど激しく感じられなかったのです」とも続けた。キャサリンはライアンの意見を聞いて同意したものの、それでもジェニーの死については言及する価値があると信じているようだ。
『Lの世界 ジェネレーションQ』シーズン1はHuluで独占配信中。(海外ドラマNAVI)
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