
米AMCの大人気パニック・サバイバルドラマ『ウォーキング・デッド』においてスティーヴン・ユァン演じるグレン・リーの死は最も衝撃的な出来事のひとつとして、番組に与えた影響は今なお語り継がれている。
アーロン役のロス・マーカンドがファンイベントでこのシーンについて言及。「視覚的にあまりに強烈で、多くのファンが番組から離れてしまった」と率直に語った。米Screenrantが報じている。
撮影現場の裏話「吐きそうだった」
シーズン7の第1話「惨き鉄槌」で描かれたグレンの最期は原作コミックに基づいた展開ではあるものの、あまりに残酷だったとロスは以下のように語っている。
グレンの死亡シーンは、バット「ルシール」で残酷に殴打される様子が描かれた。撮影中には、グレンの眼球が飛び出してぶら下がっている特殊メイクがあまりにリアルで、ロス自身が「少し頭を動かすのをやめてくれ、吐きそうだ」と語るほど。完成映像をテレビで観た際には、現場での体験よりもはるかに強いショックを受けたという。
「あのエピソードは、あまりのグロさで多くのファンを失ってしまったと思う。ものすごく強烈だったので、“もう見るのをやめよう。無理だ”と皆思ったはずだ。スティーヴンとの仕事は大好きだし、エイブラハム役のマイケル(・カドリッツ)との仕事も大好きだったから、とても悲しかったよ」と語る。
視聴者離れとシリーズへの影響
グレンの死後、本作が視聴率を落としたのはロスの言う通りで、その差は歴然だった。シーズン7の初回エピソードは1700万人の視聴者を集め、史上2番目に高い初回放送であったと伝えられているが、シーズンフィナーレは1100万人に減少し、その後も下降線をたどる。最終シーズンとなったシーズン11では、わずか200万人にまで落ち込んだ。
この急激な視聴者離れの要因として、多くのファンが「大好きだったキャラのあまりに残酷な最期」に嫌悪感を抱いたことが挙げられる。グレンは仲間たちとの強い絆を持つ重要かつ人気キャラクターであり、彼の喪失は物語のバランスにも大きく影響した。
グレンの死が残したもの
制作陣は原作への忠実な再現と、悪役ニーガンのインパクトを狙った演出だったが、結果的にはファンの心を離れさせてしまった。過激な描写によって印象づけられたのは恐怖ではなく「不快感」だったのかもしれない。
それでも、特殊効果チームによる圧倒的なリアリズムと、俳優たちの演技は称賛に値する。だが、グレンの死はただのストーリーテリングでは済まず、『ウォーキング・デッド』という作品そのものの運命を変える転機となったのは間違いない。
『ウォーキング・デッド』全11シーズンをはじめ、『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』といったフランチャイズ作品はU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン シーズン2 -キャロルの書-』はU-NEXTで独占配信中!
リックとミショーンが主人公の『ウォーキング・デッド:ザ・ワンズ・フー・リブ』、マギー&ニーガンが主人公の『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』もU-NEXTで《全話》独占配信中
\新規登録なら31日間無料!/
- 業界最長の31日間無料!
※通常月額2,189円(税込) - 無料期間でも600円分の
ポイントもらえる - 業界最大の見放題作品数!
Photo:© 2016-2017 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.