
『Glee/グリー』などのヒットメーカー、ライアン・マーフィーの次なる注目シリーズが始動する。米FXが、ブレット・イーストン・エリスの小説「The Shards(原題)」を原作としたドラマシリーズの開発に着手したことが明らかになった。
マーフィー作品の常連が集結するダークな青春スリラー
主演にはモデル・女優のカイア・ガーバー、監督にはマックス・ウィンクラーが起用される予定だという。
カイアとウィンクラーはともにマーフィー作品の常連。カイアは『アメリカン・ホラー・ストーリー』およびスピンオフの『アメリカン・ホラー・ストーリーズ』に出演経験があり、ウィンクラーはNetflixの『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』や、今後FXで放送予定の『American Love Story(原題)』のパイロット版を手がけるなど、マーフィーの“お抱え監督”として知られている。
Ryan Murphy sets ‘THE SHARDS’ series adaptation at FX as his next project with Kaia Gerber set to star.
Set in a vibrantly fictionalized Los Angeles in 1981 as a serial killer begins targeting a group of privileged high school friends. pic.twitter.com/HCy6LvZbmF
— Film Updates (@FilmUpdates) May 19, 2025
『The Shards』は、1981年のロサンゼルスを舞台に、エリート高校「バックリー校」に通う17歳のブレットの目線で語られるダークな青春スリラー。謎めいた転校生ロバート・マロリーの登場と、連続殺人犯“トローラー”の存在が、彼の日常を不穏に揺るがしていく。
原作は2023年に書籍として出版される前に連載型オーディオブックとして発表され、エリス自身の半自伝的要素も含まれている。エリスといえば、21歳でデビュー作「レス・ザン・ゼロ」を発表し、一躍“ジェネレーションX”の象徴的作家に。代表作「アメリカン・サイコ」は2000年に映画化され、現在は『君の名前で僕を呼んで』ルカ・グァダニーノ監督による再映画化企画も進行中だ。
『The Shards』は、マーフィー、エリス、ウィンクラーのほか、ニック・ホール(『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』)、ブライアン・ヤング(『ヴァンパイア・ダイアリーズ』)らが製作総指揮に名を連ねる。脚本家については現時点で明かされていない。
実はこの企画、以前にもエリスがHBOで映像化を試みていたが実現には至らず、今回あらためてマーフィーとのタッグで動き出した形だ。
主演のカイア・ガーバーは、Maxの人気コメディ『Hacks(原題)』やAmazonの新作『オーバーコンペンセイト ~イケメン男子の自分探し~』に出演。今後もジェイソン・ライトマン監督の『サタデー・ナイト/NYからライブ!』、ジョナ・ヒル主演の『Outcome(原題)』、Appleの『パーム・ロワイヤル』シーズン2など、話題作への出演が続く。
一方マーフィーは、Netflixの『モンスター』シリーズを成功させ、チャーリー・ハナム主演による“実在のサイコ”エド・ゲインを描くシーズン3も来年配信予定。そのほか、『9-1-1:LA救命最前線』の新スピンオフ『9-1-1:Nashville(原題)』や、キム・カーダシアン主演のHuluドラマ『All’s Fair(原題)』、さらにFXでの『The Beauty(原題)』など、新プロジェクトが目白押しだ。
(海外ドラマNAVI)
『アメリカン・サイコ』はU-NEXTにて配信中
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