
女性刑務所の様子をブラック・ユーモア満載で描いたNetflixシリーズ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』でスターの仲間入りを果たし、二度のエミー賞に輝いたウゾ・アドゥーバが、Netflixの新作ミステリー『ザ・レジデンス』にて主演を務めている。ウゾ演じる刑事のコーデリアはバードウォッチングが趣味の風変わりな女性だが、どこか、かの有名な名探偵シャーロック・ホームズを彷彿させる部分がある。このほど、ウゾと共演者のランドール・パークが米Deadlineのインタビューにてその理由を明かしている。
『ザ・レジデンス』コーデリアの衣装
『ザ・レジデンス』は、ホワイトハウスを舞台としたスクリューボール・ミステリー(『ナイブズ・アウト』のようにテンポの良い会話劇やコミカルなキャラクター描写をベースに、ミステリーを組み合わせた作品)。エキセントリックな刑事コーデリアが、ある晩餐会の最中に起きた凄惨な殺人事件を解決しようと奮闘する姿が描かれる。
コーデリアは、洞察力に優れており、どんな些細なことでも事件解決に役立て、ケープのようなジャケットを羽織っている。どことなくシャーロック・ホームズを思い起こさせるキャラクターであるが、一体どのようにしてコーデリアは生まれたのだろうか。
「衣装デザイナーのリン・パオロが素晴らしい仕事をしてくれた。長い間、ああいうケープを探していたのよ。私たちはたくさんのジャケットを試した。これまでの人生であそこまでたくさんのジャケットを試着したことがないほどにね。最終的に、リンが求める一着が見つかった。彼女は文字通り、スーパーヒーローのケープを探していたから、見つかったことは効果てきめんだった」と、劇中で印象的なジャケットを見つけるまでの苦労を語り、「彼女は天才よ。過去の探偵への敬意を持ちながら、それでいて現代的なひねりを加えてくる。(製作総指揮の)ポール・ウィリアム・デイヴィスの特異な何かを求める欲望にも応えて、本当に素晴らしかった」と衣装デザイナーの仕事ぶりを手放しで称賛。コーデリアというキャラクターの個性は、彼女の存在なくして語れないようだ。
どちらが優れた探偵?
一方で、コーデリアとFBI捜査官のエドウィン・パークの関係性もまたシャーロックとジョン・ワトソンのそれと似通っており、同じくらいダイナミックだ。
「彼ら二人の間にある関係性を見るのは本当に楽しかった。エドウィンはコーデリアに自分の弱さと向き合うことを勧め、誰かを受け入れようとする気持ちを持つよう促すの」とウゾは話す。
エドウィン・パーク役を演じるランドール・パークは、偶然にも米CBSの新作ドラマ『Watson(原題)』に悪役モリアーティ役として出演している。同作はシャーロック・ホームズにインスパイアされた作品であるが、ランドールはコーデリアとシャーロックではどちらが優れた探偵なのか、ユニークな視点から語っている。
「思うにコーデリアの方が優秀だよ。僕が知る中でコーデリアは最高の探偵だ。そして、その事実を彼女もまた知っているだろうね。コーデリアを素晴らしい探偵たらしめているものは、成長を続けているということだ。彼女はスキルと才能に自信があるのと同様に、自分自身の間違いを認めることもできる。エドウィンとの関係性もその一例だよ。彼への態度がとても厳しかったのを間違いだと認めたからこそ、共に成長していく様子を見ることができるんだ」
恐らくは世界一有名な探偵であろうシャーロック・ホームズに引けを取らない存在感を放つコーデリアの活躍をぜひとも『ザ・レジデンス』で確かめたい。
Netflixシリーズ『ザ・レジデンス』は独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:Netflixシリーズ『ザ・レジデンス』は独占配信中