ラミ・マレックが7年ぶりに来日!『アマチュア』ジャパンプレミア【レポート】

4月9日(水)、TOHO シネマズ六本木ヒルズにて映画『アマチュア』ジャパンプレミアが開催。主演のラミ・マレック、レイチェル・ブロズナハン、ジェームズ・ホーズ監督が登壇し、ファンと交流した。その様子をレポートする。

ラミ・マレック、レイチェル・ブロズナハンが来日!

『アマチュア』は、CIA最高のIQを持つ、殺しは“アマチュア”のCIA分析官チャーリーが、最愛の妻の命を奪った国際テロ組織にたった一人で挑むアクション満載のスパイ・スリラー。

この度、主人公チャーリー役、さらにはプロデューサーも兼任したラミ・マレック(『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』『オッペンハイマー』)、主人公の妻・サラ役のレイチェル・ブロズナハン(『マーベラス・ミセス・メイゼル』)、監督のジェームズ・ホーズ(『窓際のスパイ』)が来日。ラミは『ボヘミアン・ラプソディ』以来7年ぶり2度目の来日、そしてレイチェルとホーズ監督は今回が初の来日となる。

『アマチュア』レッドカーペット

まずレッドカーペットにラミ、レイチェル、ホーズ監督が登壇。ラミは、胸元に桜をイメージしたコサージュをつけての登場。レイチェルは、黒地にスパンコールがきらめくセットアップに身を包んだ。三人は、本作のポスターや手描きの似顔絵、手作りのグッズなどファンが持参した思い思いのグッズに丁寧にサインをして回り、ファンとの交流を楽しんだ。

『アマチュア』舞台挨拶

場所を劇場に移し、舞台挨拶がスタート。ラミは「再び日本にこれたこと、誇らしく思っています。一人の映画好きとしても、満員の映画館は見ていて胸が熱くなりますよね。家族、友人、そして見知らぬ人と映画を一緒に楽しむ体験を、この作品を通してできることがうれしいです」と挨拶した。

7年ぶりの来日について聞かれ、「再び、しかも今回は大好きな二人と日本に来ることができました。ジェームズは、才能のある監督で、聡明で綿密でチャーミングで…」とラミがほめると、ホーズ監督はもっともっと! とジェスチャー。

続けて「彼のすばらしさは作品を見てもらえればすぐにわかると思います。ディティールへのこだわり、そして情熱をもってこの作品に貢献してくれたことを感謝しています。その姿勢は、日本の文化に近いものがあるかもしれません。そして、レイチェル。これ以上の共演者はいません。実は長年の友人で、一緒に仕事をしたいとずっと言っていました。この物語は、魂、ハートがなければ成立しません。レイチェル演じるサラは非常にユニークで生き生きとして…比類なき人物です。サラなくしては物語が成立しませんが、レイチェル自身がその資質をすべて備えた生き物なんです」と二人を讃えた。

レイチェルは「ラミが言う以上のことを言えませんが笑 日本に来てこの映画を皆さんとシェアできることがうれしいです。私は初めての来日なんです。来場してくれたのみなさんとこの時間を共にできて幸せです」と感謝を述べた。

ホーズ監督は「撮影では世界各国をめぐり、作品そのものがアドベンチャーのようでしたが、プロモーションツアーでも、ニューヨーク、ロンドン、そして東京と歩んできました。私は初めての来日ですが、温かい歓迎を受けてうれしく思います。ぜひ映画を楽しんでください」と挨拶した。

そして本作について、ラミから「本作は、キャラクターがけん引する物語になっている。プロデューサーとしても参加するにあたって、アクションヒーローを人間的な誰もが共感できる人物にしたいと思いました。映画を見る人はエンターテイメントを求めていると思いますが、それに応える作品になっている自負があります。同時に、チャーリーをはじめとするキャラクターたちに何か個人的なつながりを持ってもらえればと思います。一般的なスパイ・スリラーには出てこないようなキャラクターや人間関係も出てくるので注目してください。そして監督が爆発的なアクションを用意しているので、それも楽しみつつ、人間味のある作品に仕上がっています人間性あふれるところを感じ取ってもらえればと思います」と語った。

ラミ自身はチャーリーのように頭脳派なのか、それとも武闘派なのか? という質問には「何よりもLoverです。どちらかと言えば頭脳派かな」と回答。続けて「誰もがファイター(武闘派)であるとは思います。戦いながら生きているとは思います。よりよい世界にするために戦って生きている。哲学的になりすぎないように言いたいですが…この作品を見ていただければ、チャーリーが何に直面しているかすぐにわかると思います。そこで描かれる人々との関係性が彼にとってどれくらい大きな意味を持っていて、事件がどれほど大きいのか、そして彼がどんな選択をするのか。皆さんも日々生きていく中で選択を迫られる場面があると思いますが、チャーリーの場合は逆境において、いかにそれに負けずに自分らしさを保つことができるのか、体現している証のようなキャラクターです。誰しも勇気とか、どんな状況でも切り開いていく力があるはずです。それを感じ取ってもらえればうれしいです」と作品について説明した。

レイチェルは「チャーリーとサラの関係をとても素晴らしいものとして魅せようと思いました。観客にインパクトを与えて、その後のチャーリーの旅路を共感できるようにする必要があったからです。私が撮影に参加した時点で、すでに何か月も撮影が行われていました。ラミの助けを借りながらロンドンの街で美しいラブストーリーを作り上げていきましたが、私の撮影は楽だったかもしれませんね」と撮影の裏話を明かした。

本作に参加する決め手を聞かれたホーズ監督は「二つあります。一つは、脚本が意外なスパイものだったこと。もう一つはラミです。このコンビネーションなくしては成立しなかったでしょう」と、ラミを讃えた。

そして、ラミと同世代で俳優・アーティストとして活躍する三宅健がスペシャルゲストとしてお祝いに駆け付けた。三宅から三人へ、日本の春をイメージした花束を贈呈。

三宅は「本作には出演していないのですが、素敵なイベントに参加できること、お三方にお会いできることをうれしく思っています」と挨拶。

三宅からラミに「『ボヘミアン・ラプソディ』は感動して2度映画を見ました。お会いできて光栄です」と伝えると、二人は熱い握手を交わした。

三宅の言葉を受け、ラミは「7年前の来日は、自分にとって忘れられないです。日本の方のQueenへの愛を感じました。最後の方、キャスト陣がこっそり映画館に入って、視聴するファンの方を見たことがあるのですが、みなさん曲を熱唱していて、映画のみならず音楽、アートは我々を一つにしてくれるんだなと感動したのを覚えています」と当時を振り返り、「今回、同じくらい素晴らしい作品と戻ってこれてうれしいです」と続けた。

また、『アマチュア』を一足先に視聴した三宅が「この映画は、主人公が頭脳を武器に敵に挑む姿がスパイ映画としてとても新鮮で斬新だなと思いました。僕は以前ある女優さんに『知識は目に宿る』と教えてもらったことがあるのですが、チャーリーの目にはまさにそれを感じました。ヨーロッパの各都市で繰り広げられる大迫力の展開にハラハラドキドキさせられっぱなしでした!」と感想を語ると、ラミは「最高な感想をありがとうございます。プロモーションツアーを最初から一緒に回ればよかったですね!」とジョーク交じりに感謝を伝えた。

そして三宅から「たとえば演じる役が自分の中にはない感情や考えを持っていた場合、どのようにその感情を作って表現していますか?」と聞かれ、考え込むラミ。ホーズ監督が「監督にどうしたらいいのか聞くわけです」とお茶目に答え、会場が笑顔に包まれた。

それを受け「人は誰しも深い感情や人間性を豊富に持っているものだと思っていて、そこにどうアクセスするかにかかっているのだと思います。個人的には私生活の要素を役作りの手がかりにはしないようにしているのですが、それなりに僕たちも人生経験があるので、経験してきたことが自分の選択や演技に影響を与えることもあります。自分の中にもチャーリーと同じような脆さがあって、それを監督がうまく引き出してくれていると思います」と、真摯に回答した。

さらに、主人公のチャーリーはパズルが得意なことにちなみ、日本のパズルとも言われている伝統工芸・寄木細工の宝箱を三宅からラミにプレゼント! 73回動かしてようやく開く、難易度の高い箱とのこと。

ラミは日本語で「ありがとうございます!」と大喜び!「貴重なものをありがとうございます。本当に美しくて、エレガントさと職人技を感じます。ここから解き始めようかな? パズルだから見ているとちょっと混乱しそうですね。日本の文化と同じくらい洗練された印象を受けます」と、ホーズ監督やレイチェルと共にうれしそうな様子を見せた。

最後に、本作の公開を楽しみに待つ日本のファンに向けて、ラミが日本語で「日本の皆さん愛してる!」と熱いメッセージを贈り、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

『アマチュア』公開情報

『アマチュア』は明日4月11日(金)より全国ロードショー!