海外ドラマの魅力の一つと言えば、個性豊かなオープニングクレジットの数々であろう。その作品の世界観を視聴者に示すためにも、とても重要な役割を果たしているわけだが、中には後世に語り継がれる名作オープニングというものも存在している。このほど、米Screen Rantがその後の作品に多大な影響を及ぼした5つのオープニングを紹介している。
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『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』
1999年から2007年まで米HBOにて放映された『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』は、ニュージャージーを縄張りとするイタリア系マフィアの姿を描き、今なお伝説のTVドラマとして語り継がれる名作だ。
単なるギャングドラマではなく、時折ユーモアを交えながら作り出したその独特な世界が大きな魅力でもあるが、そういった部分はオープニングにも表れている。
Alabama3の「Woke Up This Morning(Chosen One Mix)」に乗せて、ジェームズ・ガンドルフィーニ演じるトニー・ソプラノがニューヨークからニュージャージーの自宅へと車で向かう、ただそれだけの映像が流れる。暴力的だが、クールで刺激的、そしてダークな世界観を表したこれ以上ないオープニングとなっているのだ。
96回にも及ぶエミー賞ノミネートと17度の受賞歴を振り返れば口に出さずとも名作であることは明らかになるが、そのオープニングがあったからこそ名作になりえたのかもしれない。
『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』全6シーズンはU-NEXTで配信中。
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『The OC』
ジョシュ・シュワルツ原案・脚本による青春ドラマ『The OC』は、カリフォルニア州・オレンジ郡で暮らすセレブ高校生たちの姿を描いている。
本作からはミーシャ・バートンやレイチェル・ビルソンといったヤングセレブがブレイクのきっかけを掴んだが、それもひとえに素晴らしいオープニングのおかげだったのかもしれない。
ここまで紹介してきた作品のように映像的な秀逸さはないものの、本作のオープニングで特筆すべき点は、やはりその楽曲にある。およそ30秒と短いながらも、Phantom Planetの「カリフォルニア」の音色に乗せて登場人物たちが紹介されていく様子は、作品の雰囲気と見事に調和されている。このオープニングが本作の知名度を一気に高め、世界的大ヒットの一翼を担ったと言えるだろう。
『ザ・シンプソンズ』
1989年に米FOXにて放送を開始し、今なお新作エピソードが製作され続けている、アメリカTV史上最長アニメ『ザ・シンプソンズ』。
架空の街・スプリングフィールドで暮らすシンプソン一家の日常をシニカルなブラックジョークを交えながら描く同作。
一度その面白さにハマってしまうと抜け出せないほどの中毒性を備えたアニメとして、根強い人気を誇っているわけだが、そのオープニングに関しても秀逸なのだ。象徴的なテーマソングのもと、ショートver.とロングver.を初めとした複数パターンが用意されており、本編の尺によって調整されているのだ。さらには、単なる短いパターンと長いパターンだと思われがちだが、そうではなく、流れるアニメーションも異なっているというから驚きだ。これほどまでの他に類を見ない細部へのこだわりがあるからこそ、長らく人々に愛され続けているのだろう。
『ザ・シンプソンズ』シーズン1~36はDisney+(ディズニープラス)、Huluで配信中。
『LOST』
日本における海外ドラマ人気を決定づけた『LOST』のオープニングも忘れてはならない。
飛行機の墜落事故により、謎多き島へと不時着した乗客たちの過酷なサバイバルと島に隠された秘密を解き明かそうとする姿が描かれた同作。
いわば作品全体がベールに包まれており、少しずつヒントを明かしながら謎に迫っていく過程を踏んでいく作品なのだが、そのオープニングは実にシンプルなものだった。わずか10秒ほどのオープニングでは、暗闇からタイトルである「LOST」の文字が浮かびあがり、画面の外へと消え去っていくというもの。
放送当時は、この謎めいたオープニングに何かヒントが隠されているのではないかと考察するファンが急増。派手さを追求した長尺のオープニングではなく、ただただタイトルを浮かび上がらせるだけというオープニングに、ショーランナーたちの確かな自信を感じさせる。
『LOST』全6シーズンは、Disney+(ディズニープラス)、Huluで配信中。
『ゲーム・オブ・スローンズ』
海外ドラマ史上最も秀逸なオープニングと聞いて思い浮かべる作品はどれだろうか? おそらくは、多くのファンが『ゲーム・オブ・スローンズ』と答えるであろう。
本作は、ジョージ・R・R・マーティンによる小説「氷と炎の歌」を映像化。架空の王国・ウェスタロスで繰り広げられる熾烈な覇権争いを描いている。
せっかちな視聴者であれば、早く本編を視聴したいためオープニングをスキップすることが多いだろうが、こと『ゲーム・オブ・スローンズ』に関しては、スキップすることがほぼ不可能であった。壮大な音楽にのせて、劇中のウェスタロスとエッソスの地図を航海していく様は、まるで箱庭内の街並みを築き上げる神の視点であるかのよう。毎回、異なる仕様になっている点も評価が高い。このオープニングを観ながら、一体どんなストーリーが描かれるのかと期待に胸を膨らませる瞬間が何よりの至福であった。
スピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』でも同様のオープニングとなっており、変わらない幸福な時間を提供してくれた製作陣には感謝してもしきれない。
その後の『The Last of Us』や『TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ』といった作品の芸術的なオープニングは間違いなく『ゲーム・オブ・スローンズ』の影響と言えるだろう。
『ゲーム・オブ・スローンズ』全シーズンと『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1~2はU-NEXTにて配信中。
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海外ドラマ史に残る名作オープニングの数々。オープニングの良し悪しが、作品の人気やクオリティを高める最大の要素と言っても良いのかもしれない。(海外ドラマNAVI)



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