『ニュー・アムステルダム』ヘレン役フリーマ・アジェマンが降板した理由

人気医療ドラマ『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』で腫瘍科の責任者ヘレン・シャープ役を演じていたフリーマ・アジェマンは、最終シーズンのシーズン5を前にシリーズを降板。

その理由について米Screenrantが報じている。

 

新ドラマ出演のためシリーズ離脱

『ニュー・アムステルダム』は、エリック・マンハイマーの回顧録を原作とし、アメリカの歴史ある公立病院を舞台に、医療制度の矛盾や人間模様を描くヒューマンドラマ。

ライアン・エッゴールド演じる主人公の医師マックスとヘレンの恋愛関係は、シリーズの中心にあった感情的な軸であり、視聴者に深く愛されてきた。

フリーマの降板理由は、シャロン・ホーガン(『バッド・シスターズ』)が手掛けるSky Maxのコメディドラマシリーズ『ドリームランド 渚の四姉妹』でシンガーソングライターのリリー・アレンと共演するためだった。

フリーマは降板に際して、「『ニュー・アムステルダム』の仲間たちの尽きることのない、献身的で、そして情熱的なサポートに心から感謝している」と公式にコメント。製作陣との関係も良好なまま、次なるステージへと歩みを進めた。

最終回で描かれた「マックスとヘレンの愛」

フリーマの降板後も『ニュー・アムステルダム』の物語は最後まで彼女が演じたヘレンの存在と、その愛が深く息づいていた。

2部構成で描かれた最終話「新たな出発」「どうしてほしい?」では、ヘレンが取り組んでいたがん治療薬が重要な鍵となる。この薬は、マックスががんを患っていた当時、ヘレンが彼を救うために倫理的なルールを無視して臨床試験を前倒しして進めたものだった。

最終話では、この薬がついに実用化目前に迫るが、ヘレンの手続きの不備により、承認が危ぶまれる事態に。マックスはその過程で、自分たちは常に「まず医者である」という価値観を共有してきたこと、そしてそれこそが二人を「理想的なパートナー」にしていたのだと悟る。

彼は「自分だったらその判断はしなかった」としながらも、ヘレンが自分への愛からその決断をしたことに深く感謝し、受け入れる。そして視聴者もまた、画面に映らなくなった彼女の存在が、最後までこの物語の“心臓部”であり続けたことを実感するラストとなった。

『ニュー・アムステルダム』全5シーズンはU-NEXTにて、シーズン1〜4はHuluにて配信中。(海外ドラマNAVI)

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