クライムドラマの金字塔『ブレイキング・バッド』で主人公ウォルター・ホワイトの妻スカイラー役を演じたアンナ・ガンが、新CMで同役を思わせるキャラクターを演じている。米Peopleが報じた。
-
『ブレイキング・バッド』主人公の犯罪動機が“家族のため”でなくなる瞬間とは?
世界的に大ヒットした犯罪ドラマ『ブレイキング・バッド』は、高 …
ウォルターの決めセリフを彷彿
今回のCMは、2025年エミー賞授賞式の放送前にオンエアされ、清涼飲料ブランド「Popwell」のプロモーションとして制作された。
CMではアンナがカメラに向かって、「信じて。“クッキング”はロクなことにならない」と語る。ここで使われている“クッキング”は、単なる“料理”を意味しているのではなく、『ブレイキング・バッド』でウォルターが化学の知識を駆使して、メタンフェタミンを“クッキング(精製)”することを暗示している。アンナが演じたスカイラーは劇中で夫の二重生活に苦悩し、そのニュアンスを踏まえると、ファンにとっては思わずニヤリとしてしまう言葉だろう。
ただしCM自体は、もっと健全でユーモラスな内容になっている。アンナは、「多くのソーダは加熱調理で素材の風味を失ってしまいます。ですが、Popwellは冷却環境で“合法的”に作られていて、ビタミンやプレバイオティクスも入っています」と説明する。
そして最後には、「他のソーダと“クッキング”をやめましょう。名前を言ってみて(Say the name)、ポップウェルよ」と締めくくる。この言葉は、劇中でウォルターが放つ「俺の名を言え(Say my name)」というアイコニックな決めセリフを彷彿とさせ、ファンへのサービスとなっている。
『ブレイキング・バッド』は、米AMCで2008年から5シーズンにわたって放送されたシリーズ。末期がんを宣告された高校の化学教師ウォルターが、家族に財産を残すために違法ドラッグの製造に手を染め始める。
やがて、彼の行為は組織犯罪や麻薬戦争へとつながり、家族や周囲を巻き込みながら事態は取り返しのつかない方向へ進んでいく。普通の中年男性が「悪」へ転落していく過程をスリリングに描いたストーリーは、社会派ドラマとしてもサスペンスとしても高く評価され、テレビ史に残る傑作として高く評価されている。
PopwellのCMは、そんな名作へのオマージュを巧みに織り交ぜながら、ソーダの新ブランドを印象づけるユーモラスな演出となっている。
『ブレイキング・バッド』全シーズンは、NetflixとHuluで配信中。(海外ドラマNAVI)