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『ダウントン・アビー』第3弾映画レビュー:すべてのファンへ贈る、時代を超えた感動の別れ

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『ダウントン・アビー』第3弾映画『Downton Abbey: The Grand Finale(原題)』

貴族と使用人の関係を描く人気ドラマ『ダウントン・アビー』。その集大成となる映画第3弾『Downton Abbey: The Grand Finale(原題)』を、米Varietyがレビューし、その感動的な完結を絶賛した。

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メアリーのスキャンダルから始まる波乱の物語

『ダウントン・アビー』は2010年の放送開始以来、豪華絢爛なエドワード朝後期の貴族一家クロウリー家と、その忠実な使用人たちを描いたことで瞬く間にファンダムを獲得した歴史ドラマ。脚本・原作を手がけたジュリアン・フェロウズは、その後もドラマシリーズを巧みに映画3部作へと昇華させた。

第3作『Downton Abbey: The Grand Finale(原題)』では、メアリー・クロウリー(ミシェル・ドッカリー)を巡るスキャンダルが中心となる。1930年代の華やかなロンドン社交界に登場したメアリーは、離婚したばかりの女性として、親であるグランサム伯爵夫妻(ヒュー・ボネヴィル、エリザベス・マクガヴァン)とともに真紅のドレスで舞踏会に現れる。

しかし、当時は離婚女性が歓迎されない時代だったため、あっさり追い出されてしまう。さらに伯爵夫人のアメリカ人の兄ハロルド(ポール・ジアマッティ)が登場し、財務アドバイザーのガス・サンブルック(アレッサンドロ・ニヴォラ)と共に、ダウナー子爵夫人(故マギー・スミス)の遺産の一部が失われたことを告げる。

孤立感と財務問題に悩むメアリーはガスに惹かれて一夜を共にするが、忠実な使用人アンナ(ジョアンヌ・フロガット)がその一部始終を目撃する。やがて、ガスの正体が信頼できる人物ではないことが明らかになる中、賢明なトム(アレン・リーチ)がビジネスの手腕を発揮して家族を救い、さらに妹のイーディス(ローラ・カーマイケル)や使用人たちが、巧妙に晩餐会を企画してメアリーの社交的立場を回復させる。

ノエル・カワード(アーティ・フルーシャン)や映画スターのガイ・デクスター(ドミニク・ウェスト)も招かれ、『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』でガイと出会った元使用人のトーマス・バロー(ロバート・ジェームズ=コリアー)が彼のパートナーとして同行し、上階で一杯飲む象徴的なシーンで時代の変化を示す。

その他、執事カーソン(ジム・カーター)と後任アンディ(マイケル・フォックス)、料理人デイジー(ソフィー・マクシェラ)、脚本家モーズリー(ケヴィン・ドイル)の活躍なども描かれ、物語は賑やかに展開する。

時代の終焉、そして新たな始まりへ

本作を通じて描かれるのは、キャラクターたちの成長と時代の変遷だ。特にトーマス・バローが上流階級に加わる象徴的なシーンは、旧来の秩序が変化し、新たな価値観や役割が生まれることを示している。また、各登場人物が慣れ親しんだ過去の世界から一歩踏み出す姿は、シリーズの一貫した魅力の源泉でもある。さらに、美しい衣装や精巧な美術に加え、階級を超えた一貫したキャラクター描写や、過去を尊重しつつ未来を見据える演出力も見逃せない。

『Downton Abbey: The Grand Finale』は懐古的な雰囲気に包まれつつも、次世代へバトンを渡すテーマを堂々と描き、時代の終わりと新しい始まりを象徴する作品に仕上がっている。特にロンドンでの新居購入を検討するグランサム伯爵夫妻のエピソードや、故マギー・スミスへの献辞は、シリーズが長年愛され続けてきた理由を示す感動的な締めくくりとなっている。

『ダウントン・アビー』は、壮麗な屋敷や華麗な衣装だけでなく、変わりゆく時代の中で人々が成長し、絆を深める姿を描くことで多くの視聴者の心に深く刻まれる作品となった。

『Downton Abbey: The Grand Finale(原題)』の日本での公開は今のところまだ未定。

『ダウントン・アビー』全シーズン、映画『ダウントン・アビー』と『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』は、U-NEXTHuluで配信中。

参考元:Variety

Photo:Instagramアカウント@downtonabbey_officialより

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海外ドラマNAVI編集部

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